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やけ酒の意味とは? やけ酒したくなる心理&飲酒以外のストレス発散法

渡辺瞳

嫌なことがあった時、ついお酒の力に頼って気持ちを紛らわそうとしてしまう。そんな人も少なくないのでは? 人はなぜ「やけ酒」をするのでしょうか。今回はやけ酒をする心理や理由、やけ酒によるデメリット、飲酒以外のストレス発散方法を紹介します。

つらいことやイライラすることがあった時、ついやけ酒に走ってしまう人は多いはず。

一時的につらい気持ちを忘れて解放的な気分を味わえるので、癖になってしまっている人も多いのではないでしょうか?

しかし、やけ酒のリスクは意外と高いため、できればやけ酒以外のストレス発散法を身につけておくのがおすすめです。

今回は、やけ酒をしたくなる心理とあわせて、他のストレス発散法を解説します。

ついお酒に逃げてしまいがち……という人は、ぜひ参考にしてみてください。

やけ酒とは?

「やけ酒」の言葉の意味について、辞書には以下の記載があります。

やけ酒【自棄酒・焼酒】
やけになって飲む酒。
(岩波書店『広辞苑 第七版』)

つまりは、つらいこと、悲しいこと、イライラするような出来事があった時、やけになって飲むお酒のことです。

普段の楽しい気持ちでストレス発散するお酒の場とは違い、「もうどうなってもいい」「とにかく悲しい気持ちを忘れたい」とネガティブな気持ちで飲むのがやけ酒の特徴。

通常時よりお酒の量が多くなりやすく、周りに迷惑をかけてしまうことも少なくありません。

やけ酒をしたくなる心理・理由

ここでは、やけ酒をしたくなる心理や理由を解説します。

なぜストレスの発散法として選ぶのが「お酒」になってしまうのか、根本的な理由を探ってみましょう。

(1)つらいことを頭から消し去りたいから

お酒をたくさん飲んで思考力が働かなくなれば、つらいことや悲しいことを考えなくて済むと思いますよね。

確かに、目の前のことをすっかり忘れて楽しんだり、ハイテンションになって好きなことに熱中できたりするので、お酒を飲んでいる間だけは嫌な出来事を忘れられるかもしれません。

ショッキングなことが起きた時にも、あえて現実を直視したくないからこそやけ酒をする人も多いです。

不安や緊張、ストレス、心配事など、ネガティブな気持ちを一時的にでも払拭しようと考えて、やけ酒に走ってしまうのでしょう。

(2)お酒の力を借りて寝てしまいたいから

「お酒を飲むと眠くなるから、嫌なことを考えずに済むようお酒の力を借りて寝てしまいたい!」という人もいます。

特に、布団に入っても思考がループしてなかなか寝付けないほどストレスが溜まっている人は、やけ酒と寝酒を合わせてしまいがち。

また、ストレスフルで眠れない毎日が続いている時は、「なんとかして眠らなければ」というプレッシャーからお酒に頼ってしまう人もいます。

(3)自暴自棄になってとことん悲しみに浸りたいから

もともと強がりな性格で、悲しいことがあっても自分の感情を表に出せない人の場合、あえてお酒の力を借りて自暴自棄になることがあります。

とことん悲しみに浸ることができるので、自分の感情を発散するきっかけになるのでしょう。徹底的に悲しいことと向き合いたいけれど、シラフでは少し怖い……という時にも、お酒に頼ってしまいがちに。

(4)誰かにかまってほしいから

友達・恋人・家族の前でやけ酒するタイプの人は、やけになっている自分を心配してほしいのかもしれません。

「そんなに飲んで大丈夫?」

「何かつらいことでもあったの?」

と優しい声を掛けてほしくて、あえて人目のあるところでやけ酒する心理が働くのかもしれません。

やけ酒によるデメリット

やけ酒はつらい気持ちを一時限り忘れられる一方、デメリットが多いのも事実です。

ここではやけ酒によるデメリットを解説します。

(1)翌日に体調が悪くなる

自分のキャパシティーを超えて浴びるようにお酒を飲んでしまった場合、翌日の体調に影響します。

二日酔いで頭が痛かったり、体がだるくて常に吐き気があったり、日常生活を送るのすらままなりません。

仕事のパフォーマンスが下がったり、場合によっては欠勤せざるを得なくなったりすることもあるので、自分の信用にも関わってきてしまいます。

「あんなに飲まなければよかった……」と後悔したくないのであれば、お酒はほどほどで抑えておいた方がよいでしょう。

(2)人に迷惑をかけてしまう

二日酔いで仕事を欠勤した場合、職場や取引先に迷惑がかかってしまいます。

外でやけ酒していた場合であれば、同行者はもちろん、お店やタクシーの運転手さんの迷惑になってしまうことも。酔っぱらって手あたり次第友人に連絡したり、気分が大きくなって普段やらないことをやってしまったり、性格が変わってしまう人もいます。

