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「神ってる」は死語? 意味と元ネタを解説

荒川あい子

「神ってる」は2016年に流行語大賞を受賞した言葉です。今では流行語の域を越え、人々の中に定着した表現なのでしょうか。それとも、死語になっているのでしょうか? 今回は、「神ってる」の意味や元ネタを紹介しながら、今のの立ち位置についてを考えていきます。

「神ってる」は、2016年の流行語大賞に輝いた言葉です。

それから数年がたった今でも、SNSで「○○、神ってる」のように、この言葉を見たり聞いたりする機会は多いのではないでしょうか。

「神ってる」は、流行語の域を越えて人々の中に定着した言葉なのか、それとも死語なのか。

今回は、「神ってる」の意味や元ネタを紹介しながら、現在の立ち位置について考えていきます。

「神ってる」とは?

「神ってる」とは、そもそもどんな意味で使われるのでしょうか。意味や元ネタについて、解説していきます。

「神ってる」の意味

「神ってる」は、「神がかっている」ことを意味する流行語、若者言葉の一種です。

「神がかっている」とは、神が乗り移ったのかと思せるような超人的な技能、常識では考えられないような様子であることを指します。

「神がかっている」と言うと厳かな雰囲気が漂いますが、「神ってる」は気軽に使いやすいことから、ネット上や友人同士の会話などでよく用いられます。

「神ってる」の元ネタ

この言葉は、2016年に広島東洋カープの鈴木誠也選手が2試合連続のサヨナラホームランを打ったことに対し、監督が「神ってる」と表現したのをきっかけに注目されました。

この年、広島東洋カープは25年ぶりにリーグ優勝を果たしました。そのため、「神ってる」がメディアでも多数取り上げられるようになり、流行語大賞を受賞するほど世間に広まったと考えられます。

「神ってる」が世間に浸透したきっかけは上記ですが、実は2016年以前から若者の間で使われている言葉だったといわれています。

例えば、「神ゲー」「神対応」「神演技」など、何かを褒め称えたい時に、「神ってる」に似た言葉が2016年以前に使われていました。そのため、比較的早い段階で「神ってる」という言葉が生まれていたのではと考えられます。

「神ってる」の使い方

「神ってる」は、「神がかっているものを見た!」と、とても感動した時に使います。ネットやSNS を見ると、好きなアニメやアイドルなどに使っている人も多く見受けられます。

例文

・やっぱりあのキャラは神ってるよな~!

・○○の活躍、見た? 神ってる!

素晴らしい感動を誰かと共有したい、誰かに教えたい時に使いやすい言葉ですね。

「神ってる」はどんな人が使っている言葉?

ネットやSNSを見ると、「神ってる」は特に10代から20代が使う言葉のようです。30代でも若者と話すことが多ければ使うでしょう。自分が好きなインフルエンサーが「神ってる」を使っていれば、無意識に使う人もいるのではないでしょうか。

「神ってる」は、その気安さから若者を中心に伝わりやすい言葉。相手とのコミュニケーションをより深めるための表現の1つとして使えるのではないでしょうか。

「神ってる」は死語なのか

「神ってる」という言葉を最近あまり聞かなくなったと感じる人が多いかもしれません。

しかし、Twitterで「神ってる」と検索すると、現在でも使用している人は多いようです。

流行語の移り変わりは早いため、2016年の流行語大賞に選ばれたこの言葉を「もう古い、死語だ」と捉える人もいますが、まだまだ多くの人にとって耳なじみがある言葉だと言えるでしょう。

流行語が長年定着している例

大半の流行語は、芸能人が使う合言葉やその年を象徴する事柄に関するものなので、一過性のものであるケースも多いでしょう。

ですが、例えば過去に流行語大賞を受賞した「イクメン」や「アラフォー」といった言葉は、全盛期を過ぎた今でも一般的に使用されています。

このように生き残った流行語から想像すると、どうやら若者だけでなく、他の世代も使いやすい言葉や社会問題を表す流行語については、長く使われる傾向にあるのではと考えられます。

「神ってる」の使い方と意味を押さえよう

「神ってる」という言葉の誕生からもう何年もたっていることを知らなかったという人もいるのではないでしょうか。

それだけ「神ってる」はどうやら現代に定着した言葉のようです。実用日本語表現辞典でも、「神ってる」は若者言葉の一種として立派に掲載されています。

「神ってる」は一過性のブームではなく、これからも日本人の若者に愛される表現として、使われるようですね。

(荒川あい子)

※画像はイメージです

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