「穏やかな性格」になるには? 特徴や長所とあわせて解説
穏やかな性格の人には長所がたくさんあります。穏やかな人になるにはどうすれば良いでしょうか? 今回は、心理カウンセラーの高見綾さんに、穏やかな性格の人の特徴や、穏やかになるための方法について解説してもらいます。
穏やかな性格の人が近くにいると、ホッとして癒やされますよね。「自分もそうなりたい」「今よりも心穏やかに過ごしたい」と感じている人もいるでしょう。
では、穏やかな性格の人にはどういった特徴があるのでしょうか。その長所や短所についても解説します。
また、日々を穏やかに過ごすために今すぐできるポイントについても紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
そもそも「穏やか」ってどういう意味?
広辞苑で「穏やか」を調べると、下記の記載があります。
おだやか【穏やか】
(1)取り立てた激しさが見られず、しずかなさま。やすらか。
(2)心が落ちついて安らかなさま。また、人柄が荒々しくなく、物腰が丁寧なさま。
(3)(多く打ち消しの語を伴って)やり方や物言いが穏当であるさま。
(『広辞苑 第五版』岩波書店)
このことからも分かるように、穏やかな性格とは「人柄に荒々しさがなく、ネガティブな感情はあまり表に出さない落ち着きのある性格」のこと。
静かで物腰も丁寧であることから、周りと波風を立てずにいられるような、協調性を持ち合わせている人物だといえるでしょう。
穏やかな性格でいることのメリットは、何と言っても、いつも気持ちに余裕があるということではないでしょうか。
ちょっとしたことでイライラするようなこともないため、人に優しい眼差しを向けられるようになります。
周囲をホッとさせるところがあるので、「周りから好かれる」「人間関係がうまくいく」という、うれしいおまけもついてきます。
穏やかな性格の人の特徴6つ
ここでは、穏やかな性格の人に見られる6つの特徴について解説します。
(1)腹を立てることが少ない
穏やかな性格の人は、感情の起伏に激しさがあまりないのが特徴です。腹を立てること自体も少ないですし、仮にイライラしたことがあったとしても、あまり表には出しません。
感情を上手にコントロールできるので、周りと穏やかな関係を築いていくことができます。
恋愛においても、カッとなることはほとんどないため、落ち着いた状態を維持できるでしょう。
(2)客観的に物事を見られる
穏やかな性格の人は気持ちに余裕があるために、視野が広く、周りのことをよく観察しています。
そのため独り善がりになることもなく、全体の空気を読むことにも長けています。
感情に飲み込まれず、一歩離れたところから観察ができるので、「この人はこういう弱点があるけれど、こんな良い面もあるよね」といったように、公平な目線を持っていることが多いです。
(3)物腰が柔らかい
口調や身のこなし方が柔らかいことも、穏やかな性格の人の特徴の1つです。
丁寧に優しい雰囲気で話すため、周りから「話しやすい」と思われることも多いようです。
「うんうん、それで?」と上手に話を促したり相づちを打ったりすることで、相手に気持ち良く話してもらうことが得意です。
(4)争い事は好まない
穏やかな性格の人は平和主義的な感覚が強いため、争い事を好みません。
そのため、他人を押しのけてでも自分が上に立つといったようなことは望みませんし、競争することもあまり得意ではないようです。
恋愛面では真面目で誠実。ライバルがいるような恋は、そっと身を引くこともあるようです。
(5)控えめで協調性がある
穏やかな性格の人は、周りとの調和を望み、一歩引いた控えめな態度でいることが多いです。
そのため、ことさらに不平不満を述べたり、「自分が」と主張したりするような気の強さはあまりないのが特徴です。
仕事や恋愛においても、多少のことでは動じません。
(6)相手を尊重する姿勢がある
穏やかな性格の人は基本的に寛容で許容範囲が広いです。
嫌なことがあったとしても、一方的に自分の主張を押しつけたり、相手を否定したりすることはありません。
そのため仕事では、双方の意見を聞いて仲裁する役割になる傾向もあるようです。
恋愛でも、恋人の意見を尊重してきちんと話し合おうとするでしょう。
穏やかな性格の人の長所や短所って?