お酒は楽しく飲める範囲で止めるか、翌日の予定を確認して無理のない範囲で楽しむなど、工夫が必要です。

(3)やけ酒が習慣になってしまう

やけ酒を繰り返しているうちに、やけ酒が習慣になってしまうことがあります。

残念ながらやけ酒をしてもストレスの原因がなくなるわけではなく、思ったよりすっきりしないことの方が多いです。

そのため、「やけ酒をしてもストレス発散できない」とさらにイライラしてしまい、またお酒の量が増えてしまうことも。

結果的に、お酒の力を借りないと眠れないなど、思わぬ健康被害が出るケースもあります。

(4)急性アルコール中毒のリスクがある

普段飲み慣れていない量のお酒を一度に摂取することで、急性アルコール中毒になるリスクがあります。

やけ酒では後先考えず思うがままにお酒を飲むため、気づかないうちに体に負担がかかってしまいます。

最悪の場合、命の危険に晒される可能性も……。普段より多めにお酒を飲みたい時でも、いわゆる「イッキ飲み」は避け、自分の適量や体調、ペース配分に気を付けましょう。

やけ酒以外のストレス発散方法

お酒は程々の量を飲むのであればちょうどいいストレス発散になり得ますが、やけ酒のレベルになってしまうとデメリットの方が多くなります。

やけ酒したいほどストレスが溜まっているのであれば、別の発散法を試してみましょう。

Check!:【ストレス発散方法診断】あなたにぴったりのイライラ解消法は?

(1)おいしいものをゆっくり味わう

普段は行かないような高級なお店に足を運んだり、前から興味があったスイーツを買ってみたりと、おいしいものをゆっくり味わうのがおすすめ。

焼肉や鉄板焼きなどのお肉系、カウンターのお寿司、老舗のお店で楽しむ日本料理、おしゃれなカフェでのスイーツ、普段食べ慣れていない異国の料理……など、少し奮発するのが効果的です。

メニューごとに合うお酒もセレクトしておけば、お酒だけをイッキ飲みするような飲み方にならずに済むのもメリット。

味だけでなく、非日常的な雰囲気やちょうどよいほろ酔い気分も楽しめるので、一石二鳥です。

気の向くままにおいしいものを食べまくる方法もありますが、それだと「やけ酒」が「やけ食い」になってしまうだけなので止めておきましょう。

(2)体を動かす

思いっきり体を動かしてみると、意外にも気分が晴れやかになるかもしれません。

体を酷使するので疲れやすく、夜すっきり眠れるのもメリット。

運動し慣れていない人は軽いランニングやウォーキングから始めたり、これを機にジムに入って鍛え方を教えてもらったりするのもおすすめです。

運動後はサウナやスパに入るなど、終わった後の楽しみを設けておけばポジティブな気持ちになれるでしょう。

(3)思いっきり愚痴を吐く

信頼できる友人や家族に、思いきり愚痴を聞いてもらうのもおすすめです。

とことん人に話を聞いてもらってアウトプットすれば、少し気分がすっきりするかも。自分にとって何が嫌なのか整理する時間にもなるので、思考をまとめることができます。

とはいえ、突然友人を呼び出して愚痴を浴びせるのは考えもの。「とにかく愚痴を聞いてほしい」とあらかじめ伝えたうえで待ち合わせしておけば、相手もその心づもりで来てくれます。

聞いてもらった後は感謝の気持ちを伝えるのを忘れず、良好な関係を築きましょう。

やけ酒は危険! デメリットが多いので別の発散法を見つけよう

やけ酒はストレス発散に最適なように思われますが、実はデメリットが多いので注意しましょう。

できれば他の方法でストレス発散することを意識し、お酒は自分のキャパシティーを超えない範囲で調整するなど工夫していきたいですね。

(渡辺瞳)

※画像はイメージ

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