マウントをとる会話とは? マウントの種類や例文・とられた時の対処法
マウントをとる会話をされると不愉快になってしまいますが、一方で自分の話し方は大丈夫なのか不安を感じてしまうことも。今回は、マウントをとる会話の例文と共にマウントの種類やとられた時の対応まで詳しく紹介します。
会話がつまらなくなる要因となるマウントをとる発言。しかし、気づかずにしてしまうことも多く、友人や家族にマウントをとるような会話をしていないか心配になりますよね。
そこで、例文と共に会話の中のマウントの種類やマウントをとられた時の対処方法を解説するので、楽しい会話に役立ててくださいね。
会話の「マウント」とは?
最初に、そもそも「マウント」とはどんなことなのか、意味やマウントをとる心理などを解説します。
マウントの意味・由来
「マウント」とは、「登る」「乗る」といった意味を持つ「mount」から使われるようになった言葉。
相手の上に乗るという意味合いから「自分を優位に見せる言葉や態度」といった意味で使われており、相手のことを見下したりバカにしたりするような行動を「マウントをとる」と表現しています。
つまり、会話でマウントをとられる方は、劣等感を植え付けられるような状態となるため、会話が楽しくない、不愉快だと感じてしまうのです。
無意識? マウントをとってしまう人の心理
意図的に会話でマウントをとる人もいますが、多くの人は無意識にマウントをとってしまいがち。
この背景にあるのは、自分の方が優れていると思いたい、周りに認められたいという心理が関係しており、本能に近いものだともいわれています。
つまり、自分が気づかないうちにマウントをとっていることもあり、知らない間に相手を不快にさせている可能性があるのです。
【例文つき】マウントをとる会話の4タイプ
会話の中で行われるマウントは大きく4つのタイプに分かれており、それぞれに特徴があります。
自分の発言に気をつけるためにも、マウントの内容をきちんと勉強しておきましょう。
ステータスマウント
会話の中のマウントで多いのが、「ステータス」に関わるものです。
学歴や職業、持っているブランド品やその価格など、覆しにくいステータスでマウントをとることで自分を優位に見せているのです。
さらに、恋人自慢や結婚の幸せアピール、中には有名人と接点があるなど、気持ちや人間関係などでマウントをとる場合もあります。
愚痴や相談に見せかけたマウントとりもステータスマウントではよくあるため、マウントの代表例ともいえるでしょう。
例文
・「僕、実は東大に通っているんですけど、周りからは東大生っぽくないって言われるんですよ」
・「私が使ってるブランドのバッグ、誕生日に彼氏からもらったんだ」
知識マウント
会社でのビジネスシーンなどでよく見られるのが「知識マウント」。
仕事やニュースの中で得た知識を一方的に披露し、こんなことも知っている自分はすごいと思わせたいのでしょう。
さらに、「そのやり方はダメだから〇〇した方がいい」のような上から目線のアドバイスも知識マウントの1種で、アドバイスを受け入れないと批判的な言葉を放つことも。
知識マウントの多くは見下したりバカにしたりするような表現になりやすく、相手を怒らせてしまうこともあり、一言でも関係に大きな亀裂を入れてしまいます。
例文
・「そんなことも知らないで、よく仕事ができるね」
・「社会人なら、休みの日は自分のスキルを磨くために使わないと時間のムダだよ」
経験マウント
「自分の若い頃は〇〇だった」のように、過去のエピソードや武勇伝を語って優位に立とうとするのが「経験マウント」。
中でも、「毎年〇〇に旅行へ行く」「好きなものが多くて買いすぎた」といったマウントは、経験マウントでありながら「お金持ちアピール」というステータスマウントでもあります。
また、経験マウントは真偽が分からないことから、マウントをとるためにうそをついている場合もあり、会話の中で矛盾が生じたり、共通の友人との会話でうそだと発覚したりするケースも。
その結果、全ての発言に対してうそではないかという疑問が生まれ、その人のことを信じられなくなり、信頼関係が崩れてしまうこともあります。
例文
・「学生時代はたくさん海外旅行に行ってたんだけど、今は国内ばっかりだよ」
・「誕生日だからって、値段を見ずに時計を買ったら50万もしてびっくりしたよ」
