行動を改めさせたい人へのこんな説得法「自分が何をしているか分かってる?」
イヤミやあてこすり、自分勝手な行動……世の中には、こんな行動をとってしまう困った人がたくさんいます。いちいちまともに向き合っていたら、こちらの身がもちません。相手が行動を改めてくれる方法はないのでしょうか?
相手に自分を客観視させる
人に迷惑をかける行為は、本来とても恥ずかしいものです。子供のころから周りの大人に「人の嫌がることはやめましょう」と何度も聞かされて育っている私たち人間は、そのことをじゅうぶんすぎるぐらい自覚しています。
ところが、人に嫌な思いをさせる行為ほど、自分にとっては楽しく快感につながることが多いため、相手の感情を無視しても押し通そうとしてしまうことがあるのです。
こんなとき、一番グサリとくるのが「自分が何をしているか分かってる?」という言葉です。こちらが冷静であればあるほど、相手の心に突き刺さります。相手はこの言葉をきっかけにして自分を客観的に見つめ、とんでもないことをしてしまったと恥ずかしくなります。
相手への攻撃に向いている意識を、自分に向けさせる。これが問題行動を改めさせるコツです。
禁止や命令に対する反応
人は、多くの場合、禁止や命令をされると反発・機械的服従・退行のいずれかの反応を示します。人から禁止や命令をされると本能で「攻撃されている」と感じ、防御しようします。そのため、ただ頭ごなしに「こういうことをしてはダメなんだ」と言っても、意固地になるだけであまり意味がありません。
たとえ素直に従ったとしても、それはうるさく言われるのが嫌だからとりあえず言われた通りにしているだけであって、自分が納得しているわけではないので、しばらくたてばまた同じことを繰り返すという結果につながりがちです。
心から反省し、同じ過ちを二度と繰り返させないようにするには「私が認めていたあなたはそんな人じゃなかった」という言い方をすると効果的です。相手の問題を自分のこととして語ることで、相手に冷静に自分を見つめ直すきっかけを与え、反省を促すことができるのです。
相手の状況によってはイヤミとして聞こえることもある
親切心で「こうしたほうがいいよ」と言ったことでも、そのときの相手の状況によってはイヤミだと誤解されてしまうことがあります。例えば、うっかり食べ物をこぼしてじゅうたんにシミを作ってしまった人がいるとします。
あなたはそのことに気が付き、親切心から「そこ、こぼれてるよ?」と注意をしました。ところが、相手は「そんなこと言われなくても分かってるわよ!」と怒り出してしまうといった具合です。相手は、こぼしてしまったことでもうじゅうぶんに反省していて、どうにかしなくちゃと思っていたのです。
そこへわざわざ指摘するようなことを言われたので頭にきてしまったんですね。このようなときは「手伝うよ」と一緒に始末してあげると親切です。
※この記事は2014年01月30日に公開されたものです