※本コラムは『さよならプロポーズ via スペイン』最終回までのネタバレを含みます。
付き合いながらも結婚に踏み出せないカップル二組が、旅の終わりで「結婚するか」「別れるか」を決断する、7日間の“恋人として最後”の旅へ出るABEMA「さよならプロポーズ via スペイン」が最終回を迎えた。
紆余曲折ありながらも、最後は“共に人生を歩んでいく”と結婚の道を選んだタカミツ&タマミ、ケイゴ&ヤワラの二組のカップル。今回は今だから明かせる旅の裏側や、共感せずにはいられない数々の悩みを乗り越えた今思うことを聞いた。
■自分と相手にだけ向き合う7日間の旅……番組が無ければ気づけなかったこと
――番組に出ることによって知れた相手の新たな一面や変化はありますか?
タマミ:結構タカちゃんはめんどくさいことや大事なことから逃げる癖があるなって前から思ってたんですけど、指摘してもこういう人って治らない。だから、自分を一回客観的に見てほしかったっていうところが番組に参加した理由としても密かに思っていることだったんです。
別に彼のわがままで自由な性格がダメだというわけではないんですけど、他の人から見た時にどう見えるのか、一回見てみよう? っていう。これを機に大事なことから、逃げないことの大事さを学んでほしいなって思ったので、番組を通して向き合ってくれてよかったですね。
タカミツ:まんまと用意周到な罠に引っかかっちゃった感じですね(笑)。でも、僕もこの番組を通して本当に僕と結婚を真剣に考えてるんだなっていうのが伝わりましたし、やっぱりこれだけ好きでいてくれる人ってなかなかいないんだろうなぁと思うことができたので、こういうきっかけを作ってくれたタマちゃんに感謝したいなって思います。
――ケイゴさんとヤワラさんは旅があったから気づけたことや話せたことも多かったのではないでしょうか。
ヤワラ:私は逆に自分のことしか見えてなかったので、気づけたことしかなかったです。ケイゴくんがいてくれるから仕事ができてるっていう思いはあったんですけど、その本意までは分かってなかった。仕事が終わるまで待って料理してくれていた時も、どういう気持ちで持ってくれたのかまで分かっていなかったし、自分のことに精一杯で見る気すらなかったというか。そこがすべて知れたし、もう相手のことを知りまくったっていう感じですね。
ケイゴ:僕はこの旅がなかったら仕事に対するヤワラちゃんの熱量がこんなに強いことが分からなかったと思います。家事もやりすぎていたことに気づけた。無理な時は無理って言えばいいし、“相手のために頑張る”じゃなくて、“お互いに支え合う”。話し合いもできるようになったので、そこは本当に変わったかなと思います。
■ぶつかる二人とぶつかれない二人
――番組を見ていると、二組とも悩みは同じだけど、話し合い方が対照的な印象を受けました。ケイゴさんとヤワラさんはお互いを気遣っているがためになかなか率直な意見を言いづらい関係でしたが、そこから本音を打ち明け合えるようになるまでどんな思いでしたか?
ヤワラ:私たちはぶつからない人たちだったので、一回ぶつかってみるのもいいかなって思えました。「お互いの意見を言えばいいじゃん」という方もいらっしゃると思うんですけど、「言えないからこうなってるんだよ」みたいに私たちみたいな人もいると思うんです。そういう人って、自分の気持ちとか固定観念を押し付けるのが嫌いだからこそ、本音は言えない、ぶつかれないんですよね。
でも、けんかになってもいいからお互いの思いを伝える。一回ぶつかった上でまた考えて、自分の思いを落ち着いて話す。言い方に気をつけて、落ち着いて話し合いをすることの大切さを知ることができたので、同じような方はそれを意識すればいいんじゃないかなと思いますね。
――逆に、タカミツさんとタマミさんはけんかしても何度も仲直りする姿が印象的でした。何かコツはあるんでしょうか。
タカミツ:僕はけんかしても次の日に引きずらないというのを大事にしてます。昨日、けんかしても、普通におはようと言ったり、当たり前の会話にしていく。前日のけんかを引きずってしまうと同じような会話で平行線になって、またけんかが始まるので。
タマミ:そうですね。なるべく引きずらない。結局好きだったらけんかしちゃうと思うんです。好きじゃなかったらけんかすらしないですし。なので、いがみ合ってても結局何も生まないんだから、なるべく早く仲直りして、前に進むことが大切だなと思います。
■結婚にあと一歩踏み出せないカップルへ
――紆余曲折ありながらも結婚を選んだお二人。同じように結婚にあと一歩踏み出せないカップルに今だから伝えられるアドバイスがあればどんなことですか?
