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目立ちたいから? 「あまのじゃくな性格」の原因と対処法

小日向るり子

中田ボンベ@dcp

「あまのじゃくな性格」だと、彼氏や好きな人に対してつい本心とは逆の行動をしてしまいがち。本当はそうじゃないと伝えたくても、その性格が邪魔をしてさらに仲がこじれてしまうことだってあります。では、そうしたあまのじゃくな性格を直すにはどうすればいいのでしょうか?

あまのじゃくな性格とは?

あまのじゃくの意味

あまのじゃくは「わざと人に逆らう言動をする人」のことを指す言葉です。たとえば彼氏にプレゼントをもらった際、本当はうれしいのに、わざとうれしくない振りをしたり素っ気ない態度で受け取ったりする、といったことですね。それをかわいらしいと思う男性もいますが、素直になってほしいと思っている男性も多いかもしれません。

あまのじゃくな性格になる心理・原因

では、なぜあまのじゃくな性格になってしまうのでしょうか? その心理や原因を心理カウンセラーの小日向るり子さんに解説してもらいました。

(1)自己主張できない環境で育ったため

幼少期からの成育歴の中で、自分の主張が受け入れられない環境にあったり、主張しても認めてもらえなかったりする状況が多かった人は、あまのじゃくな性格になる傾向があります。たとえば、兄や姉から支配的な扱いを受けていたような場合です。

このタイプの人は、「とにかく目立って自分に関心を持ってもらいたい」という根源的な欲求があります。注目してもらうために手っ取り早い方法は、ほかの人とは逆の言動をすることだと考えるため、あまのじゃくな行動を取ってしまうのです。しかし、これは他人の関心を向けたいだけですので、その言動は自分の本心ではない場合があります。

(2)感情表現が苦手

自分の感情を上手に表現することができない人も、あまのじゃくな言動をすることが多くなってしまいます。人間は自身の身に何らかのことが起こった際、必ず自発的に何らかの感情が湧きます。しかし、このタイプの人はそれを表現する術(すべ)がわからなかったり苦手だったりするのです。

そこで「とりあえず逆のこと」をします。すると、他者から異論や質問がありますよね。そうした異論や質問をもらって初めて自分の意見や感情を伝えられるのです。つまり「他者の助けを借りて自分の感情を表現する状況」を作り出すために、行動があまのじゃくになってしまうのです。

(3)相手の気持ちを知りたい

「相手の気持ちを知りたい」という欲求からくるあまのじゃくな行動は、恋愛対象の相手にしてしまうことが多いです。これにはわざとみんなとちがうことを言い、意中の相手がどのように反応するかを観察したいという心理が隠れています。

あまのじゃくな行動を取った際に自分の意見に賛同してくれたり、関心を向けてくれたりしたら「脈あり」だと考えます。人間には、好意を持っている相手には同調したくなるという心理があるので、そこを確かめたいのです。この心理からくるあまのじゃく行動は複数人の前ですることに意味があります。そのため、2人きりになると途端にあまのじゃくな行動がなくなり、従順になる人が多く見られます。

参考記事はこちら▼

あなたはひねくれた性格? 「あまのじゃく度」を診断でチェックしてみましょう。

あまのじゃくな性格の対処法

あまのじゃくな行動をやめたいと思った場合、どうすればいいのでしょうか? また、男性との付き合いの中ではどんなことに注意すべきなのかも気になるところですね。同じく小日向先生に聞いてみました。

あまのじゃくな性格を直すには?

