「自分を信じる力」は意外な方法で育つ! 成功を引き寄せる行動とは
自分を信じる力は、恋愛をはじめ人生の様々な場面で成功を引き寄せるもののようです。自分を信じるということはどういう効果を生むのか、またその力を養うには? コラムニストのトイアンナさんに教えてもらいました。
「引き寄せの法則」ってご存知ですか? 悪いことを思えば悪い結果を引き寄せ、良いことばかり思えば良い結果を引き寄せる、という考えです。
“願えば叶う”シンプルさが話題になり、関連書籍はベストセラーに。「法則」と名乗っているにも関わらず科学的根拠がないことを除けば、私も好きなアプローチです。
何事も信じることが大事、自分を信じる力が大事だといわれたりもしますよね。一体それってどういうことなのでしょうか。
今回は、信じる力とは何か、どういう効果があるのか、また自分を信じる力の育て方について紐解いてみたいと思います。
カラーバス効果がもたらす「自分を信じる力」
引き寄せの法則に科学の力が及ばないにしても、近しい効果は心理学でも補足されているようです。たとえば、カラーバス効果。
カラーバス効果とは
「今日のラッキーカラーは青」と言われると、青ばかり気になって「今日は青いものがたくさんあるな」と感じる効果のことです。脳が情報を取捨選択して、視界で気になる色を選んでくれているのです。
同じように「今日のラッキーアイテムは株!」なんて念じ方をしたら、カラーバス効果で思わぬ優良株を引き寄せるかもしれません。投資をやっているなら、株価を見る前に「今日のラッキー銘柄は……」とカラーバス効果を自己暗示してみるのはありでしょう(もちろん、その日の日経平均が全滅している可能性もありますが)。
恋愛にも役立つ。自分を信じる力とは
カラーバス効果は、恋愛にも使えます。
たとえば「今日のラッキーパーソンは一重の男性」と家を出る前に決めたとします。そうすると、いつもより一重の男性に目が行くようになります。
「あの人、ほかの人の食器も片づけてる。丁寧でステキ」とか、「一重の男性の流し目ってセクシーなんだな……」と恋愛スイッチが入りやすくなるので、思わぬ恋のきっかけにもつながるでしょう。
こうして自分を「今日は〇〇の気分!」と上手にカラーバス効果で誘導し「私って、いつもいい節約術を見つけられるんだよね」「私って、いつも素敵な男性と恋ができるの」といった、日々のラッキーを掴んでいる方はいるでしょう。
自分を信じる力も、心理学の使いようです。
自分を信じる力が弱い人が育てるべき「レジリエンス」
心理学にはレジリエンスという考え方があります。レジリエンスとは、逆境で潰れない強さのこと。日本語では「打たれ強さ」「逆境力」が近いでしょうか。
NHKの『クローズアップ現代』(2014年4月17日放送)によると、レジリエンスがある人、つまり自分を信じて逆境をはねのける人には以下のような特徴があるとのことです。
自分を信じる力がある人の共通点
逆境でも状況のせいにできる
逆境でも「いまダメなのは自分のせいじゃない。状況が悪いんだ。このまま努力を続けていけばなんとかなるさ」と、自分や他人ではなく、状況のせいにできる。
つらいときに人をすぐ頼る
人にすぐ頼る。つらいときほど内にこもって自分を追い詰めやすくなるが、そこで「何もできないから助けて」と言える。
成功しても失敗しても一喜一憂しない
成功しても失敗してもリアクションが薄い。ひとつの結果に一喜一憂しないので、失敗したときも心や体を消耗しない。
特に最後は意外なポイントでした。失敗に落ち込むのって、体力を使うそうなんです。すると次の成功まで努力を続ける力が失われてしまうのだとか。
疲れてしまうと、成功体験まで体がもたない。「ああ、失敗したな。たぶん状況が悪かったな~」とぼんやり考えるくらいが、自分を信じる力を養うにはいいらしいのです。
自分を信じる力は、食事でも育ちうるらしい?
さらに、食事を1日3回ではなく「3時間に1回」と分散させることで、血糖値をコントロールして感情の起伏をゆるやかにすると、レジリエンスが育つのだとか。まさか自分を信じる力を養うのに、食生活が重要だとは……。
話半分で私もはじめてみましたが、確かに感情の起伏がゆるくなりました。空腹の時間が少ないので、イライラしないんです。
確かに、成功者には「やり抜く力=GRIT(グリット)」があるなんていいますが、そのためにも体力の温存って大事ですね。抜けてました、その視点。
自分を信じる力=ゆるく乗り切る力
「継続は力なり」なんてことわざがあるとおり、成功には「失敗してもあんまり自分を責めず、成功までやり続ける」的な力がいります。毎日頑張ってたら、あっという間に燃え尽きちゃいますもんね。
“ダメになりそうなときほど、(勝つのではなく)負けないことが大事”と有名な歌にもありますが、そこまで自分を信じる力を育てるには、力尽きるほど「ここではうまくいったー!」「あれはダメだったー!」と感情をアップダウンさせないほうがいい、ということらしいです。
こうして見ると、「自分を信じる力」が、熱血パワーで逆境を乗り切るような性質ではなく、むしろ「まあ、なんとかなるさー」とゆるく乗り切る力にあるとわかって、ほっとしませんか。
もちろん、それだけで人生が変わるわけではありません。今回紹介したのは「自分を信じる力」の一部となるカラーバス効果や、レジリエンスの使い方だけ。
あなたの中にもこれ以外に独自の「やる気スイッチ」があったり、「長く続けるコツ」が蓄積しているんじゃないでしょうか。
さまざまな「自分を操縦する技術」を知り、毎日気になる要素を作ったり、行動を少しずつ変えていったりする積み重ねが、ゆくゆくは人生も変えていくのでしょう。
(トイアンナ)
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