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「ひねくれ者」ってどんな人? 特徴や心理、上手な付き合い方

高見綾(心理カウンセラー)

「ひねくれ者」という表現がありますが、そもそもどんな人のことを指すのかご存じでしょうか? この記事では、ひねくれ者の特徴や心理、上手な付き合い方について、心理カウンセラーの高見綾さんに教えてもらいます。

「ひねくれ者」とは、性格が屈折していて素直でない人のことをいいます。

他人の好意を素直に受け取れない人など、あなたの周りにもひねくれ者がいるかもしれませんね。

そこで今回は、ひねくれ者の特徴や心理について詳しく解説します。

チェックリストやひねくれ者との上手な付き合い方も紹介しますので、参考にしてみてください。

「ひねくれ者」とは?

『広辞苑 第七版』(岩波書店)によると、ひねくれ者とは「性格がねじけていて素直でない人」を指します。

ひねくれ者の類語としては、「あまのじゃく」「へそ曲がり」「つむじ曲がり」などが挙げられるでしょう。

ひねくれ者は、他人からの好意を素直に受け取ることが苦手です。

そのため、裏があるのではないかと疑ってしまったり、自分の気持ちを素直に表現できなかったりします。

自分の気持ちを相手に知られるのが恥ずかしいため、本当は「うれしい」と感じた場合でも、「別に」「全然興味ないし」などと、素っ気ない態度を取ってしまうことがあるのです。

