多国籍大家族グループの「NCT」とかいう乙女ゲームの話

2014年夏、大学生兼K-POPオタクとして活動していた私は、Twitterのタイムラインに流れてきた1枚の写真に腰を抜かした。

Check out new video of SR14B 'TAEYONG'
-OPEN THE DOOR-http://t.co/mO7rD2RAx1 pic.twitter.com/6E6sonHVTz

— SMROOKIES (@smrookies) July 22, 2014

顔の圧がすごい。

顔の圧って何なのか知らんがとりあえず顔がすごい。“人生どう転んでも芸能人になっちゃうんだろな顔”代表取締役じゃん。

この顔面見て誰がスルーできるん？

彼はどうやらBoA・東方神起・少女時代などを輩出した韓国の大型事務所、SMエンターテインメントの練習生で、名前はテヨンというらしい。

ちょっとタンマ。まだデビュー前の練習生？　それでこの眼差しか。

てか、普通に立ってるだけで十分なのにさらに歌って踊れるわけ？

에스엠루키즈 "태용" Newly launched Pre-Debut Team "TAE YONG" pic.twitter.com/m3CNLhknXK

— SMROOKIES (@smrookies) December 13, 2013

顔が好きというのは実にシンプルで、時に厄介である。

やがて私は、テヨンの顔の圧に負けじと熱量を注ぎ始めることになった。

ふたを開ければ底なし沼

2016年春、彼は「NCT U」というユニットで正式にデビューした。

そもそもはNCT（ネオ・カルチャー・テクノロジーの略）というグループが大本。その中にNCT U、NCT 127、NCT DREAM、WayVなどのグループがある。そこはまあ大阪府の中に梅田・難波・ひらパー・あべのハルカスがあるみたいな感じでハイオッケー次!!

NCTは最近、メンバーが2人増えて（ソンチャンくんと将太郎くん）総勢23人になった。

中でもNCT Uは、新曲のコンセプトに合わせて毎回メンバーが選抜されるシステムなので、非固定ユニットとなる。それ以外のグループも、既存のメンバーに新メンバーが加わったりする。

よってオタクたちにいつも新しいカラーを見せてくれるところが、他にはないNCTの魅力でもあるのだ。

NCTのおすすめMV

ここで、個人的にどうしても見てほしいMVがある。

BOSS（NCT U）

俺がお前を率いるボス!!　俺がお前を動かすPlayer!!（サビの話をしています）

この曲（BOSS）で、NCTの人気が他グループファンにもぶわっと伝染した。BOSS限定のユニットメンバーというのもまた貴重である。

てか、最初にこの衣装着せようって提案したスタイリスト誰？　ボーナス上乗せしといて。

Regular（NCT 127）

どちらの部署の集団かと思えばNCT 127。全員スーツなのに、細長い足を振り回しながらバキバキに踊っている。こん時の悠太先輩（日本人メンバー）と職場の給湯室で出くわす世界線どこかな？

見渡すかぎりもはや乙女ゲーム。とりあえず全員指名で。

また大所帯に加えて多国籍であるが故、グループ内で飛び交う会話は韓国語・英語・日本語・中国語・タイ語などさまざま。

SNSに上がっている移動中の空港での写真を見ると、そこに並んだメンバーのパスポートの色が全部違うなんてこともある。

みんな平気で2～3カ国語しゃべってるけど、これが日常風景らしい。外資企業か？

From Home（NCT U）

こちらは全く新しいユニットで発表された最新曲。歌詞の中に、英語・韓国語・中国語・日本語が出てくる。

韓国・カナダ人メンバーが「中国人メンバーから中国語を学ぼう！」という企画もある。日本語字幕もバッチリ全装備。うまいことなってんのよ。

全メンバーを覚えようとする必要はない

でもNCT、さすがに人数多すぎて覚えられない〜。

違います。覚えようとしなくていい。知らん間に覚えています。

心配せんとネオカルチャーへお越しください。従業員一同、心よりお待ちしてます。

（文：もう大丈夫、イラスト：谷口菜津子）