仕事が覚えられない人の共通点とは? 原因&対策を紹介
仕事がなかなか覚えられずに悩んでいませんか? 未経験職種や業種への転職直後などではよくあることですが、いくらやっても覚えられないのなら対策を講じた方が良いでしょう。そこで今回は、コラムニストのぱぴこさんに、その方法を教えてもらいます。
「仕事が全く覚えられないというか、何も分からない」。
こんな状況に陥ったことはありますか? 私は新卒時代、本当に「何も分からん」状態過ぎて議事録1つまともに取れませんでした。社内用語なのか、IT用語なのか、略語なのか、なんなのか。「何も分からぬ、まるで多言語のようだ!」と戦慄しました。
新入社員でそもそも“初めて”だらけの人や、未経験職種や業種などに異動した人、また転職した人は誰でも「なんも分からん」からの「仕事が覚えられない」状況に陥る可能性があります。
今回は、そんな「仕事を覚えられない」状況に関して考察していきます。
Check!
「私だけ?」仕事を覚えられない経験の有無
「仕事が覚えられない」というワードには破壊力がありますが、それは珍しいことなのか、一般的なことなのかは気になります。
冒頭、私自身には経験があると述べましたが、n=1では信憑性がなさ過ぎるので、「仕事が覚えられないことに悩んだ経験はあるか」Twitter上でアンケートを取りました。
新卒時代や、配置転換で新しい仕事にアサインされた時に、「仕事が覚えられない」と悩んだことはありますか?
— ぱぴこ (@inucococo) February 10, 2021
※調査概要:男女(949人)/2021年2月10日~2月12日
結果、新しい仕事を始めた時に「仕事を覚えられない」という経験をしたことがある人は約56%という回答が得られました。
「仕事が覚えられない」と悩んだ期間はどの程度ですか?
— ぱぴこ (@inucococo) February 10, 2021
※調査概要:男女(331人)/2021年2月10日~2月12日
また、悩んだ期間で最も多かったのは、「3カ月程度」で35%。「1カ月」という回答と合わると半数を上回り、比較的短期間で悩みから解放されていることが分かりました。
仕事が覚えられない原因
ここからは、仕事が覚えられない原因としてどんなものがあるか確認していきましょう。
「仕事を覚えられない」が発生する状況として、想定されるシチュエーションは3パターンです。
(1)新規の仕事に慣れるまでに一定時間必要だから
この原因が一番多いのではないでしょうか。
この場合は単純に新しいことや、やったことがない業務のために「できない」期間が発生しているだけです。時間の経過によって「慣れてくる」ことで自然と解決することが多く、あまり深刻に考える必要はありません。
(2)仕事の難易度が非常に高いから
個人の能力に関わらず、仕事の難易度が高い場合は、(1)のような「時間の経過による慣れ」で解決することが難しいと想定されます。
専門性が高かったり、技術の習得が必要だったりする場合がそれにあたるでしょう。
この場合は、業務への慣れ以外に別途時間を取って勉強が必要になり、慣れるまでの時間も半年~年単位を要します。
(3)仕事の難易度に関わらず、自身が不得意な業務だから
仕事の難易度とは別に、「得手不得手」の観点で困難が発生する場合もあります。
例えば、私は数字を扱うような仕事が大変苦手なので、「慣れる」ということはほぼないでしょう。
このように個人の得手不得手によって「仕事が覚えられない(慣れない)」が発生する場合は、(1)や(2)よりも抜本的な対応が必要となります。
「仕事が覚えられない」と悩みがちな人の特徴
「仕事が覚えられない」という状況は誰にでも起こりうるものですが、この状況に悩みがちな人には共通する特徴があります。
(1)自分に自信がない
「新しいこと」をする時は誰でも最初はつまずきます。
しかし、自分に自信がない人は「自分が無能だからだ」「何か能力が足りないからだ」と自分を責めて、原因を全て自分のせいにしてしまいます。
(2)完璧主義
完璧主義だと「できていない」状態の自分を許せずに、「なぜきちんとできないのだ」と悩んでしまいがちです。
お伝えしているように、新しいことはそもそもできなくて当たり前ですし、仕事が難しかったり、自分にフィットしていなかったりすれば「できない」ことは普通にあり得ます。
ですが、そのような状況を受け入れることができず、悩んでしまうのです。
(3)周りと自分を比較してしまう
周囲と比べることが癖になっていると、「同じ仕事ができている人」と比べて「なんで自分は仕事が覚えられないのだろう」と落ち込みがちです。
そもそもその業務に携わってきた時間など前提が違うのに、「できていない」点だけに着目してしまいます。
(4)真面目で優等生だった
特に新入社員でありがちですが、学校の「カリキュラムありき」の制度の中で優等生だった場合は「できない」「慣れない」ことに悩んでしまう場合があります。
今まで勉強では、「基礎→応用→テスト」というようにフェーズをきちんと踏んで実行するスキームでしたが、仕事は突然「これやって」と振られるようなことがあります。
そのギャップを理解していないと、「これまではちゃんとできていたのに」と悩みがちです。

あなたが仕事をする上で胸に刻むべき「漢字一文字」を診断します。
仕事が覚えられない時の対策
仕事が覚えられない状態からは、誰だって早く脱したいものです。なるべく早く慣れる、または成果を出すためにできることを考えてみましょう。
(1)業務の全体像を把握する
仕事を覚えられない時は、個別のできないことにフォーカスしがちですが、仕事の全体像及びフローの理解に努めましょう。
「全体の中でどんな部分が分からないのか?」を整理すると、問題点の解決方法が見えてくることがあります。
(2)メモを取り、不明点は後からでも聞く
言われたことや教わったことのメモは当然ですが、聞き逃したり、その時に分かったつもりだがやってみたら分からなかったりしたことはしっかり確認しましょう。
「聞きにくいな」と思って放置すると、仕事も理解も進まず、結局困ることになります。
(3)業界や職種、業務に関する書籍を読む
人に聞くことも重要ですが、自分なりに理解を深めるために書籍を確認することも有効です。
そもそも単語の意味や仕事で接する対象の仕組みが分からない場合は、解説書などを早めに見つけることが重要です。
(4)フィードバックしてもらう
早く覚えるためには「教えてもらう」だけでなく、どんなところができているか、できていないのかのフィードバックをもらうことが重要です。
そのために、指南役や先輩社員に定期的な1on1、もしくは日次・週次でのチェックの時間を依頼しましょう。
(5)上長への相談
壊滅的に苦手な業務で、どうしても改善が難しい場合は、上長に相談することも必要です。
配置変えや業務の変更も視野に入れて相談することは、最終手段ですが対策としては必要です。
他人と比べないことが大切
仕事が覚えられない時は、どうしてもできる人と自分を比べがちです。ただ、その人にだってできなかった時期が必ずあるはず。焦らずにコツコツ覚えていくよう心掛けましょう。
もしいつまで経っても進歩がない場合は、前段でお伝えした対策をぜひ試してみてくださいね。
(ぱぴこ)
※画像はイメージです
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