また、ひねくれ者は甘えたい気持ちや構ってほしい気持ちがあっても、その思いがねじ曲がってしまい、人を振り回すことで注目を集めようとすることがあります。

つまり、ひねくれ者とは「何事も斜に構えているような人」といえるでしょう。

「ひねくれ者」の特徴とその心理

続いては、ひねくれ者に共通する特徴とその心理を見ていきましょう。

(1)本音を言わない

ひねくれ者は、なかなか本音を言わない傾向があります。周囲からは「何を考えているのか分からない」と思われることが多いでしょう。

中には、本音を言った方が良いと分かっている人もいますが、それでも、恥ずかしさやプライドの高さなどが邪魔をして、なかなか素直になることができません。

ひねくれ者は、傷つくのが怖くて人に心を許せない傾向があるため、「自分が言わなくても察してほしい」と思っている場合があるのです。

そのため、自分の本心を見抜いてくれる人がいると安心する、ということもあるようです。

(2)うれしくても「別に」と言いがち

ひねくれ者は心の声を発することが苦手です。仮に話したとしても、あまのじゃくなので本心とは裏腹なことを言うことがあります。

例えばうれしいと感じた時、素直に「うれしい!」と喜ぶことはせず、「別に」「大したことない」などと素っ気ない返事をするのです。

しかし、自分に注目してほしいと思う気持ちもあるため、「本当はうれしいんでしょ?」と相手に構ってもらえると、内心は喜んでいる場合もあります。

(3)見栄を張る

ひねくれ者は、自分の弱さを見せることがとても苦手です。

プライドが高いために、カッコ悪い姿の自分を受け入れることができません。

特に、恋人同士や家族間では甘えが出やすいので、より強がって見栄を張ってしまう傾向もあります。

ですが、本当は自分に自信がなく、そんな弱い自分を守るために見栄を張るのです。

(4)上から目線の言動をする

ひねくれ者は、自分に自信がなく劣等感を抱えていることも多いです。

しかし、劣等感を抱いていることが受け入れられないため、つい他人と比較をして自分が相手の上に立とうとしてしまうのです。

そのため、上から目線の言動をして他人を見下してしまったり、うまくいっている人がいても素直に認められなかったりします。

(5)「自分は悪くない」というスタンスを取る

ひねくれ者は、たとえ自分に非があったとしても素直に謝ることができません。

あくまでも自分の正当性を主張して、「自分は悪くない!」というスタンスを取りがちです。相手とけんかになったとしても、そのまま意地を張り続けてしまう人もいます。

プライドが高い故に、自分のメンツを保つことが最優先になってしまうのです。

あなたや周りはどう? ひねくれ者診断

ひねくれ者の特徴をチェックリストにまとめました。

あなた自身や周囲の人の言動を振り返ってみて、ひねくれ者かどうか簡易的に診断してみましょう。

他人の幸せや成功を素直に喜べない
他人の好意を素直に受け取れない
謝ることはなるべくしたくない
プライドが高いとよく言われる
相手の言動の裏を探ろうとする癖がある
つい、あまのじゃくな言動をしてしまう
「構ってほしい」「察してほしい」という気持ちが強い

7個のうち、4個以上当てはまった場合は、ひねくれ者の傾向があるかもしれません。

6個以上当てはまった場合は、ひねくれ度が高めです。

参考記事はこちら▼

あなたはの「ひねくれ者度」を10の質問で詳しく診断します。

ひねくれ者と上手に付き合う方法

仕事関係やプライベートで、ひねくれ者と接する場面は少なからずあるでしょう。

最後に、ひねくれ者とうまく付き合うためのコツを紹介します。

(1)敵意がないことを示す

ひねくれ者はプライドが高く、傷つきたくないという気持ちを持っています。

警戒心が強く、簡単には心を開いてくれないので、まずはこちらに敵意がないことを示すと良いでしょう。

にっこり笑顔で話しかけてみて、相手の言うことを「うん、うん」と素直に聞いてみてください。

「この人は自分に害を与える人ではない」と認識してもらえれば、徐々に相手の警戒心が解けていくでしょう。

(2)素直に相手と向き合う

ひねくれ者は、何事にも疑い深いところがあります。そのため、社交辞令など表面的に取り繕った言動にはすぐに気付いてしまいます。

ひねくれ者と接する場合には、できるだけ素直に相手と向き合うことを意識するのがおすすめです。

例えば、相手の良さを伝える時には、本心から「すごいな」と思うことを伝えましょう。

あなたが素直な気持ちを積極的に表現していくことで、ひねくれ者は安心感を抱くはずです。

(3)ひねくれた言動の理由に目を向ける

ひねくれ者は、自分の非を認めなかったり、上から目線で発言したりすることがあるので、つい「カチン」ときてしまうこともあるでしょう。

ただし、ここでイライラを表に出してしまうと、ひねくれ者は「自分を否定された」と思い、あなたに反発してくることがあります。

ひねくれ者の言動に引っ掛かることがあった場合には、「この人はなぜこんな言動をするんだろう?」と興味を持つように意識してみると、その理由が見えてくるかもしれません。

相手に興味を持つことで、あなたの心にゆとりができ、余裕を持って接することができるでしょう。

(4)相手の言動に過剰反応せず、本音を見極める

恋愛相手がひねくれ者の場合には、相手の本音を上手に引き出すことを心掛けてみましょう。

ひねくれ者は素直ではないので、本当はうれしくても「別に」などと素っ気なかったり、本当は好きなのに「嫌い」と言ったりすることがあります。

あなたがその都度怒ったり落ち込んだりしていると、2人の関係を続けるのがつらくなってしまうでしょう。

相手の本音を見極めて、「またまた、本当はうれしいんでしょ?」「もう、本当は好きなくせに!」などと、ツッコミをするくらい心の余裕を持つのがベストです。

ひねくれ者とは、心の余裕を持って付き合おう

何事も斜に構えて考えるひねくれ者は、プライドが高く恥ずかしがり屋な傾向があります。

自分が傷つきたくないあまり、素直ではなくなってしまった状態です。

相手からひねくれた言動をされると、嫌な気持ちになったり、面倒くさくなったりすることもあるでしょう。

ですが、まずは「なんでひねくれた言動をするのかな?」と相手に興味を持つことから始めてみてはいかがでしょうか。

そうした心の余裕を持って接することが、ひねくれ者と上手に付き合うためのコツです。

(高見綾)

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※画像はイメージです

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