「本当の恋」を見つける方法
彼氏ができても、いつもすぐ別れてしまう……。今度こそ「本当の恋」をしたい……! そう考えているアラサー女性は多いはず。では、「本当の恋」ってどういうものなのでしょうか? 元人気ホステスの二宮ゆみさんに解説してもらいました。
赤橙色の夕日、美しく光る海、きらめく泡、白い砂、波の音、2つの人影。
ウフフフフ……
捕まえてみてよー!
待てよー!
いやよー!
キャッキャウフフ……
本当の恋、こんなのでしょうか。
いいえ、ちがいます。
恋ってメルヘンの塊でも、キラキラの集大成でもないのです。
「本当の恋」とは「愛」のこと!
「ご飯ものどを通らないくらい相手のことしか考えられない」状態が”本当の恋”の形ではないかなと、私は考えています。
そして、それを本人に伝えられない、というのも大きな特徴かな、とも。
晴れて大好きな彼とのお付き合いができても、軽い恋の段階のままだと、どのくらい好きか、ということも、こう変わってほしい、と話し合うこともうまくできず、もっとこんなふうに扱ってほしい、という期待に応えてくれない彼にモヤモヤしたりしてしまう……。
このように、どちらかというと恋って、お相手のことより自分が主人公の、いうならば「一方通行の想い」なイメージがあるもの。
いっぽう、お互いのことを大事に思って、とにかく大切で、育んでいきたい何かがあるなら、きっとそれこそが「本当の恋」……つまり「愛」なのではないでしょうか。
なので、ひとりの彼氏と長らく一緒に過ごしたいのであれば、アレコレ思い悩むような一方的な恋は卒業して、「愛」しちゃいましょう、愛!!
じゃあ、「愛」って?
日常にある
プレゼントとか、記念日とか、そういうイベントで、(わたし、愛されてる……!)と気づくものではなく、いつもそこにある日常の中のふとした瞬間に、愛って感じられたりしませんか?
彼の入れてくれるコーヒーが、どんどん自分好みになっていることに気づいた瞬間や、付き合って3年もたつのに、いまだに「行ってきます」のキスをして愛おしそうにハグしてくれたりすること。
彼が同僚だったら、仕事のバックアップをあなたにナイショでコッソリとしてくれていて、それに気づいたとき、とか。
その人のステキな内面に気がつけたときに、愛は芽生えるものです。
最終的にはそんな彼と毎日一緒に縁側で煎茶をすすって、幸せをかみしめる未来を手に入れたいですね。
偽らない
彼氏にすっぴんを見せるなんて絶対ムリ、ずっとガマンしていることがある、ちがうと思ってもケンカしたくないから言えない……。
気になる人にはいい顔をしたいのが、人間です。
よく見せたいから、いろいろ盛りたいし、尊敬されたいし、いい人だと思われたいし……。
まぁなんというか、見栄をはりたくなるんですよ。
合コンなどではじまる関係だと特に、偽装することなんて簡単で自然な振る舞いを見る機会も見せる機会もない、というのが正直なところです。
短期間の間柄でよければ気のすむまで「いい女」を演じていればいいのですが、演じるにも限界がありますからね……。
じっくりお付き合いしたい、と感じはじめたころにはもう、取り返しのつかないことになっていたり(笑)。
ウソやごまかしで自分を塗り固めている間は、本当の恋は見つかりません。
腹を決めて、さらけ出しましょう。
まごころ
恋とは一方通行で、文字通り「下ごころ」で成り立っているのに対し、愛は真ん中にこころがある「まごころ」という構成になっています。
恋は「私のことを見てほしい、好きになってほしい」という下心が根底にあり、愛は「ただ、与えたい」という無償のモノだという説があります。
ホントかウソかは知りませんが、私はこの、漢字の成り立ちのお話がけっこう好きです。
与えてくれなくてもかまわない、何かしてあげたい、支えたい、そばにいてあげたい、そう思えたなら、それは「本当の恋」であり「本物の愛」です。
「本当の恋」ではないかもと感じたら?
