約6割の女子が気になっていた! きちんと知っておきたい「おりもの」のこと。
女性にとって身近なものである「おりもの」。みなさんは「おりもの」の役割を考えたことがありますか? 実は「おりもの」は、あなたのからだを知るひとつのバロメーターという一面があります。とはいえ、気になることがあっても、気軽に「おりもの」について周りの人に相談しにくいですよね。
そこで、今回はマイナビウーマン読者に「おりもの」についてのお悩みや疑問をアンケートで聞いてみました。また、働く女性の等身大でもある「はたらくmuse」のリアルなコメントもピックアップ! さらに、知っているようで知らない「おりもの」についての基礎知識を、医師から解説していただきます。
約6割の女子が密かに気にしている……!?「おりもの」リアル事情調査
今回、20~40代の働く女性に「おりもの」についてアンケートを実施。実際に「おりもの」について不安を感じたことがある方は、なんと約6割にも!
出典:「おりもの」に関するアンケート
調査時期:2023年12月20日~12月28日
調査対象:マイナビウーマン会員
N数:568
調査方法:インターネットログイン式アンケート
具体的に、不安を感じた点、状況を聞くと、「おりもの」の量、下着や衣服への汚れ、においが気になる方が約半数以上いることがわかりました。
出典:「おりもの」に関するアンケート
調査時期:2023年12月20日~12月28日
調査対象:マイナビウーマン会員
N数:568
調査方法:インターネットログイン式アンケート
具体的な「おりもの」に関する不安や気になるエピソードも寄せられています。
- 生理前後は「おりもの」の量が増える気がする。(43歳/事務職)
- 飲み会が続いたり、寝不足が続くと「おりもの」の量が増える気がする。「おりものシート」を使わないと不安。(31歳/IT職)
- 多い量が出たのがわかる感覚に、生理が来たのかと思いヒヤッとする。(27歳/その他)
- ズボンまで濡れてしまうほど多量なこと。(47歳/専門職)
- 疲れていたりするとにおいがきつくなる。(31歳/専門職)
- 生理前ににおいが気になるときがある。病気なのかなんなのか、とても気になる。(31歳/販売・サービス業)
特に「おりもの」の量については、生理前後に変化がある、と回答する方が多数いました。「おりもの」の量自体が正常なのか? 多いのか? などの不安もあるようです。
普段、周りに気軽に聞けないことだけに、“私も!”と思えるような回答が多かったのではないでしょうか。また、はたらくmuseのsayakaさんにも意見を聞いてみましたよ。
はたらくmuseにも聞いてみました!
こんなに悩んでいる人がいるんですね! 私も量や色が気になります。量が多いタイプなのか、常に「おりものシート」を使用しています。日によって量が異なったり、排卵日前後には血の色が混ざって褐色になることがあるので気になっています。
そもそも、ちゃんと理解してる?「おりもの」の役割とは?
みなさんは「おりもの」の役割などについて、どれくらい理解していますか? そもそもなぜ「おりもの」があるのか知っていますか? 今回は産婦人科の高尾美穂先生をお迎えして、いろいろ教えていただきました。
出典:「おりもの」に関するアンケート
調査時期:2023年12月20日~12月28日
調査対象:マイナビウーマン会員
N数:568
調査方法:インターネットログイン式アンケート
まず、アンケート結果を見てみると、「おりもの」の役割を理解できている方は、約3割でした。大多数の方が「わからない」「考えたことがない」と回答しています。
「おりもの」の役割について、イメージでもいいので聞いてみると、こんな答えが返ってきました。
- 排卵によって排出されるもの。(34歳/営業職)
- 不純物を外に出している。(31歳/販売・サービス業)
- 自浄作用で、体に菌が入らないようにする。(40歳/事務職)
- 古くなった細胞などが剥がれ落ちて出てくるとか聞いたことがある。(38歳/事務職)
- 腟内や子宮が病気にならないように守る役目。(33歳/事務職)
- 老廃物を出している。(29歳/販売・サービス業)
- 腟内を正常に保つための分泌物。「おりもの」はその死骸と聞いたことがあります。(48歳/フリーター)
正しく理解している方もいれば、先生もびっくりな回答も! はたらくmuseのsayakaさんはどうでしょうか?