批判マウント
「批判マウント」は、相手のことを常に否定したり見下したりして優位に見せるため、マウントを取られる側にとってはとてもつらいマウントです。
批判マウントの特徴は、相手の会話の内容に関わらず否定し、「違う」「そうじゃない」など、一般的に正しいことでも批判する傾向にあります。
常に自分の行動や考え方が正しいという気持ちが根底にあるため、批判マウントに対する指摘をすると聞く耳を持たないだけでなく、「こんなことも分からないのか」と、さらに批判されることも。
批判マウントはいじめやパワーハラスメントにつながるケースもあり、十分注意しなければいけません。
例文
・「やり方が全然違う。どうしてこんな簡単なこともできないの?」
・「僕は仕事で忙しいのに、君は連休中に旅行へ行くなんて暇そうでうらやましいよ」
会話でマウントをとられていると感じた時の対処法
自分が会話でマウントをとらないように気をつけていても、相手からマウントを取られてしまうこともあります。
そこで、最後に相手から会話でマウントをとられた時の対処法を紹介するので、ぜひ役立ててくださいね。
(1)相手の意見や言葉を流す
マウントをとる会話や話題は、優位に立ちたいという理由や意味しかなく、その話題を広げても自分にとって得をすることはありません。
言葉の意味をそのまま受け取ったり、真面目に考えたりすると、会話が楽しくないどころか精神的に追い詰められてしまうことも。
そのため、まずは相手の意見や発言をまともに受け取らないことが大切です。
「変なこと言っているな」「参考にならないな」と、適当に受け流してしまいましょう。
(2)とりあえず褒めておく
自分が相手よりも優れていることを示したいのが、マウントをとりたい人の根本的な欲求です。
そこで、「すごいですね」「さすがです」と、あえて褒めることで気持ち良くさせ、会話を早々に打ち切ってしまうことも有効です。
ただし、褒める時に自分の気持を込めてしまうと、反対に自分のことを卑下しているような感覚になり、落ち込んでしまう原因にもなります。
相手の気持ちや言動をコントロールするためという意識を持ちながら、あまり気持ちを込めすぎずに褒め言葉をかけることをおすすめします。
(3)嫌だという気持ちを伝える
マウントをとってくる相手と自分との距離が近くない場合はスルーすることもできるでしょう。
ただし、マウントをとってくるのが友人やパートナーの場合、マウントをとること以外にはマイナス面がなく、今後も関係を続けたいのに……と思うこともありますよね。
このような場合は、マウントの会話内容ではなく、マウントをとることに対して「嫌だ」「やめてほしい」と伝えましょう。
無意識に会話の中でマウントをとっている人も多いため、きちんと言葉遣いや発言の内容を指摘すれば、それからはマウントをとらないように気をつけてくれるはず。
ただ、意図的にマウントをとっている場合など、気持ちを伝えても変わらない場合もあるため、自分の気持を伝える時には、その人との関係を解消することも考えておきましょう。
(4)SNSなどでは無視する
SNSの中でも、自分の発言や投稿に対して、見ず知らずの人がマウントをとってくることがありますよね。
このような発言は自分の気持ちや心にマイナスなことはあっても、仕事や趣味などで役立つことはほとんどありません。
また、反論しても再びマウントをとる発言をしてくるため、明確な間違いや矛盾を指摘しても相手は気にしないでしょう。
そのため、SNSなどでマウントをとってくる発言は全てスルーするようにして、さらにブロックするなど、これらの投稿を見られないような対処をしましょう。
マウントをとる会話をしないように気をつけよう!
会話の中でマウントをとる行為は自分をよく見せたいという気持ちの表れであり、自然にしてしまう行為です。
しかし、マウントをとられた側にとっては不愉快なだけでなく、その人に対する印象も悪くなってしまいますよね。
今回はマウントの種類と、とられた時の対処法について解説しましたが、自分も無意識でマウントをとる会話をしていないか、きちんと考えながら発言をするように心がけましょう。
(kirara)
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