お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

ラジオNIKKEIの番組編成が面白い!

『radiko.jp』というアプリがあります。radiko.jpを使うと、ラジオがなくてもパソコン、スマホなどでラジオ番組を聴取できます。radiko.jpのおかげであらためてラジオの面白さに気付いた人も多いのではないでしょうか。「えっ!?」と思う面白い番組編成を行っているラジオ局があるのをご存じでしょうか。ラジオNIKKEIさんです。

ラジオNIKKEIは「短波放送」のラジオ局です。短波放送というと、若い世代には分からないかもしれません。短波放送は電波の特性上、遠くまで届きます。これは電離層で電波が反射するためで、条件が良ければ世界中に届くのです。

ただし、AM、FMなどと異なり、受信するのに特殊なラジオ受信機が必要です。そのためradiko.jpが登場するまでは、ラジオNIKKEIさんの放送を普通の人が熱心に聞くことはあまりありませんでした。

ところが、radiko.jpが登場して今まで聞いたことのなかったラジオNIKKEIを聞いてみると、「えっ!」と思うような番組をたくさん放送していたのです。驚きの声を紹介します。

●ラジオNIKKEI第2はビックリするラジオ局です。午後5時に放送が終わるのです。きっぱりしていて男らしいと思いました(笑)。(27歳/男性)

●ラジオNIKKEIの「My Songs」は聞き逃せない番組です。「GLAY特集」「globe特集」など、そのアーティストの代表曲を余計なトークなしでかけ続ける番組で、作業用の番組としては最適です。「中山美穂特集」をやっていたときはビックリしました。世代的にピッタリだったので、自分がターゲットなの?と思いました。(42歳/男性)

●ラジオNIKKEIでやっている「民謡で今日拝(ちゅううが)なびら」という番組があるのですが、沖縄の地元の言葉で放送されています。何をしゃべっているのか半分も分かりません(笑)。スゴイ番組です。(36歳/男性)

筆者もradiko.jpでラジオNIKKEIさんの番組を聞いてみましたら、上記で紹介したご意見はどれも本当でした。ラジオNIKKEIさんの、ほかの局とは違うこの番組編成はどういったコンセプトからきているのでしょうか。

株式会社日経ラジオ社 編成制作局 クロスメディア編成部長の掛原雅行さんにお話を伺いました。

●ラジオNIKKEIは誕生時から独特のもの!

――ラジオNIKKEIさんは独特の番組編成を行われているようですが、これはどこからくるものでしょうか。

掛原部長 それは弊社の成り立ちと関係しています。もともと、弊社は株式のマーケット情報、医療関係の情報、教育関係の情報、競馬情報などを中心に放送する局として始まっています。

――ジャンルが分散しているように思うのですが……。

掛原部長 弊社は開局60周年を間もなく迎えるのですが、開局当時、各分野でラジオ放送をやりたいという希望者が多く、一本化調整されたのです。放送局は狭き門で「座れる椅子」が人数分なかったわけです。

――開局の経緯から変わっていますね。

掛原部長 ほかのラジオ局さんとは違っていますね。ですから、弊社の番組編成は、大きく「マーケットゾーン」「メディカルゾーン」「競馬ゾーン」というふうに、時間帯、ゾーンによってリスナーがまったく異なるようなものになっています。

――なるほど。ラジオNIKKEIさんは、第1と第2という二つの放送がありますがこれはなぜでしょうか?

掛原部長 第2は昭和38年から始まりました。株式市況の放送を、大きく東京と大阪・名古屋に二つに分けました。マーケットが同時間に開いていて情報も多いものですから、どうしても二つチャンネルが必要だったのです。競馬中継は昭和40年から第2で西日本で開催しているレースを放送するようになりました。

――そうだったんですね。ラジオNIKKEI第2が午後5時にきっぱりと終わるのも何か理由があるのですか?

掛原部長 それは短波放送の制約なんですよ。短波放送は世界中に届くため、国際的に周波数の割り当てが行われていて、しかも使用時間が決められています。例えば、ラジオNIKKEI第2は、3.945MHz、6.115MHz、9.760MHzの三つの周波数で放送しています。

三つあるのは電離層の状態によって聞こえやすさが受信する地域や季節、時間によって変動があるための措置です。この三つの周波数はそれぞれ使用できる時間があって、3.945MHzが8時から24時まで、6.115MHzが8時から19時まで、9.760MHzが8時から17時までと決まっています。

そのため、現在平日は、一番短い9.760MHzに合わせています。あくまで第2は第1の「補完」という位置付けになるのです。

●ラジオNIKKEIはradiko.jpで唯一の全国放送局!

――今まで短波放送を聞いたことがない人がradiko.jpで初めてラジオNIKKEIさんの番組を聞いて、驚くことが少なくないようです。

掛原部長 そうかもしれません(笑)。ただ短波放送局ならではのメリットもあるんですよ。radiko.jpで全国で聞ける放送局は弊社だけなんですよ。もともと全国でお聞きいただける短波放送ですので、radiko.jpでもラジオNIKKEIだけは全国で聞いていただけます。

――そうなんですか! 沖縄の地元の言葉でやっている番組があるのもそのおかげですか?

掛原部長 はい。「民謡で今日拝なびら」は琉球放送さんの長寿番組です。弊社では2011年からやっています。全国の沖縄出身の方々に聞いていただけているようです

――すみません。私も聞いてみたのですが、語られている内容は半分ぐらいしか分かりませんでした(笑)。正直すごい番組だと思いました。

掛原部長 ほかにも、地方局の方々からお話をいただいたり、させていただく機会が増えています。先日も、南海放送の猪瀬直樹東京都知事が出演する番組を放送しましたし、これまでにも、ラジオ福島、岩手放送、東北放送の震災特番なども放送しました。

これからも、日本全国により広く、深い情報を届けられるラジオ局でありたいと思っています。

いかがだったでしょうか。ラジオNIKKEIさんを聞きたくなりましたか?

(高橋モータース@dcp)


ラジオNIKKEI
http://www.radionikkei.jp/

※この記事は2013年05月11日に公開されたものです

SHARE