お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

「草」って何のこと? 意味や使い方、語源を詳しく解説

髙橋めぐみ

ネット上で「草」という表現を見かけたことはありませんか? 意味を知らないと、「何で急に草?」と反応に困ってしまいますよね。今回は、教員免許を持つWebライターの髙橋めぐみさんに、「草」の意味や使い方、語源などを教えてもらいます。

「草」という文字を、SNSなどで見たことがある人も多いのではないでしょうか。今では、若者を中心に会話の中で使用されることも増えてきました。

しかし若者が使う「草」には、本来の意味の「草花」の意味は全くありません。今回は、「草」の意味や使い方、語源まで詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてください。

「草」とは?


SNSなどで見かける「草」は、インターネット上で発祥した言語表現「ネットスラング」の1つです。植物の「草」とは、意味が全く異なります。

ここでは、ネットスラングの「草」の意味を詳しく確認していきましょう。

「草」の意味


ネットスラングの「草」は、「笑える」「面白い」「うける」という意味合いで使われています。

インターネットやSNSでは、「草」単体で使われる場合もありますが、「~~ 草」や、「~~ 草生えた」といったように文末に付け加えて使われることも多いです。

最近では、インターネットやSNSだけでなく、若者を中心に会話の中でも使用されるようになりました。

ネットスラングと知らずに使用している人も多く、若者の間では広く浸透している言葉、表現であるといえるでしょう。

「草」の語源は?


ネットスラングの「草」は、草花という意味から派生した言葉ではないとお伝えしました。では、どのようにして誕生したのでしょうか。

実は、ネットスラングの「草」の語源は、「(笑)」です。意味も見た目も異なるのに「なぜ?」と思った人も多いのではないでしょうか。

「(笑)」は、「笑える」「面白い」という意味です。インターネット上では、数年前から「(笑)」を省略して「w」と書くようになりました。

さらに「wwwww」のように連続で使用すれば、「w」よりも大きな笑いを表します。

この「wwwww」という書き方が、まるで草が生えているように見えることから「w」のことを「草」と呼ぶようになったのです。

【例文付つき】「草」はどんな時に使えるのか?


では、実際どんな時に「草」という表現を使うのでしょうか? 例文と一緒にご紹介します。併せて、派生語や類義語も確認してみましょう。

例文

「草」を「面白い、笑える」に言い換えると、意味が分かりやすいです。

・それマジ(それ本当に面白い)

・うちの弟、変顔うますぎて(うちの弟、変顔うますぎて笑える)

・出社したけど会社休みで(出社したけど会社休みで笑える)

「草」の派生語


次に、「草」の派生語を3つご紹介します。

「草生える(くさはえる)」

笑える、面白いという意味です。「草」単体の場合は感情表現になりますが、「草生える」とすることで、動詞的な言い回しとして使われることが多いようです。

「草生えた」と過去形にすれば、「笑った」という意味でも使えますよ。

「草不可避(くさふかひ)」

笑うことが避けられない、つまり絶対に笑ってしまうという意味の言葉です。「草」の上位表現と考えても良いでしょう。

「大草原(だいそうげん)」

大草原は「wwwww」の見た目から、草がたくさん生えている状態、つまり爆笑していることを表します。こちらも「草」の上位表現です。

「草」の類義語


ネット上には、「草」と同様に笑うことを意味するネットスラングが多数存在します。

「笑(わら)」

笑うことを意味する表現の中では歴史がとても古く、第二次世界大戦前から用いられていたようです。

「藁(わら)」

「笑」と読みが同じことから「藁」も使われるようになりました。元々は変換ミスや、「わら」と入力すると「笑」よりも「藁」の方が早く変換候補が出てくるために使われるようになったと考えられています。

「w(わら)」

現在、多く使用されている表現です。 元は「(笑)」でしたが、どんどん省略されていき、最終的に「w」になりました。

「ワロタ」

笑ったという意味はそのままに、発音や表記を変えて遊んだ言い方です。「笑った」→「ワラタ」→「ワロタ」と変化したと考えられます。

「爆(ばく)」

爆笑を意味しています。ただし、使われ方としては自嘲的な意味であることが多いようです。最近ではあまり使われなくなりました。

「草」の海外での表現


日本に笑うことを意味するネットスラングがたくさんあるのと同様、海外にも「笑」や「草」と似た表現が存在しています。ここでは、英語圏、フランス語圏、中国語で「笑い」や「面白い」を意味する表現を見ていきましょう。

英語圏「LOL」

英語圏で使われる「LOL」は、「laugh out loud」または「laughing out loud」の頭文字を取った表現です。大声で笑うと訳すことができます。

フランス語圏「MDR」

フランス語圏の「MDR」は、「Mort De Rire」または「Mourir De Rire」 の頭文字を取った表現です。「笑い死ぬ、死ぬほど笑う」と訳すことができます。

中国語「哈哈哈」

中国のネットスラングで、ハハハと大笑いする様子を表現しています。「哈」の数により笑いの度合いを表しており、日本の「www」と似た使い方をすることが特徴です。

「草」の意味を理解して使いこなそう

仲の良い人とのやり取りで、「草」などのネットスラングを使いこなすことができれば、心の距離を縮めることができます。

ただし、ビジネスシーンなどでネットスラングを使うと、良く思われないことも多いので、「草」や「笑」は使わないようにしてくださいね。

誰もが意味を知っていると思わずに、きちんと場をわきまえて「草」という表現を使いましょう。

(髙橋めぐみ)

※画像はイメージです

SHARE