理解できていると思います。妊娠するのに、精子を体内に入れる補助をすると聞いたことがあります。あとは子宮内? を清潔に保つイメージがあります。
理解しているとはいえ、ちょっとアヤフヤな部分もあるようですね。産婦人科医の高尾先生に詳しく解説していただきましょう!
高尾美穂先生
産婦人科専門医・医学博士・婦人科スポーツドクター
女性のための統合ヘルスクリニック イーク表参道 副院長
産婦人科医師として研鑽を積む傍らヨガと出会い、産婦人科医師・スポーツドクター・働く女性を支える産業医として活動。健康でありたい、美しくありたい、若々しくありたい、自身の記録を高めたい、怪我などの損傷を早く治したい、モチベーションを高めたい、現在の自分のカラダについて知りたい、そんなニーズに「健康」「運動」「栄養」など様々な方面から応えたい。そんな思いからSNSやセミナーなどを通じて「全ての女性により良い明日を」お届けしている。
教えて先生!「おりもの」の役割とは?
「おりもの」は腟からの分泌物です。腟内にばい菌などが入ってこないよう、同じような状態を保つための自浄作用の役割を担っています。
精子を体内に入れる補助をすると聞いたこともあります。
そうですね。排卵期の「おりもの」は透明かつ、非常に粘稠度が高くなります。ネバーッとしているようには見えないけれども、非常に伸びるような状態です。これは精子が腟、子宮頚管部を通って子宮へと泳ぎやすいようにするための環境づくりともいえます。お漏らししたわけではないのに、ショーツがしっとりした感覚で「おりもの」に気づかれる方もいらっしゃるかもしれません。
排卵期には「おりもの」の状態が変わるんですね。
排卵後は、ポテッとしたやや固形の「おりもの」に変化します。これは、すでに元気な精子は子宮内に移動したと考えられるので、ほかの精子はやってこなくてもいい、またもしかしたら妊娠しているかもしれないので、ばい菌などが入ってこないように、という意味合いで変化します。このように、生理周期に伴って「おりもの」の状態は変化するのです。
知っているようで、ぼんやりしていた部分もあったので勉強になりました!
「おりもの」はカラダの状態を教えてくれるバロメーター!?
さらに、「おりもの」が気になることがあるという方に、どんなときに異変や違和感を感じるのか聞いてみると、生理前後に異変を感じる方が一番多いという結果に。その他、疲れやストレスがたまっているときと回答する方もいれば、特に決まったタイミングはないと回答する方もいらっしゃいました。
出典:「おりもの」に関するアンケート
調査時期:2023年12月20日~12月28日
調査対象:マイナビウーマン会員
N数:568
調査方法:インターネットログイン式アンケート
「おりもの」の異変や違和感を感じるタイミングについて具体的な内容やエピソードも聞いてみると……。
- 体調不良のときに、茶色いネバネバが出ます。(32歳/事務職)
- 肉体的な疲れより、精神的なストレスを感じているときの方が量が多くなったり、色が濃くなったり、変化が出やすい気がする。(38歳/主婦)
- あまりいいコンディションじゃないなと感じているときに、異変が多いような気がする。(34歳/技術職)
- 性交渉の後は、相手が原因なのかと不安になった。(32歳/事務職)
- 特に理由もないのに「おりもの」が出ると変だなと思う。(27歳/フリーター)
- 生理が来て何日か後に増える。「おりものシート」を付けているが、急にドッと出るときもあってびっくりする。(36歳/販売・サービス業)
みなさん、さまざまなときに異変を感じているようで、はたらくmuseのsayakaさんも共感するほど。
私も異変を感じることがあります。特に、生理前後とセックスの後は気になる! 排卵日前後も「おりもの」の量がグッと増えるのと、粘り気があるものに変化するので、頻繁に「おりものシート」を交換するようにしています。
教えて先生!「おりもの」の異変について
先ほどもお伝えしたように、「おりもの」は変化するものです。生理周期、排卵、排卵後、性交渉後も変化する可能性があります。そのうえで「異常な」というのは、その状態が1週間くらい続く場合のことです。2、3日で戻る場合は、そんなに気にしなくていいでしょう。
そうなのですね。2、3日で通常に戻るようなら気にしなくていいのであれば少し安心しました。そういった「おりもの」について知識も、あまりなかったです。