穏やかな性格は、基本的に長所となることが多いです。一方で、短所となってしまうことも。
ここでは、穏やかな性格の人の長所と短所を紹介します。
長所
穏やかな人は、人当たりが良く動じないのが強みです。長所について、詳しく見てみましょう。
(1)人間関係がうまくいきやすい
穏やかな性格の人は、人に好かれやすく人間関係がうまくいく点が大きな長所だといえるでしょう。
周りとぶつかることがほとんどないので、チームプレーに向いています。
人当たりが良いので、仕事でも重宝される傾向があります。
他部署と連携して仕事をしなければならないシーンでも、上手に進めていくことができるでしょう。
(2)安定して物事を継続できる
穏やかな性格の人は精神的なブレが少ないため、安定して物事を継続できるという点も長所です。
やる気の有無に関わらず淡々と取り組むため、結果として成果も出やすくなりますし、周りからの信頼も得られやすいでしょう。
(3)器が大きい
相手を受け入れる器が大きい点も、穏やかな性格の人の長所です。
恋愛においても、長期的に安定した関係を育んでいけるので男女ともに人気があります。
短所
長所が多い穏やかな人ですが、時にはそれが裏目にでてしまうこともあるようです。穏やかな人の短所として、下記が挙げられます。
(1)変化に弱い
穏やかな性格の人は、常に変化を求められ続けるような環境には弱い点が短所です。
仕事もプライベートも安定を求める傾向にありますので、「同じ場所に長くいたい」という気持ちを持っています。
そのため、変化が多いとストレスがたまってしまうでしょう。
(2)情熱的な恋愛は苦手
穏やかな性格の人は、恋愛でも安定した関係を好みます。
そのため、情熱的な恋愛をしたいと思っている人には不向きな相手かもしれません。
(3)怒ると怖い
穏やかな性格の人は、本気で怒らせると怖いという側面もあります。
一度堪忍袋の緒が切れると、普段が穏やかな印象であるだけに、そのギャップがマイナス印象になってしまうことも。
穏やかな性格の人になるには? すぐ実践できる方法4つ
できることならば、なるべく心穏やかに過ごしたいものですよね。
ここでは、穏やかな性格になるための方法を4つ紹介します。取り入れやすいものからチャレンジしてみてください。
(1)毎日自分を3つ褒める
他人にイライラしてしまう人は、自分にも厳しいものです。穏やかになるためには、まず自分に優しくしてあげましょう。
毎日頑張っている自分に対して、「今日も会社に行った」「苦手なのに料理を頑張った」など、3つピックアップして褒めてあげましょう。
自分をいたわってあげることで、心にゆとりが生まれますよ。
(2)イライラしたら理由を紙に書き出す
腹が立ったことがあれば、それをぐるぐる考え続けるのではなく、紙に書き出すのがおすすめ。
イライラした理由を深掘りしてみると、思わぬ発見があることも多いです。
視点が変わることで客観的になれますし、自分の中からネガティブな感情を外に出すことで気持ちも落ち着きます。
(3)生活の中で何か1つ丁寧にすることを見つける
穏やかな性格の人は物腰が柔らかです。これは、日頃の言動の丁寧さからきています。
あなたも生活の中で何か1つ丁寧にすることを探してみましょう。
例えば、「料理を丁寧にする」「お風呂で体を丁寧に洗う」でも構いません。
丁寧な所作は気持ちを落ち着け、自分を大切にすることにもつながります。
(4)1日1つ親切なことをする
穏やかな性格の人は、他人にも優しいものです。
1日1つで良いので、何か親切なことを実行してみましょう。例えば、「洗面所の周りが水で汚れていたらさっと拭く」「ゴミを拾う」「他人の幸せを祈る」でもOKです。
親切なことをした後は、「実行した自分は偉い!」と思いっきり褒めてあげましょう。
「自分も案外悪くないな」と思えると、心の余裕が生まれます。
少しずつゆとりを手にしていこう
穏やかな性格の人は、感情の起伏が少なく、腹を立てることがあまりありません。
そのため、自分自身も気持ちがラクですし、周りからも好かれるという、うれしいおまけもついてきます。
穏やかな自分でいるために、無理のないところから少しずつ行動してみましょう。自分にも他人にも優しくいられるような、気持ちにゆとりのある人になれたら良いですね。
(高見綾)
※画像はイメージです