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レシピ通りに作っているのに、失敗してしまうのはなぜ?「火加減が間違っている」

男心をつかみたいなら、まずは胃袋からと言います。しかし、料理本やネット検索したレシピ通りに作っているはずなのに、なぜかおいしくできない……。せっかくやる気になっても、失敗続きで自信喪失。料理自体が嫌いになってしまいそうです。

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レシピ通りに作っているのに、なぜ失敗してしまうのでしょうか? その原因について、家庭料理が学べる自宅お料理教室の、泉本勝代先生にお話を伺いました。

●味見なしでおいしい料理はできない

「私のところに来られる生徒さんでも、味見をしない人が多くてびっくりします。レシピを一生懸命見ていて、忘れてしまうのかもしれませんが、料理を仕上げる前に、必ず味見するクセをつけましょう。

本の通りに作っていると言っても、調味料の計量には微妙な誤差が出てしまうものですし、同じ調味料でもメーカーが違えば味は変わります。最後に自分の舌で確かめて、おいしいと思える味に微調整をすれば、大きな失敗はなくなります」

とにかくレシピ通り、正確に……ということに気を取られ過ぎて、味見をせずに食卓に出してしまう人も多いのでは? 仕上げる前に必ず味見。おさえておきたい料理の基本ですね。

ただ、泉本先生によると、味見・味の調整を何度も繰り返すと、かえって味がわからなくなってしまうとのこと。味見は3回までにおさえるのがおすすめだそうです。

●実は火加減が間違っている?

「レシピには、炒めたり煮込んだりする際の火加減が書かれています。『ちゃんと守っているのに……』という人も多いと思いますが、調節方法に問題があるケースも。

例えば、中火と書かれていると、ガスレンジについている火力調節の目盛りを中火にセットして、そのまま料理を続けてしまう人も多いのでは? しかし、火加減というのは、炎がどの程度鍋やフライパンにあたっているか、ということで判断しなくてはなりません。

目盛りを中火にしていても、もし温度が最も高くなる炎の透き通った青色の部分が、鍋底全体にあたっているようなら、火加減が強すぎます。調理器機によって火力が異なりますので、そのとき使用する器具と炎の関係を見て、火加減を調節しましょう。そうすると、失敗が減ります。

また、IH調理器では炎が見えません。そこで、具材への火の通りをこまめにチェックしたり、鍋の中の様子をよく観察したりして、火加減を調節すると良いでしょう」

IH調理器では少しわかりにくいかもしれませんが、例えば鍋で煮物を作るときなら、材料がグラグラと踊っているようなら強火、ゆっくり動く程度なら中火、小さく揺れている程度なら弱火、といったように火加減を知ることができます。

目盛りだけに頼らず、いろいろな要素から本当の火加減が判断できれば、レシピ通りのおいしい料理に一歩近づけそうです。

●できあがりが水っぽくなってしまう原因は?

「食材の水切り不足が考えられます。葉物野菜などは特に水分が出やすいですから、洗ったあとの水切りをしっかりしておきましょう。

ただ、炒め物はどれだけ水気をしっかり切って作っても、炒め終えてしばらく経つと、徐々に水分が出てきます。そこで、料理を作る順番にも気をつけたいですね。炒め物は最後に。煮物や汁物などは先に仕上げておき、炒め物は提供する直前に仕上げると、おいしい状態で食べられます。

また、野菜などを蒸し煮にする場合も、水っぽくなりがちです。原因の一つとして、蓋についた水滴が鍋の中に落ちていることが考えられますので、ときどき蓋の水滴を切ったり、拭き取ったりすると改善できますね」

炒め物は強い火力で一気に炒めるのがコツだと言いますが、家庭ではなかなか難しいもの。少しでもおいしく仕上げるためには、食材の水切りがポイントとなりそうです。

●そもそも、レシピ選びに問題があるのかも?

「手順が複雑で、それぞれの作業にとても神経を使うような料理なら、確かにおいしいものができるかもしれません。しかし、料理のプロならいざ知らず、家庭で作るならそういったメニューは失敗が増えて当然です。

腕に自信がないという人は、できるだけ作業が簡単で、使用する調味料が少ないレシピを選んでみてはいかがでしょうか」

張り切って料理を作るときほど、なぜか失敗してしまう……という人は、レシピが難しすぎるのかもしれませんね。

味見をする、火加減を守る、食材の水気を切る。聞いてみれば当たり前のようなことですが、意外と忘れているのかも。手料理を食べさせたい男性がいる、というみなさん。今回紹介したポイントに注意して、胃袋をガッチリつかめる料理を作ってみてください。

(OFFICE-SANGA 森川ほしの)

※この記事は2013年08月11日に公開されたものです

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