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常識人とは? 「好かれる常識人」になるための秘訣5つ

永瀬なみ(幸せコラムニスト・カウンセラー)

常識人と聞いて、みなさんはどんな人を思い浮かべますか? 常識の尺度は人それぞれですが、今回は一般的にいわれる「常識」にフォーカスし、その特徴を解説。好かれる常識人になるにはどうすればいいか、心理カウンセラーのながせなみさんと考えます。

常識とは、 社会において「これくらいのことは知っていて(できていて)当然」と多くの人が思っている知識や行動のことです。

当然のことながら、常識を知らない人には常識のある行動は取れません。ただ、あまりにこだわりすぎる人は、非常識な人と同様に嫌悪感を抱かれやすいものです。

そこで今日は「好かれる常識人になる秘訣」などを紹介します。「非常識とは思われたくないけど、嫌われる常識人にもなりたくない」と思う人は、ぜひ参考にしてみてください。

「一般常識」や「社会常識」と呼ばれることって?

人々がいう常識とは、具体的にどんなことを指すのでしょうか。

まずは日本社会において「一般常識」や「社会常識」といわれることを、4つピックアップして紹介します。

(1)初対面や目上の相手には敬語を使う

日本では、初対面の相手や目上の相手に対して敬語を使うべきとされています。

中には「尊敬できる相手にしか敬語は使いたくない」と考える人もいます。しかし日本では、適切に敬語を使えない人は非常識と思われかねないのが実情です。

(2)電話をかけるときは早朝・昼食時間・夜間を避ける

電話をかける時間帯にも、常識・非常識があるといえるでしょう。

中でも特に注意が必要なのは、これらの時間帯です。

・早朝
・お昼時
・夜間

日本では、これらの時間帯に電話をかけることは失礼に当たります。

この常識はビジネスシーンだけでなくプライベートシーンにも当てはまりますので、ぜひ意識しておきたいところです。

(3)TPOに合わせてあいさつをする

TPOに合わせてあいさつをすることも、日本においては常識といえる行動です。

朝・昼・夜のあいさつ「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」などに加え、社内での「お疲れさまです」や「お先に失礼します」などのあいさつも、日本社会では“できて当然”と思われます。

裏を返せば、これらのあいさつができない人は非常識だと思われる、ということです。

(4)食事中・仕事中は机に肘をつかない

姿勢にまつわる常識も、知らないと恥ずかしい思いをするかもしれません。

中でも肘をつくという行為は、食事中や仕事中に行うと常識がないと思われやすい行為。

食事や仕事に関するマナーは、他にもいろいろあります。社会常識を身に付けたい人は、一度チェックしてみるといいでしょう。

「常識人」に共通する3つの特徴

ここまで、一般的な常識の例について解説してきました。では常識を意識して行動する人には、どのような共通点があるのでしょうか。

常識人の性格や考え方には、3つの特徴があります。

(1)何でも「常識的かどうか」を基準に考える

常識人と呼ばれる人の最も大きな特徴は「この行動・言動は常識的に見てどうか」をいつも考え、自分の言動を決めていることです。

「自分がどうしたいか」よりも「常識的かどうか」を重視する傾向にあり、誰に対しても「気持ち」より「一般論」を重視します。

また、常識へのこだわりが強い分「~すべき」という考え方をしがちなことも、常識人の特徴です。

(2)常識のある人としか付き合わない

常識人と呼ばれる人は、基本的に常識のある人としか付き合いません。

常識のある人としか付き合わないのも、やはり常識的かどうかを基準に考えるからこその行動といえます。というのも、常識人は常識のある人とは価値観が合いますが、常識のない人とは価値観が合わないからです。

軽蔑にも値するほど受け入れがたい存在。これが常識人から見た、非常識な人の印象です。

たとえ上辺だけの付き合いだとしても、できれば関わりたくないと考える常識人は少なくないでしょう。

(3)自分に自信がある

自分に自信があることも、常識人の特徴です。

常識人が自信を持てるのは、自分の信念を貫いているからだと考えられます。常識人は常識ある行動を取ることこそが人としての正しい行為だと信じ、その姿勢を貫いているのです。

参考記事はこちら▼

あなたは常識のある人? 診断でチェックしてみましょう。

常識のある人が非常識な人にイライラする理由

このように常識ある行動を心がける人は、非常識な行動を取る人にイライラしやすいもの。

なぜなら、常識人は「常識ある行動を取るのが当たり前」と思っているからです。

イライラの最も大きな原因は「期待を裏切られること」

実は自分が「できて当然」や「するのが当たり前」と思うことは、他の人も「できて当然」や「するのが当たり前」と思いやすいのです。この状態は、ある意味“他人に期待している”ともいえます。

