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【専門家監修】倦怠期を上手く乗り越える方法

織田隼人(心理コーディネーター)

ファナティック

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恋人との付き合いが長くなると、いずれ訪れるのが倦怠期。付き合いたてのときはあんなに楽しかったのに、なぜか一緒にいてもドキドキしなくなったり、デートに新鮮味がなくなってしまったり……。そんな倦怠期が訪れたときは、どうすればいいのでしょうか。倦怠期が訪れる理由や乗り越え方を、男女心理に詳しい織田隼人先生の意見を交えながら紹介します。

(1)倦怠期の時期と特徴

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みなさんは、どのような状態になったら倦怠期だと感じるのでしょうか。男女のみなさんに、倦怠期が訪れる時期と特徴について聞いてみました。

Q.倦怠期が訪れる時期はどれくらいだと思いますか?

<半年>

・「だいたい半年くらいで1回くるような」(男性/38歳/商社・卸/販売職・サービス系)
・「半年後ぐらい。互いの嫌なとこも多く知ってしまって、ケンカが多くなる時期ぐらいだと思います。私も大学生のときに半年で倦怠期に入り、ケンカばかりの日々になっていました」(女性/31歳/その他/その他)

付き合ってから半年くらい経つと、相手のことが一通りわかってくる時期だといえますよね。よくも悪くもお互いの関係に緩みが出て、マンネリ化してきてしまうのかもしれません。

<1年>

・「1年以上付き合ってある程度お互いを理解したとき」(男性/27歳/不動産/営業職)
・「1年くらい経つと、付き合った当初のドキドキワクワク感は完全になくなる」(女性/31歳/情報・IT/その他)

1年付き合うと、だいたいすべてのイベントを2人で体験したところでしょうか。相手の反応や言動などもひとしきり目にした状況で、新しいことを体験する機会はかなり少なくなっているのかもしれません。また、相手のことを理解しているということも、関係が深いといえそうです。

<2年>

・「2年過ぎたら。イベントごとが一周以上すると飽きてくる」(男性/38歳/団体・公益法人・官公庁/その他)
・「2年目から。1年目まではまだ初々しさもありラブラブな気がする」(女性/28歳/その他/その他)

2年も付き合っていると、行事やイベントごとを2回体験していることになりますよね。お互いまたかと感じることも増えてきて、相手の嫌なことも目につきやすくなってくる時期でもあります。付き合い始めのころのドキドキ感は、なくなってしまっているカップルが多数でしょう。

<3年目>

・「3年ぐらい経ったころ。お互いのことをだいたい理解したころだから」(男性/28歳/情報・IT/技術職)
・「3年目。慣れてきたころに嫌な部分が見え始めて苛立ちに変わることが多かったような気がする」(女性/26歳/その他/その他)

3年で一区切り……なんて言葉もありますが、3年という月日はよくも悪くも何らかの変化が現れるときだといいます。3年間何事もなく仲よく過ごしてきたカップルも、3年経つと今後について考えるようになり、何かしら変化が必要になる時期なのかもしれません。

Q.倦怠期の特徴は何ですか?

①刺激が足りない

・「お互いがマンネリ化して刺激が足りなくなる」(男性/35歳/医療・福祉/専門職)

②新鮮味がない

・「一緒にいると新鮮味がなく、面白くない状態」(男性/32歳/機械・精密機器/技術職)

③ドキドキしない

・「恋人と一緒にいてもドキドキしなくなったときのことだと思う」(男性/26歳/その他/販売職・サービス系)

④話すことがない

・「話すことがなくなったとき。一人で行動することが多くなったとき」(女性/34歳/金融・証券/事務系専門職)

⑤関心が薄れる

・「お互いの関心が薄れ、自分の時間を大切にしたいと思っている時期」(女性/24歳/その他/事務系専門職)

⑥ときめかない

・「相手にときめかなくなる。何にも感じなくなる」(女性/27歳/学校・教育関連/秘書・アシスタント職)

倦怠期に突入したカップルの多くは、相手に対するドキドキ感がなくなって、ときめきを失ってしまうようです。新鮮味がなくなってくるため、お互いの関係性も馴れ合い感が出てしまうようですね。一緒にいても楽しさが感じられず、徐々に相手への興味がなくなってしまうといった特徴も見られます。

