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会話上手な人の特徴とは。会話がうまくなるトレーニング方法

吉武利恵

会話が苦手な人からすると、会話が上手な人に憧れますよね。どうすればうまくなるのでしょうか。そこで今回は、人の印象のイメージコンサルタント・吉武利恵さんにうまく会話するコツやテクニック、トレーニング方法などを教えてもらいました。

会話上手な人の特徴

まず、会話上手な人の特徴を教えてもらいました。

会話上手な人の共通点

「話上手」と「会話上手」とでは、若干意味が異なります。話上手な人は、話のテンポがよく、話の組み立てや起承転結があり、笑いも交えます。さらに知識も豊富で、例え話もわかりやすく、声色や声の強弱も素晴らしい。しかし、話の内容がおもしろく、話し方が上手でも、自分ひとりでしゃべり続ける人を「会話上手」な人とは言いません。

会話は「相手」との相互的なコミュニケーション。会話上手とは、会話のスキルだけでなく、安心して会話にのぞめる状況を作ることができる人だと言えます。では、「会話上手な人」に共通するいくつかの特徴を見てみましょう。

嫌味がないこと

嫌な気分になると会話を止めたくなりませんか? 嫌味は誰かを攻撃する言葉です。それが自分に向けられた嫌味でなくても、人の嫌味を聞くのは気持ちいいものではありません。いつ自分に矛先が向かうのかとても不安になりますよね。嫌味がない人は、言葉に思いやりや温かみを感じられ、心の壁がなく話しやすい人です。そのため、親しみを感じるのです。

話すことより聞く

会話はキャッチボールに例えることができます。相手が投げたボール(言葉)をしっかり受け取って、相手にボール(言葉)を投げ返すことが大切。まず相手の話を聞き、次に自分が話すという繰り返しです。決して、相手が投げたボール(言葉)を受け取らず、自分のボール(言葉)だけを投げつけることはしません。会話上手な人は話のボリュームやバランスにも配慮しています。テンポよく投げられたら、テンポよく投げ返し、明るく楽しく投げられたら、明るく楽しく投げ返すなど、相手の感情やペースにも合わせています。

相手の話を引き出す

普段は人に話さないことまで、ついつい気持ちよく話してしまったことはありませんか? 会話上手な人は相手の話をしっかり聞いてその話を広げたり、はたまた深堀りしたりと、相手の言葉を引き出しながら、自分の意見もしっかりと伝えます。自分の意見の伝え方も上手なので、決して押しつけがましくない言葉を選んでいます。さらに、相手がまだ気づいていない相手のよさを引き出すこともできます。

相手目線で敬意と気づかい

相手に合わせた言語と非言語コミュニケーションであることが大切。相手に合わせる部分はたくさんあります。例えば、言葉づかい、言葉選び、聞き取りやすい声のスピードや声のボリューム、専門用語を使う・使わないなど。

ほかには、会話の長さや環境、気温、緊張、体調など、多岐にわたります。相手への敬意を言葉と態度で表し、相手を気づかい、配慮する発言や行動を自然に行います。会話上手な人は相手をよく観察しているので、共感してほしいときに共感の言葉をかけたり、落ち込んでいるときに励ましの言葉を伝えたりするなど、相手の気持ちを察する能力が高いです。

参考記事はこちら▼

あなたは話し上手なタイプ? 診断でチェックしてみましょう。

会話上手になる方法

次に、会話上手になる方法についてアドバイスをもらいました。

お手本にしたい。会話がうまい芸能人

芸能人の中には、MCやラジオのパーソナリティ、アナウンサー、お笑い芸人など、話上手な人がたくさんいます。しかし、今回は「会話上手」がテーマです。

超売れっ子で会話上手な芸能人のひとりとして真似したいのが「マツコ・デラックス」さん。なぜかと言うと、真似すべきポイントがテクニックではなく、意識することで誰でも活用することができる部分が多いからです。

では、詳しいポイントをチェックしていきましょう。

真似すべきポイント

フラットな対応

マツコさんは、大御所の芸能人や俳優さんだけでなく、一般人と接するときも、分け隔てなく相手を立て、フラットに対応しています。「相手軸」のコミュニケーションを意識し、意見や考えがちがっても相手を尊重する会話をすることが多いようです。