タマミ:“大変なことを、大変と思わずに”ということを私は伝えたいですね。大変なことから逃げたい気持ちは分かるんですけど、仕事もそうですけどやらないと終わらないなら、やっちゃった方が楽。
それに、私は大変なことから逃げてる人生より、向き合った方が得るものが多いんじゃないかなって思ってるんです。大変なことって、自分を成長させてくれる教材だと思っているので、時間を取って1個1個着実にやればきっと大丈夫。結婚に対しても、向き合うことは大変なことなんだけど、好きな人とのことだから、大変とは思わず、自分やお互いのための成長材料だと思うのがいいと思います。
タカミツ:タマちゃんの言うように、大変なことを大変と思わないっていうことはすごく大事だなと思います。僕は結婚をすごく重いことだと感じてたんですけど、意外とまあそんなに大変なことでも重いことでもないとこの旅を通して思うことができました。
あと、結婚って本当にタイミングときっかけなんだなと。人生の中でタイミングっていろいろあると思うんですけど、それは年齢だけじゃなくて、僕の場合は自分のことを好きだと言ってくれて、これだけ向き合ってくれる人、他にいないんじゃないかっていうのも結構あったので、言われているうちが華だし、そのタイミングを逃さないようする。時期を間違わないようにしないといけないなと思います。
女性にとっては出産や家族というテーマがある人もいるので、そのテーマを考えつつ、行動に起こすなら起こした方がいいし、二人で話し合った方がいい。一生一人でいたい方もいるでしょうし、家族をつくりたい方もいるでしょうし、幸せって人それぞれ違うので、その部分を突き詰めて“自分がどう生きたいか”を考えるのがいいと思います。
ケイゴ:僕は今、この時代どちらも仕事をしているのが結構当たり前になっている世の中ではあると思うので、お互いに思いやりの気持ちを持つことが大切だと思ってます。どれだけどちらが忙しくても支え合っていく。あの子はこうしているからこうしてあげようとか、こうしてもらったからこれでお返ししようっていう気持ちを忘れないのが、すごく大切かなと思います。
いろんな人生の選択があって、いろんな人に出会うと思うんですけども、結婚したいという気持ちが強くあるならば、絶対それをパートナーに伝えなきゃいけない。普段の生活から何をゴールにしてとかではなく、ずっと相手を思いやっていける関係を築くことが人生には大切で、それが結婚っていう形になるのじゃないんじゃないかなと僕は思うので、今大切に思っている人がいるならば、そこをすごく大事にしてほしいなと思ってます。
ヤワラ:私は今回、ケイゴくんが言ってくれたから結婚という形になったんですけど、結婚しなかったから悪いというわけでもないし、結婚したから良いっていうものでもないと思ってるんです。でも、どちらがいいかは一歩踏み出さなきゃ分からないことかなって思うので、やっぱり自分の中で抱え込まずに、話し合いで自分の気持ちやビジョンを伝えることは絶対プラスになると思います。
結婚を考えるパートナーであれば、絶対理解はしてくれると思うので、自分の人生のビジョンと相手の人生のビジョンと向き合って、話し合う。人生は一度しかないし、正解はないし、結婚した人が勝ちでも、遅い早いもなく、結局は二人次第なので、焦る必要はないと思います。いろんな愛の形があると思うので、自分なりの正解や、自分とパートナーの正解だと思えることを探すことができれば、絶対にいい未来が待ってるかなと思います。
――ありがとうございました!
ABEMA『さよならプロポーズ via スペイン』
(取材・文・撮影:瑞姫)