あなたのほうの気持ちが冷めてきたのなら、それはもしかしたら、一方的な恋から本当の恋(=愛)へ気持ちがうつったのかもしれません。
燃えるようなエネルギッシュな感情の揺れ幅で、自分もまわりも振り回すのが「恋」なら、「愛」はもっと静かで、自然で、平穏としているものです。
長続きしたいのでしたら「恋は冷めるときが必ずくる。そのときでも一緒にいられる人と付き合ってほしい」と、お伝えしたいです。
飽きたのか愛なのか自分では判断できない、そんなときは。
極論ですが「その人と結婚するのはもちろん、彼が倒れたら介護できる?」と、自分の心に問いかけてみることです。
それにYESとためらいなく答えられるなら、それは愛だと思います。
もうひとつは、恋に恋するパターンです。
そのままの自分を愛してもらおうと思いすぎな女子にこの傾向があります。
他人と深くかかわるのに、いつも主語は「自分が自分が」「私が私が」四六時中の「わかってわかって、わかってよ、なんでわかってくれないの?」。
おしつけてばかりじゃ支えあっていけません。お互いが支えあって生きていかなければいけないのに、それではいずれ倒れてしまいます。
金八先生の漢字ネタはいいこと言っていますので、一度見返してみるのもいいかもしれませんね。
「本当の恋」をするには?
地位名誉に惑わせれない
『花より男子』、コレに「本当の恋」とはなんたるかが詰まっているのではないかと、わりと本気でこの間お友だちとわいわい盛り上がったのですが、つくしって、スペック強者のF4になびかないんですよ。
いやー……難しい……。
それをはじめに見極めるの、めっちゃ難しいよね……。
だってやっぱりスペック、見ちゃうからさああああああああああああ……というのは私です。
「馬主紹介してあげる」と言われたら、私の中でその方の呼称が「馬主」になっちゃうし、どこの馬のホネかわからない、コリドー街でナンパしてきた彼が幹事で合コンするより、「全員アナリストの合コンしない?」と言われるほうがテンションが上がります。
おいしいシャンパンで乾杯してくれたらうれしいし、困ったときに「オレの知り合いがなんとかしてくれるよ」と助け船を出されたらほれそうになります。
でも、この人たちが一生馬主かなんて誰にもわからないし、毎日シャンパンで乾杯してくれるとも限りません。
そう考えると、スペックが関係なく寄り添える人って、ものすごく貴重ですよね。
だからといって外見だけで人を選ばない
どのくらい稼いでいるかとか、彼のご実家がドのつくセレブとか、そんなの全然関係ない、私はイケメンが好きなの! イケメン最高! ラブ!!
……という、外見至上主義の方も、ままいらっしゃると思います。
向井理さんだったら、吉沢亮さんだったら。
何をされても笑顔で許すし、彼らの遺伝子ほしさに結婚して子作りをしたくなるくらい、子宮で恋しちゃうのも、わかります。
わかりますが。
イケメンといえどしょせんは人間なので、加齢します。もちろん老います。
ほかのフツメンのみなさまと比べて下降曲線が緩やかとはいえ、彼らだってそのうち外見年齢50歳のおじさんになるし、70歳のおじいちゃまに見える日が、いつか必ずきます。
その日が来るのは織り込み済みだ、とおっしゃるほどその外見にほれ込んでいるなら、もうそれは一種の「本当の恋」だと思いますのでそのまま突き進んでいただきたいですが、TOPオブイケメンがそろい踏みする芸能人にだって「……わー、しばらく見ないうちに老けたなあ……」と、かるく落胆したりするんです。
一般レベルのイケメンだとどうなるか……おわかりですよね。
「本当の恋」を知ってる人たちの話をたくさん聞く
平たく言うと「既婚者」です。
なんだかんだ結婚して長いよねっていう人たちの話をたくさん聞いてほしいです。
いろんな夫婦がいますが、この人たちは少なくとも独身の方々よりも確実に「本当の恋」に近い存在だと思います。
この層から出てくる言葉は、なかなか含蓄あります(笑)。
ぶっちゃけ重いです。
8割がグチだったりもします。
そのなかには、「彼って、奥さんから愛されているなあ」という話があります。
たくさんの話を聞いて本当の愛について情報収集して、自分なりのイメージを持っておいてください。
人は知ってることはできる可能性がありますが、知らないことはできませんので。
「恋に恋する乙女」は卒業しよう
ざっくり一言で上からアドバイスさせていただくと
「迷うな! 進め!」です。
――この道を行けばどうなるものか 危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし 踏み出せばその一足が道となり その一足が道となる 迷わず行けよ 行けばわかるさ。
まさにこの、アントニオ猪木さんの言葉です。
道は、一歩踏み出さないことには現れないのです。
願わくば先人が踏み固めた歩きやすい舗装道路を10cmヒールでカツカツ闊歩していきたいところですが、あなたの道はあなたにしか作れません。
ツタを払い、雑草を踏み固め、ぬかるみに足を取られながらも、へこたれず、腐らず、前に進むしかないのです……。
つらい(笑)。
つらいですけど、恋に恋する乙女は卒業しちゃいましょう。
でもきっと、ステキなオアシスが待っているはずです。
(二宮ゆみ)
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