(1)表現の手段を勉強する

あまのじゃくな人は、とにかく言葉だけで自己主張をしようとしてしまいます。しかし、同じ意見を言うにしても、声が小さい人よりも大きい人、表現が乏しい人よりは身ぶり手ぶりのある人のほうが、ほかの人から関心を持ってもらいやすいですよね。

あまのじゃくな行動に悩んでいる人は、まず「逆の言動を取る以外にも、自分の意見に関心を持ってもらう手段がある」ということを理解してください。そして、自分自身の生活を姿勢・声・表情などから見直して、どんな場面であっても堂々とした振る舞いをするように心掛けてみてください。言葉だけが自己表現の手段ではないことが体感としてわかるとあまのじゃくな発言は修正されていきます。

(2)好きなことを共有する仲間を見つける

どんな場面でもあまのじゃくな言動をしてしまう人は、根本に「反対なことをしなければ誰も自分に関心を持ってくれない」といった、卑屈な感情が隠れていることが多いです。こうした「どうせ自分なんて……」という感情が強い人は、自分の好きなことを共有できる仲間を見つけてださい。

今はネットで調べれば同じ趣味を持つ仲間がオフ会を開催していたり、掲示板があったりと、気軽に誰かとつながることのできる環境が整っています。そうした場所で自分の感情をストレートに出し、盛り上がる経験を重ねていくことが必要です。そうすることで、同調する意見でも十分に尊重してもらえるのだと体感でき、それを繰り返すことであまのじゃくな言動は少なくなります。

(3)言葉を発する前にひと呼吸置く習慣をつける

これは、あまのじゃくな言動が習慣化してしまった人にぜひ心掛けてほしいことです。そうした人は、外からの刺激に対して反射的にあまのじゃくな言動を取ってしまっています。

そのため、とにかく何かを言いたくなったら、まずひと呼吸置く習慣をつけるようにしてください。このタイプは、会話するときに「でも」からはじめるのが口癖になっている人も多いので、そうした人はひと呼吸置くことに加えて、言葉の最初に「でも」は絶対に言わないとことを心掛けてみてもいいですね。

恋愛で注意すべきこと

恋愛関係の2人の間で「またあまのじゃくな言動をしてしまった……」と思った際は、すぐにLINEやメールで相手に「本当の気持ち」を伝えることが大切です。できれば当日中か、遅くても翌日には「ごめんね。本当はね、○○という気持ちだったんだよ」とひと言だけでも送るようにしましょう(もちろん直接言葉で伝えられたらそのほうがいいです)。気持ちとは反対の言動を取ってしまったことでしょげている様子は、彼からすると「ギャップ萌え」になる可能性があります。時に愛情が増すこともありますよ。

また、あまのじゃくな性格を上手に利用して、恋愛のスパイスにしてしまうのもアリです。この場合のポイントとしては「かわいいあまのじゃくになる」ということ。たとえば、彼から「会社の女性と一緒に食事に行く」という連絡を受けた際、本心では「女性と2人なのは嫌だな、不安だな」と思いますよね。そこであまのじゃくタイプは「ふーん。仕事だからいいと思うよ。私以外の女性と食事なんて久しぶりでうれしいでしょ? おいしい食事でも楽しんで」などと、つい気持ちとは反対のことを言ってしまいがちです。

でも、これだと彼も「仕事だから仕方がないのに……」と不快感だけで終わってしまいます。そんなときは、あまのじゃくな内容のメールを送ったあとに「その代わり私と行くときの下見も兼ねてだよ。おいしかったら次は私を連れて行ってね!」などと添えると、醜い嫉妬ではなく、「かわいいヤキモチ」として相手に映ります。

あまのじゃくな言動はやりすぎるとただの「扱いづらい彼女」「わがままな彼女」になってしまいます。やりすぎだと自覚がある人は、前述したようなアプローチで直していくべきですが、言葉を添えたりするなど少し変化を加えるだけで、恋愛のスパイスにもなります。

自分の性格を見直すことが大事

あまのじゃくな性格の人は、幼少期の経験が原因で、感情を表に出すのが苦手であるとのこと。また、中には気になる相手の好意を調べるために、あまのじゃくな行動を取ってしまう人もいるようです。性格を直すのは簡単ではありませんが、いつもあまのじゃくな言動をしてしまって悩んでいる人は、相手に感情を伝える方法を勉強するなど、「改善する努力」をするといいでしょう。

(文:小日向るり子、構成:中田ボンベ/dcp)

※画像はイメージです

 

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