相手をよく観察する

相手のよさやおもしろさを引き出だすために、一生懸命に観察しています。また会話中の選ぶ言葉からも気づかいが感じられるでしょう。

ときどき辛口

たまに乱暴な言葉や辛口コメントを発するときもありますが、自分の意見をストレートに発言しているので、むしろ嫌味がなく正直さが感じられます。言いすぎたとき、すぐに謝ることができるのも特徴ですね。フレンドリーで温かみや思いやりを感じられ、どのような人であっても相手を尊重する姿勢が見えることも素晴らしいと思います。

これらをまとめると、常に思いやりと気づかいを忘れない「相手を大切にするコミュニケーション」が重要だと言えますね。コミュニケーションを取るときに、相手軸を意識した会話にチャレンジしてみてください。

会話がうまくなるトレーニング

相手に合わせる

1.言葉を合わせる

相手が使った言葉を使います。自分がよく使う言葉に言い換えたい気持ちもわかりますが、相手の言葉を大切にするために、相手と同じ言葉を使いましょう。

2.ボリュームを合わせる

TVを見たり音楽を聞いたりするときは、自分が聞き取りやすい、心地いいボリュームにしますよね。会話のときの声のボリュームも同じです。相手の声のボリュームに合わせることで、心地よさと相手の感情に寄り添うことができますよ。

3.ペースを合わせる

相手の話すスピードやテンポに合わせます。合わせ方は相手の呼吸を意識してください。興奮しているときや緊張しているときは、浅い呼吸でスピードが速く、リラックスしているときは深い呼吸でスピードが遅くなります。相手の息づかいや胸の上下の動きを観察して、呼吸を合わせながら会話を進めます。これにより、相づちやうなずきもベストタイミングで行うことができます。

4.表情を合わせる

感情は無意識に表情として表われます。相手の感情が表情や声のトーンで読み取れたときは、相手と同じ表情と声のトーンを意識しましょう。笑顔なら笑顔を、怒っていたら一緒に怒り、辛そうなら辛い顔をします。この共感で相手と心の距離を縮めることができます。

5.動作を合わせる

自分と同じ仕草や動作を行う相手に対して好意を抱いたりする効果を、心理学でミラーリング効果と言います。これを使わない手はありません。鏡に映ったように相手を真似してください。真似するタイミングは話の切れ目や深い呼吸時に合わせると自然です。

話の横軸と縦軸を意識する

会話を続けるためには、話を広げたり、狭めたり、深堀りしたり、過去や未来にフォーカスしたりと、さまざまな質問でアプローチができます。

1.話の横軸にアプローチした質問

話の横軸は、話の広がりです。こちらが想像しないような話に展開するかもしれません。そのときの質問は「何?(What)」、「どうして?(How)」、「なぜ?(Why)」などを使います。相手は自由に答えることができるので、話がどんどん広がっていきます。ただ、話が広がりすぎて、初めに意図した会話から大きくズレてしまうこともあるので注意が必要。ざっくりとした抽象度の高い質問なので、答えるのに時間がかかってしまうこともあるでしょう。そのときは、十分に考える時間を与えて待つことも大切です。

2.話の縦軸にアプローチした質問

話の縦軸は話を狭めて深堀りできます。より詳細を聞きたいときに使う質問です。「いつ?(When)」、「どこで?(Where)」、「誰と?(Who)」、「どっち?(Which)」などの質問を使います。具体的に聞く質問なので答えやすく、テンポのいい会話になります。ただ、相手との関係性により、どこまで踏み込んで質問していいか、配慮する必要があります。

また、口先だけの言葉では相手に届かない場合があります。心からの思いと表情、声のトーンも意識してください。

ポイントをつかんで会話上手になろう

「会話上手」を目指すのは難しそう……と思いがちですが、実はポイントをおさえられれば、簡単に会話上手になれることがわかりました。普段の自分の会話を見返して、できていない部分に気をつけてみるだけで、会話上手になれそうですね。このテクニックを実践すれば、会話が上手な女性になれるかもしれません。

(監修・文:吉武利恵、文:小村由編)

※画像はイメージです。

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