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0円で人を動かす方法「精神的なアメを与える」

近年「出世したくない症候群」と呼ばれる人が出てくるなど、昇給や出世などの甘いアメが効かなくなっている傾向があります。ただし、その代わりと言ってはなんですが、新しいやる気の起こさせ方、考え方も出てきています。それが「心のアメ」を使う方法です。

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「心のアメ」ってどういうもの?

「心のアメ」は文字通り、精神的な欲求を満たし、自分の生き方や価値観などを満足させてくれる見えないアメのことです。例えば何か仕事で達成した時に、報酬や特別休暇を与えられることが物質的なアメだとしたら、「心のアメ」は上司からの「頑張ったな」という一言や、周囲からの高い評価、自分の夢や目標の実現に一歩近づけたというキャリアの蓄積も、見えないご褒美、「心のアメ」になります。

「アメとムチの法則」が効かなくなる理由

ストレスや不安、リラックスが適度な状態では、人は最も高いパフォーマンスで仕事をすることができますが、ストレスや不安を感じる度合いが高くなるか、もしくはリラックスしすぎてしまうことで、パフォーマンスは落ちてしまいます。

アメとムチにも、この法則が働いてしまうことがあります。例えばムチによって緊張や不安の度合いが大きくなると、仕事の効率は下がってしまいます。またアメも同様、「高い報酬」や、「高い地位」を与えることで、逆に緊張感やストレスを与えてしまい、結果的にムチと同様、効率の悪さを生むことがあります。

またアメが効かないケースには、ご褒美を与えられなくても、現状で満足しているというケースもあります。逆に精神的に弱く、軽いムチでも耐えられず、良いパフォーマンスができなくなるケースもあります。アメとムチは、使える人には使えますが、中には使えない人もいるのです。

アメとムチが効かなくなった時に、効果があるのが「心のアメ」

「アメが効かない」ような、現状に満足している人を動かさなければならない時、または精神的なプレッシャーに弱く「ムチに耐えられない」人を動かさなければならない時は、「心のアメ」を与えるのが効果的です。

例えば部下が心からやりたがっている仕事につかせる。または人生設計や目標を持っているなら、キャリア蓄積につながりそうな仕事を与える。さらに「世のため、人のために役立つ仕事をしている」ことを理解させるのも効果的な「心のアメ」です。「心のアメ」は目には見えないご褒美ですが、仕事のやる気やモチベーションを維持するのに役立ちます。

「心のアメ」が感じにくい人には、積極的にほめてみよう

仕事に対する働きがいや、人生の生きがいを仕事に見つけられないでいる人には、上司にほめられることが「心のアメ」になることもあります。上司からほめられることで、なぜ働くのか、なぜ認められるのか、なぜ働くことに喜びを感じるのかなど、自分の本心と向き合うきっかけになることがあるのです。ぜひ積極的にほめてみましょう。

アメとムチは使いようとは言いますが、使いすぎると効かなくなってくるのも事実。ぜひ一度効果的な「心のアメ」を使ってみてはいかがでしょうか。

※この記事は2013年09月05日に公開されたものです

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