お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

「職場に憧れる先輩・上司がいる?」と「退職を考えたことがある?」の驚くべき因果関係

「あなたは4月に入社してから今日までの3か月間で、退職を考えたことはありますか?」と「職場に『将来こうなりたい!』と憧れる先輩・上司はいますか?」の相関関係

全国の企業58,000社に社員研修と若手営業職の採用支援サービス「営業カレッジ」を提供する株式会社ジェイックは、2013年7月16日から7月24日にかけて、主に2013年度4月入社の新入社員370名(153社)を対象に、全14項目にわたる意識調査を実施したと発表した。

その結果、「あなたは4月に入社してから今日までの3か月間で、退職を考えたことはありますか?」と「職場に『将来こうなりたい!』と憧れる先輩・上司はいますか?」の間に強い相関があることが分かった。

「憧れる先輩・上司が3人以上いる」と答えた新人は「退職を考えたことがある:15%」に対して、「憧れる先輩・上司は1~2人」と答えた新人は「退職を考えたことがある:30%」と2倍。「憧れる先輩・上司はいない」と答えた新人は「退職を考えたことがある:60%」と、さらに2倍になる結果となった。
憧れる先輩・上司が減っていくと、退職リスクが倍々に増えていくという分かりやすい結果だ。

この傾向は男女で大きく異なる。男性の場合、「憧れる先輩・上司が3人以上いる」→「退職を考えたことがある:10%」、「憧れる先輩・上司は1~2人」→「退職を考えたことがある:40%」、「憧れる先輩・上司はいない」→「退職を考えたことがある:65%」と、明確に比例する結果となった。
男性は「憧れる先輩・上司が3人以上」と「1~2人」で退職リスクが4倍、「3人以上」と「1人もいない」では退職リスクが6.5倍変わるという驚くべき結果。

一方で、女性の場合、「憧れる先輩・上司が3人以上」→「退職を考えたことがある:25%」、「1人~2人」→「退職を考えたことがある:25%」、「1人もいない」→「退職を考えたことがある:25%」と、女性については、憧れる先輩・上司の存在と退職リスクはあまり関係がなく、女性が退職を考えた理由で最も多いのは、「勤務時間や体調への不安:35%」(男性は同:10%)となっており、先輩や上司との関係よりも、職場環境、勤務スタイルへの不安が退職の大きな引き金となっていることが分かる。

この3ヶ月で退職を考えたことがある

退職を考えた理由

なお、先輩や上司に期待すること、不満を感じることは4月の入社時点とほとんど変わらず、優秀さや成果よりも、人間性という結果だ。

「上司に期待することトップ3」
第1位:人間的に尊敬できる(25%)、第2位:本気で指導してくれる(17%)、第3位:相談にのってくれる(16%)・・・第9位(最下位):成果を残している(6%)。

「上司に不満を感じていることトップ3」第1位:言っていることとやっていることが違う(24%)、第2位:人として尊敬できない(17%)、第3位:責任を取らない(12%)・・・第9位:成果をあげていない(2%)、第10位(最下位):特になし(2%)。

各企業は、新人の定着や育成にあたっては、本人への教育だけではなく、先輩・上司への教育、とくにスキルよりも「人間性」や「考え方」を如何に成長させるかという難しいテーマに取り組んでいく必要があると言える。

※ジェイック 調べ

※この記事は2013年08月28日に公開されたものです

SHARE