お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

「脈絡がない」の意味とは。脈絡のない話し方をする人の特徴と改善方法

ぱぴこ

「脈絡がない話で、何が言いたのか全く分からないんだけど……」なんて、悲しいことを言われた経験はありませんか? どんな部分から「脈絡がない」と感じさせてしまうのでしょう。今回は、相手に伝わる話し方をコラムニストのぱぴこさんに教えてもらいます。

みなさん、「おしゃべり」は得意ですか?

私は話が分かりにくい人がやりがちな、主語を抜かした会話をしがち、かつ自分の脳内でテーマがぽんぽんと切り替わっていき、いわゆる「脈絡がない」話し方をしがちです。

仕事中に指示語が多く主語を抜かして脈絡のない会話をすると、業務に支障をきたすこともあるので気を付けていますが、仕事モードがオフになった途端にやってしまいがちです。

「脈絡がない」の意味とは?

「脈絡がない」は聞き馴染みのある言葉ですが、今一度意味をおさらいしておきましょう。

脈絡とは「物事の一貫したつながり。筋道」(出典:『デジタル大辞泉』)のことをいい、「脈絡がない」と言う時は、「話に一貫した筋道がないさま、通底するものがなく行き当たりばったりな様子などを意味する表現」(出典『実用日本語表現辞典』)となります。

よって、「脈絡がない話し方」と言われた時は、話につながりがなく、転じて「話の文脈がよく分からない」という意味で使われます。

つまり、「言っていることがよく分からない」という悲しい意味合いになります。

脈絡がない話し方をする人の特徴

できるならば言われたくない「脈絡がない」という言葉ですが、どのような特徴から「脈絡がない話し方」だと思われてしまうのでしょうか?

(1)主語がない、もしくは曖昧

脈絡がない人は、主語が曖昧だったり、主語を過剰に省いたりします。そのため「誰の、何の話をしているのか」が相手に伝わらず、話し手の中では全ての話につながりがあっても、聞き手にとっては脈絡がなく聞こえます。

(2)伝えたいことの背景説明が不十分

話し手と、聞き手では情報に対する理解度が違います。自分は話したいことの背景を知っていても、相手は知らないということはたくさんあります。

その背景を省いて、起こったことの経緯ばかり伝えられると、聞き手は「結局何を伝えたいの?」「一体何のこと?」と混乱します。

(3)話しながら自己完結している

双方向のコミュニケーションを目指しておらず、自分の中で完結している場合も、脈絡がない話になります。

例えば、「私、今週は土日も忙しいんですよね。そっか! 月曜は有給休暇を取ればいいのか!」と言われたらどうでしょう? 聞き手は「???」となってしまいますよね。

そもそも「相手とコミュニケーションしよう」と考えておらず、自分が話したい話をしているだけなので、当然のことながら話の前後がつながらず、脈絡がなくなります。

(4)唐突に自慢話を始める

唐突に自慢話を始める人がいますが、これも脈絡がない人の特徴です。

自己顕示欲が強い人などは、相手をマウンティングするために無理やり自慢話を挟むので、話の脈絡がなくなるのです。

脈絡がない話し方の改善法

「脈絡がないよね~。笑」と指摘してもらえる程度ならまだいいのですが、自覚がなかったりあまりにもひどかったりすると「面倒な人」として距離を置かれかねません。

脈略のない話し方は以下のような方法で改善できます。

(1)話したいことを整理してから話す

そもそも脈絡がない話し方をする人は、伝えたい内容が整理されていません。自分が言いたいこと、その時思い付いたことをポンポンと口に出しているだけです。

もちろんガールズトークなどは、論理性とかけ離れたところにある楽しさがありますが、相手に伝わらなければ意味がありません。

自分が話したいことを、5W1Hを意識しながら頭の中で整理して話すようにするだけで、ぐっと伝わりやすい話し方になります。

(2)伝えたい事柄の主語や背景を意識して具体的に伝える

意識することで比較的すぐ修正できるのが、「主語を省く」「指示語が多い」「背景説明をしない」といった明らかな過失部分です。

特に主語を省く癖がある人は、「意識してきちんと主語を言う」という意識付けをするだけでもずいぶん伝わり方は変わります。脈絡がない話は、「相手への情報伝達量の不足」で起こるため、重要な情報は具体的に話すよう心掛けましょう。

(3)相手が話に付いてきているか確認する

一方的に話すのではなく「どうかな?」「どう思う?」など、自分が話している内容に相手が付いてきているかを都度確認するようにしましょう。思い付いたことをすぐ話すなどの癖はなかなか改善できませんが、その場でフォローすることはできます。

相手がどこまで理解しているのかを確認すれば、相手からも「分からないこと」を教えてもらえます。

(4)自分の言いたいことを紙に書いて読み上げる

普段の会話ではなく、依頼事項や相談事など込み入った話をする場合は、出たとこ勝負をするのではなく、伝えたいことを整理し、紙に書いて見直すなどしていったん冷静になりましょう。

脈絡のない話は、客観性が不足している結果起こることが多いので、紙に書き出してそれを読むことで「相手にとって分かりやすいかどうか」の第三者視点で確認することができます。

参考記事はこちら▼

あなたは会話が苦手なタイプ? 診断でチェックしてみましょう。

楽しくコミュニケーションを取るために客観性を持とう

脈絡がない話をし続ける人は、「会話をするのが大変な、ちょっと面倒な人」と認識されてしまします。「この人と話すのは大変だな」「何を言っているか分からないな」と思う人と積極的に話したい人はあまりいません。

コミュニケーションの機会が、意図せず奪われてしまうのは残念なことです。望まない結果にならないためにも、自分の伝え方を振り返り、客観性を持つことで「コミュニケーションを取る相手が理解しやすいかたちで発信する」というスキルを身に付けましょう。

(ぱぴこ)

※画像はイメージです

SHARE