「社畜」ってどういう意味? 社畜チェック10選
近ごろ耳にする機会が増えた「社畜」。今回は「社畜」の言葉の意味と使い方、自身が社畜に当てはまるかチェックする10項目を紹介します。
「社畜」と聞くと、「大変そう」「しんどそう」とイメージするでしょう。
しかし、「社畜」の意味を説明してください、と聞かれてスムーズに回答できる人は案外少ないかもしれません。
今回は、「社畜」の意味はもちろん、自分は社畜に当てはまるのかどうかもチェックしていきましょう。
「社畜」とは?
まずは「社畜」の意味や類義語、対義語、英語表現を見ていきましょう。
「社畜」の意味
「社畜」とは、「会社」と「家畜」を組み合わせて作られた造語です。
辞書には以下のような記載があります。
しゃちく【社畜】
《会社に飼い慣らされている家畜の意》会社の言いなりになって、つらい仕事でも文句も言わず働いている会社員を、皮肉を込めてからかう語。(『デジタル大辞泉』小学館)
このように、「会社のために尽くしすぎる人」をからかう、もしくは自虐するニュアンスで使われることも多いです。
類義語
「社畜」と同じような意味で使われる言葉には、「会社の犬」「組織の歯車」「忠犬ハチ公」などがあります。
どの言葉にも共通しているのは、会社に全てをささげているにもかかわらず、雑に扱われている点です。
「社畜」にもいえることですが、会社にとって都合がいい人間でありながら大切にされているとは思えない、というニュアンスが含まれているといえるでしょう。
対義語
「社畜」の対義語には、「ニート」が挙げられるでしょう。
社畜は特定の会社に勤めていることが前提ですが、ニートは定職に就かない人を指します。
英語表現
社畜は日本で生まれた言葉ですが、似たような意味を持つ英語表現に、「賃金奴隷」という意味の「wage slave」、仕事中毒という意味の「workaholic」があります。
これらは、お金を稼ぐために奴隷のように働く状態を表す言葉です。
社畜と完全に同じ意味というわけではありませんが、意味や意図を伝えるには十分でしょう。
「社畜」の使用例
ここからは、日常会話の中で「社畜」を使う場合の例文を紹介していきます。
《例文》
「社畜のおかげできれいな夜景が見られるんだよ」
夜のデートといえば夜景。この夜景ができているのは、社畜の人々が夜遅くまで働くことで、会社に明かりをともしているからと考える人もいます。
実際には全てがそうとは限りませんが、仕事に追われる人々によって光の数が増えていることは事実でしょう。
《例文》
「サービス残業が当たり前とか、すでに社畜になってるよ」
気づかないうちに社畜になっていることを指摘する会話です。
社畜が全て悪いわけではありませんが、体調を崩しやすかったり頑張りすぎてしまったりするので、注意が必要です。
社畜チェック項目10選
ここからは、あなたの社畜度をチェックしていきましょう。
10個の項目のうち、当てはまる項目が多いほど社畜度は上がっていきます。1つずつ見ていきましょう。
(1)上司の言いなりである
社畜は、自分の全てを会社にささげる傾向にあります。
そのため、会社や上司の命令に対してイエスマンになりがちです。
必ずしも言いなりになることが悪いわけではありませんが、自分の思考を放棄しているようなら危険です。
(2)自己犠牲的である
社畜は、自分よりも会社のことを優先しがちです。
自分の予定があっても、病気や体調不良でも「会社のために自分がやらなければ」と考えてしまう癖がついていませんか?
何のために働いているのか、自分は何をしたいのか分からなくなっている場合は、仕事をセーブすると良いでしょう。
(3)気に入られたいと思いすぎる
気に入られたい人全てべてが社畜というわけではありません。
しかし、「会社の役に立つならば何でもやる」「上司に気に入られるためなら、いいなりに動く」という状態は、社畜といわざるを得ないでしょう。
(4)残業自慢をする
社畜あるあるですが、残業時間の多さを自慢してませんか?
残業時間が多いということを自分が頑張っている証のように考え、他人へのアピールとして話すのでしょう。
しかし、残業が多いのは仕事を頑張っているからとは限りません。むしろ、定時内に仕事を終わらせる人の方が評価は高いこともあります。
(5)怒られたらすぐに謝罪する
謝ることが悪いというわけではありません。すぐに謝ることに問題があります。
自分のミスや失敗によって会社や上司に迷惑をかけた、損害を与えてしまったならば謝罪すべきでしょう。
しかし、あなたは指示通りに仕事をしたのに怒られたら? 上司がイライラしていて、巻き込まれて怒られたら?
怒られたからといって反射的に謝ってしまうのは、無意識のうちに社畜教育が刷り込まれていることが原因かもしれません。全て自分が悪い、と思い込まないよう注意が必要です。
(6)「会社のためだけに働く」という意識がある
仕事とは、自分の時間や労力、能力を会社に提供し、その対価として給料をもらうことです。
会社の業績アップのため、自分の能力アップのために仕事をするのであれば何も問題はありません。
そのため、会社のために働いている人が全員社畜と言い切ることはできません。
しかし、「身を粉にして会社のためだけに働く」ことは社畜になるための刷り込みといえるでしょう。
(7)「NO」と言えない
社畜の傾向として、「NO」と言えない、言わない人が多数を占めます。
上司や同僚から頼まれた仕事を全て引き受けてしまったり、残業時間が増えることを誇りに思ったりしていませんか?
何にでもイエスと答える人は会社に都合良く使われやすく、社畜度が上がっていってしまいます。
(8)プライベートも会社の人と過ごす
社畜は生活の全てを会社にささげる傾向にあるため、休日も会社の人と会うことが増えていく傾向もあります。
社内の人間関係が良く、会社という枠の外でも付き合いたいと思うのであれば問題ありません。
しかし、会社の人に気に入られたいという理由だけならば危険です。
(9)社内評価を過剰に気にする
これは、誰しも気になる点でしょう。
社内評価が気になる人が全員社畜なわけではありませんが、社内評価を過剰に気にする場合は社畜に近づいているといえます。
評価が上がるように残業をする、休日は上司と過ごすなど、頑張る方向を見失いやすいです。
自分が納得のいく仕事をし、それが社内評価につながるよう心掛けましょう。
(10)休日も仕事のことが気になる
これは、典型的な仕事脳になっている証拠です。
月曜日から金曜日までは仕事、土日は休みと考えるのが一般的ですが、社畜は違います。
月曜日から金曜日まで仕事、土日は次週の仕事の準備期間と考えがちです。ひどくなると、仕事が気になってサービス休日出勤につながりかねません。
社畜チェックに多く当てはまる人は要注意!
社畜とは、会社のために働く家畜のような状態の人を指します。良い意味で使われることは少ないです。
仕事が楽しいと思えるのであればまだ問題はないのかもしれませんが、気付かぬうちに心身ともに疲労がたまっていることもあります。
「もしかして自分は社畜かも」と思ったら、一度仕事と距離を置き、何のために頑張っているのかを考えてみると良いかもしれません。
(ひらり)
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