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電子レンジに向く食材、向かない食材

コンビニ弁当の温めから、レンジアップ専用食品など、今や私たちの食生活には欠かせない電子レンジ。

気軽に利用していますが、その使い方には少々注意が必要なようです。

そもそも、電子レンジでなぜ食品が温かくなるのか、使い方で注意する点はあるのか、管理栄養士のLuce先生にお聞きしました。

(以下、Luce先生)

食品は熱を加えることにより、食べ物本来の栄養成分が減ったり、効能が劣化してしまいます。

ですから、熱を加える時間や回数が多いほど、食品に与える影響は大きくなります。

調理済み食品は一度熱を加えているものなので、さらに何度も電子レンジで温め直してしまうと、そのつど食品の品質が劣化してしまうことに。

例えば、お総菜に使われる事が多い油ですが、油は、熱が加わると、「酸化」ということが起こりやすくなります。

酸化とは簡単に言うと、「サビる」ことで、身体もサビさせてしまいます。揚げ物のお総菜は特に、何度も電子レンジにかけるのは避けたほうがいいですね。

他にも空気や光で食品はサビやすくなります。

りんごの皮をむいてそのままにしておくと、茶色くなりますよね。これは空気に触れる事によって、りんごがサビ(酸化し)ているのです。

これと同じようなことが身体の中で起こっているんです。

電子レンジを使えば気軽に温められるし、冷めればまた温めればいいと思って、何度もお総菜を温めなおしてしまうとどんどん劣化してしまいます。

さらに、食卓に起きっぱなしにして、空気に長時間触れている状態だと、とても劣化したお総菜になってしまうから気をつけてください。

熱を加えることで、食品に与える影響は他にもあります。

水に溶けやすいビタミンCやビタミンB群は、ゆでたり、煮たり、熱を加えると壊れやすいため、なるべく火を加えたり、温めたりしないほうが、栄養成分を破壊しません。

野菜はそのまま、お肉は短時間で火を通すなど、できるだけ生に近い状態や、熱を加えても短い時間で調理して食べた方がいいでしょう。

その場合は、電子レンジを利用すると短時間で温められるので、オーブンや直火などに比べて、熱を加える時間が短くてすむので、他で加熱するよりはおすすめです。

ただ、何回も電子レンジにかけると、オーブンや直火で長時間火を通すことと変わらなくなってしまうので、気をつけましょう。

食品の中には、電子レンジの使用には向かないものもあるので、注意が必要です。

例としては、卵や明太子など。これらを電子レンジにいれて温めると食品が破裂してしまいます。

なぜかと言うと、水が振動して熱くなると水蒸気が出てきますが、卵の殻や明太子の皮のように周りを覆うものがあると、水蒸気の出る場所がなくなり、内圧がかかって爆発してしまうからです。

もし、卵を電子レンジで温めるのであれば、殻を割って、黄身のところに数カ所、楊枝や串などで穴をあけておけば爆発が防げます。

包装で密封されているものも、同じように内圧が高くなって破裂する危険があるので、封を切ってから電子レンジにかけてくださいね。

※この記事は2013年05月06日に公開されたものです

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