経費の自腹は「間接的パワハラ」だと思う？　転職を考える理由の一つにも

作成: 2013.07.30

自腹経費の詳細

リサーチ・マーケティング事業を展開する株式会社アイシェアは、全国の20～40代の男女会社員1,000名を対象に、「業務環境に関する意識調査」を実施した。

【日本のサラリーマンの悪いところ 1位「残業や休日出勤が多い」 2位「有給休暇をとらない」】

業務に従事する上で発生する様々な経費における自腹の現状を聞いたところ、自腹経験のある人は59.7％となり、自腹経験のない人の40.3％を大きく上回った。自腹経費として最も多かったのが「携帯電話代（30.8％）」で、以下「接待費（30.7％）」「交通費（27.3％）」「コピー・プリント代（14.9％）」と続いた。自腹経験のある人を年代別に見ると、20代が72.2%、30代が54.2%、40代が52.9%となり、若い社員ほど「経費を自腹」していることが分かった。

自腹経費への不満の大きさについては「大きい」30.0% 、「やや大きい」26.9%で、全体の56.9％が不満は大きいと回答しており、また、最も回答が多かった「携帯電話代」の自腹について抵抗があるか聞いたところ、80.8％が「抵抗がある」と回答していることが分かった。

経費自腹への不満、携帯電話代自腹への抵抗感

個人のプライバシーについては、仕事で自分の個人情報（SNSアカウント、私用携帯電話の番号）を使わざるを得ない状況への不満については、「大きい」「やや大きい」と58.6％が回答。また、62.4％がプライベートの番号を取引先などに知られることに「抵抗がある」と回答していることから、番号を知られることの抵抗は大きいと言える。

仕事で自分の個人情報を使わざるを得ない状況への不満、プライベート番号を知られることへの抵抗感

経費の自腹や個人情報の利用について、これらを「間接的なパワハラだと思う」か、を聞いたところ、全体の60.9％が「間接的パワハラだと思う」と回答。続いて業務のモチベーションが低下するか聞いたところ、「間接的パワハラだと思う」と回答したうちの91.5％が「モチベーションが低下する」と回答し、「間接的パワハラと思わない人」でも25.6%が「モチベーションが低下する」との回答になった。

自腹やプライバシー情報の利用は間接的パワハラか

間接的パワハラでモチベーションは低下するか

また、このような「間接的パワハラ」により、「転職を考える理由のひとつになるか」との問いに対しても、「間接的パワハラだと思う」人の88.6％が「転職を考える理由になる」と回答。「間接的パワハラだとおもわない」人でも18.9％は「転職を考える理由」になっていることが分かった。

間接的パワハラは転職する理由の一つになるか

会社全体の「離職率に影響しているか」の問いでも「間接的パワハラだと思う」人の74.5％が「影響していると思う」と回答しており、「間接的パワハラだと思わない」人でも23.3%は「影響していると思う」と回答。「間接的パワハラ」な業務環境である企業は『モチベーション低下度合い』『転職意向』『離職率への影響』の3項目でいずれも高い数値を示す結果となった。