(2)倦怠期が訪れる理由

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それでは、なぜこのような倦怠期が訪れてしまうのでしょうか。男女心理に詳しい織田隼人先生に聞いてみました。

<織田先生の回答>

倦怠期は、恋愛初期に相手を理想化して見てしまうことによって発生します。恋愛が始まった頃は、相手のことを理想化して特別視しているため、付き合いたいという前向きな気持ちが生まれて恋人関係に発展しますが、ある程度時間が経つと、相手も一人の人間であって理想的ではない、特別でもないということがわかってくるのです。この時期が倦怠期の始まりです。

問題はこれまで理想化してきた分、現実を突きつけられると、相手のアラや問題ばかりが目についてしまうことです。相手に対する期待値が上がった状態で、恋の勢いがなくなってしまうと、相手の実態を目の当たりにして幻滅してしまうんですね。これは相手から見ても同じで、自分の現実を見られるので「これまで理想的だと思われていたのが、理想的ではなかった」と判断されてしまい、同様にある程度幻滅されます。お互いがお互いに対しての現実を知ったせいで、ギスギスした関係に発展してしまうことがあります。

(3)倦怠期のNG行動

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倦怠期が訪れる時期や原因については、理解できましたね。それでは、もし倦怠期になった場合にやってはいけないことはあるのでしょうか。アンケート調査してみました。

Q.倦怠期にやってはいけない行動って何だと思いますか?

①浮気

・「浮気。これをするくらいだったらちゃんと別れたうえで別の異性と付き合うべきだと思うので」(男性/34歳/その他/その他)

②気遣いがない

・「相手を気遣わなくなる、浮気をする、無関心になる」(男性/33歳/マスコミ・広告/クリエイティブ職)

③連絡をしない

・「電話に出ない。連絡をしない。無視する」(男性/37歳/商社・卸/技術職)

④ほかに目を向ける

・「合コンに行ったり、ほかに目を向けること」(女性/39歳/運輸・倉庫/事務系専門職)

⑤自分勝手になる

・「自分勝手になりすぎること。相手への思いやりがなくなること」(女性/39歳/警備・メンテナンス/事務系専門職)

倦怠期になり、相手に対する恋心が薄れてしまったとはいえ、相手を裏切るような行為をするのはやはりNGです。自分の気持ちを確かめるために、ほかの異性と会うという人もいるようですが、それは逆に関係を崩してしまいかねない行為だと言えます。また、男女ともに相手への思いやりに欠けた対応や行為なども、NGだと考える人が多いようですね。

(4)倦怠期の乗り越え方

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倦怠期を早く脱出したいと思ったら、どのような行動をすればいいのでしょうか。倦怠期の乗り越え方について、男女のみなさんと織田隼人先生に聞いてみました。

Q.倦怠期はどうやって乗り越えればいいと思いますか?

①会話の時間を増やす

・「積極的にお互いが会話をすることが大切」(男性/36歳/印刷・紙パルプ/技術職)
・「お互いに話す時間を増やして、共通の趣味を見つけ楽しむ時間を増やしたり、とにかくすれ違わないように時間を調整して嫌でも我慢すること」(男性/40歳以上/建設・土木/技術職)
・「お互いの考えをしっかり話し合う時間を設けることが大切だと思う」(女性/24歳/その他/販売職・サービス系)
・「気まずくてもお互いに話し合う場を設けて、お互いに言いたいことを言いあう」(女性/27歳/その他/その他)

倦怠期になると、話をすればついケンカになってしまうという人もいるかもしれません。しかし、それもすべて自分の気持ちを理解してくれていないという苛立ちや、相手が理解できないといった気持ちから来るものです。そんな気持ちを溜め込むことがないよう、普段からしっかりと会話をする時間を持つことが、倦怠期を乗り越える方法だという考えです。

②デートや旅行に力を入れる

・「付き合い始めのころのように、丸一日のデートをする」(男性/32歳/情報・IT/事務系専門職)
・「旅行に行くことで解決する。非現実の世界に行く」(男性/36歳/その他/営業職)・「思い出の場所をデートして昔を思い出す。一番熱かった時期は必ずあるので、そのときの話をしたり旅行に行ったりする」(女性/39歳/その他/その他)
・「きちんと話し合ったり、お互いきちんと手の込んだ初期のようなデートをすること」(女性/37歳/商社・卸/秘書・アシスタント職)