期待を裏切られるということは、物事が自分の思い通りに進まないのと同じこと。そのため期待値が高ければ高いほど、期待を裏切られることにイライラします。

「嫉妬心」が隠れている可能性もある

また、非常識な人を見て「うらやましい」と思うことによりイライラが発生しているケースもあります。

これは、いわゆる「嫉妬心」です。

常識ある行動を心がける人も、心の底では「もっと思うままに行動したい」と考えている可能性があります。そういった欲望を自分でも気付かないうちに押し殺していると、非常識な人を見てイライラしやすいのです。

常識を押し付け過ぎる人も嫌われやすい事実

非常識な人が常識のある人からイライラされるのと同じように、常識を押し付け過ぎる人も周りの人からイライラされてしまいます。

常識を押し付けること=価値観を押し付けること

常識を押し付け過ぎることは、いわば考え方(価値観)を押し付けているのと同じ行為です。

常識に対する意識が強い人は、その分「自分の考え方(常識)だけが正しい」と、思い込む可能性があるのです。

「好かれる常識人」になる秘訣

同じ特徴を持つ常識人の中にも、人に嫌われるタイプと好かれるタイプがいます。

では、どうすれば人から好かれる常識人になれるのでしょうか? 最後に「好かれる常識人」になる秘訣を5つ紹介します。

(1)価値観は人それぞれであることを知る

1つ目の秘訣は、常識に関する価値観は人それぞれであることを知り、良い意味で諦めることです。

常識ある行動を取っているのは自分がそうしたいからであって、誰かに強制されたからではありませんよね。つまりそれは、常識に対するあなたの価値観といえます。

反対にいうと、常識ある行動を取らない人は自分がそうしたいから取らないのです。

もしかしたら常識を知らないだけなのかもしれません。しかし知ろうと思えば、いくらでも知れるはずですよね。ですがその人は、自ら学ぼうとはしないわけです。そう考えると、その人にとって常識を知ることは特に必要のない行為なのでしょう。

つまり、それが常識に対する相手の価値観なのだと考えられます。

価値観は人それぞれです。何が正しくて何が間違っているとは、一概に言い切れません。

あなたはあなたの価値観に沿った行動を取り、相手は相手の価値観に沿った行動を取る。ただそれだけのことです。

好かれる常識人になりたければ、自分の価値観を押し付けたり自分の価値観に合わせさせようとしたりしないことも常識の1つだと、そう捉えてみてはいかがでしょうか。

(2)「常識」という言葉を使わない

「常識」という言葉をあえて使わないのも、1つの方法です。

例えば「そんなの常識だよ」や「常識で考えれば分かるじゃん」などの表現を使うと、相手を嫌な気持ちにさせてしまう可能性があります。たとえあなたにそのつもりがなくても「非常識だと言われた気分」と思わせてしまう可能性があるのです。

「私は常識人だ」という自覚がある人は特に「常識」を多用しないよう、注意してくださいね。

(3)「誰もが知っていて当然」とは思わない

あなたにとっての常識は、知っていて当然の知識かもしれません。

しかし、あなたにもその知識を初めて知った日があるように、相手にとってもその知識を初めて知る日があるのは当たり前のことなのです。

例えば、

・「え、知らなかったの!?」
・「普通はそんなことしないよ」
・「ちょっと考えれば分かるよね?」

といった表現は、相手に「見下された」と感じさせてしまう可能性が高いと考えられます。

どんな常識に対しても「知っていて当然」といった態度は控えましょう。

(4)常識は変化することを知る

2_引け目の意味

次に紹介する秘訣は、常識が変化する可能性を知ることです。

かつての常識が今では通用しなくなるケースは、少なくありません。常識が変わる大きな理由としては「必要がなくなったから」や「時代が変わったから」といったものが考えられます。

そこでおすすめなのが、何か1つ常識といわれていることを知ったら「なぜ常識となっているのか?」を考えてみることです。

中には、今となっては非常識となっている「昔の常識」が隠れているケースは少なくありません。今でも常識として通用する知識や行動なのかを、1つずつ自分で考えてみましょう。

(5)自分の常識が正しいとは限らないことを知る

自分の常識が、誰にとっても正しいとは限りません。

自分の常識が誰にでも当てはまると思い込んでいると、いつの間にか嫌われる常識人になっている可能性があります。

例えば社内ルールは、その代表例ですね。

具体的には、

・始業の1時間前には出社して掃除をする
・メールを送信する際にはCCに上司を含める
・休みをもらった翌日には社員にお礼を言って回る

などの社内ルールを「一般常識」とはいいません。

同様に、国が変われば常識も変わりますし、年代が異なれば常識も異なります。

好かれる常識人になりたい人は、ぜひ自分の常識が誰にとっても正しいとは限らない可能性を知っておいてくださいね。

嫌われる常識人には要注意!

同じ常識人でも、心がけ一つで印象が大きく異なります。どうせ同じ常識人を目指すなら、好かれる常識人を目指したいものですね。

とはいえ常識・非常識にこだわりすぎるのも、あまりおすすめできません。良好な人間関係を築きたければ、何事もほどほどにしておきましょう。

(ながせなみ)

※画像はイメージです

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