倦怠期になったと感じたら、いつもとはちょっと違ったデートや旅行を楽しむのがいいという声がありました。ポイントは、しっかりと計画を立ててデートや旅行をするという点。「適当」「いつも通り」ではなく、付き合い初めの頃のような新鮮味を感じられるように工夫することが大切ですね。

③距離を置く

・「あえて距離を置く。会えない時間も必要」(男性/31歳/ソフトウェア/技術職)
・「少し距離を置いて、相手がいることの大切さや、いないときの寂しさを感じることでより仲を深める」
・「少し距離を置くといいと言いますね。距離を測りかねるかもしれませんが」(女性/38歳/その他/事務系専門職)
・「少し距離を置いてみるとか、やっぱり必要だと再認識させる」(女性/38歳/その他/その他)

倦怠期が来たら、相手に対する自分の気持ちを今一度確認するために、あえて少し距離を置くとよいという意見もありました。適度な距離感は大切だと思いますが、じっくりと冷静にお互いの関係を見つめ直すには、こうした時間も必要なのかもしれません。

<織田先生の回答>

倦怠期が発生する理由は、これまで挙げたように「恋愛初期に相手を理想化してしまったこと」が原因です。問題とは、理想と現実のギャップがあって初めて認識するもの。大事なことは「理想を引き下げること」です。理想が下がってしまえば「ああ、こんなもんだ」と思って、そもそも相手が思い通りに動かないことに対して怒りなど沸かなくなりますし、幻滅もしなくなります。お互いに理想が引き下げると、いい意味で安定したカップルになれます。(新しく恋人を作るのはもう面倒。今の相手が一番わかり合えている、と感じるようになります)

倦怠期に入ったと感じたときには次の口癖をつくりましょう。
「しかたないなぁ」
「まあ、そんなもんだよね」
現実を認めて理想をなくしてしまえば、問題は認識されなくなりますので、まずは言葉で自分自身に現実を認めさせましょう。これらを口癖にして繰り返し言うようにすると、本当に「現実」として相手を見るようになり、自然と受け入れやすい気持ちになれますよ。

(5)倦怠期で別れるカップルの特徴

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倦怠期の乗り越え方がわかりましたが、それでも倦怠期を乗り越えられず、破局してしまうカップルにはどのような特徴があるのでしょうか。男女のみなさんに聞いてみました。

①我慢できない

・「お互いに我慢がきかない。相手のことを思いやられない」(男性/32歳/情報・IT/事務系専門職)

②気持ちを伝えない

・「お互い思いやりがなくなって、気持ちをちゃんと伝えなくなることと、当たり前のことを幸せと思わずに毎日無駄に過ごすこと」(男性/39歳/電機/経営・コンサルタント系)

③感謝の気持ちがない

・「相手に感謝する気持ちを忘れたりしていると相手は、他の人に気持ちが動いてしまう」(男性/34歳/情報・IT/技術職)

④心変わりをする

・「倦怠期に言い寄られたりしたらふらっと違う人の方に行ってしまう人は、別れてしまうのではないかと思います」(女性/31歳/その他/その他)

⑤自分勝手な態度を取る

・「自分勝手で相手への思いやりがない。先のことまで考えられない」(女性/30歳/金属・鉄鋼・化学/技術職)

⑥将来が見えない

・「片方に結婚する気がない、相手の気持ちを考えていない、将来を見据えていないで、ただ心地のよさだけを求めている」(女性/38歳/その他/その他)

倦怠期を乗り越えることができずに、結果として別れてしまうカップルの多くは、相手に対する思いやりが足りていないと感じるようです。倦怠期に起きるトラブルに対して寛容になることができず、我慢できなかったりすることも原因だという意見も。女性の場合には、その人との将来が思い描けなくなってしまい、ほかの人を求めていってしまうケースもあるようですね。

※『マイナビウーマン』にて2016年2月にWebアンケート。有効回答件数407件(22歳~39歳男女)

(6)まとめ

ある程度の期間付き合っているカップルであれば、倦怠期はそれなりに訪れるものです。しかし、倦怠期をどのようにとらえるかによって、乗り越えられるかどうかが大きく変わってくるものです。自分が作り上げていた相手への理想を壊し、現実を受け入れることで倦怠期は乗り越えられます。付き合っていてマンネリを感じたときは、ぜひこの方法を実践してみてくださいね。

※画像はイメージです

(監修:織田隼人、文:ファナティック)

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