「おりもの」の色がピンク、オレンジ、茶色、赤褐色、黒色の場合は、「おりもの」の中に血液が少量混じっている状態を意味しています。これは「おりもの」の変化ではなく、不正出血(※1)を伴っているということなので、不正出血の原因を検査する必要があります。その場合は、婦人科を受診してください。それ以外の色の変化ですと、うすい黄緑色は性交渉感染症のトリコモナス症か腟カンジダ(※2)が疑われます。トリコモナス症の場合は、かゆみを伴い、細かく泡立った「おりもの」が特徴です。腟カンジダの場合は検査で陽性でも、本人が何かしら気になるという状態が1週間ぐらい続くのでなければ、かゆみもなく、「おりもの」も気になっていない場合は特に治療の必要はありません。
「おりもの」の変化の原因になり得る性行為感染症については、セクシャルアクティブな方の場合、感染した時期を知るという点で、パートナーが変わった段階で検査しておくのもありかなと思います。
(※1)不正出血 | 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ|厚生労働省研究班監修 (w-health.jp)
(※2)おりもの・かゆみ | 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ|厚生労働省研究班監修 (w-health.jp)
「おりもの」の色や状態の変化によって、自分の体に今なにが起きているのか知るきっかけになるんですね。
「おりものシート」って使ってる?知っておきたい「おりものシート」のアレコレ
「おりもの」への対処法として、「おりものシート」があるのを知っていますか? アンケートでは約45%の人が使用していると回答。だいたい二人に一人が使用しているようですね。
出典:「おりもの」に関するアンケート
調査時期:2023年12月20日~12月28日
調査対象:マイナビウーマン会員
N数:568
調査方法:インターネットログイン式アンケート
さらに、「おりものシート」を使っている理由、使っていない理由を聞いてみると次のようなコメントが挙がりました。
- <使用している理由>
- 服や布団を汚したくないから使っている。(31歳/フリーター)
- 仕事中に不安になるから。(29歳/フリーター)
- ドロッと感があるまま吸い取らないのは気持ち悪いから、使うようにしている。(45歳/事務職)
- など
- <使用していない理由>
- ごわごわして違和感があるから。(37歳/販売・サービス業)
- 高くてもったいないから。(27歳/専門職)
- 「おりものシート」を変えるのが面倒くさいし、ムレてかゆくなるから。(36歳/主婦)
- そういうもの(おりもの専用シート)があるのを知らなくて、ナプキンで代用していた。(42歳/技術職)
私も下着を汚したくないので使っています。使っているというより、むしろ欠かせない感じ!
はたらくmuseのsayakaさんをはじめ、「おりものシート」を使用しているほとんどの方が「下着が汚れる」「不快」を理由に挙げています。使用していない方からは「かゆくて使いたくない」「ムレる」「面倒くさい」「もったいない(価格など)」という意見に加え、「おりものシートがあるとは知らなかった」という声もありました。生理用ナプキンやトイレットペーパーで代用していたという方もいらっしゃいました。ですが、おりものは経血に比べて少量なので、生理用ナプキンを使う必要はなく、トイレットペーパーの代用も衛生的にもあまりおすすめはできません。また、「おりものシート」をつけることで、かゆみや蒸れを気にする方もいるようですが、こまめに取り変えることで清潔感を保つことができますよ。
教えて先生!「おりもの」の異変について
人それぞれですが、私個人は「おりものシート」を好んで使うタイプです。白い「おりものシート」を使っているので、自分のコンディションのひとつとして「おりもの」の色を確認することが日常になっています。色の付いた「おりもの」で出血と思われる色であれば、記憶にとどめておき、繰り返さなければスルーしています。私の場合は定期的に婦人科的なチェックをしているので問題ないだろうとその様に自分で判断していますが、もし3ケ月以内に婦人科にかかっていない方で、「おりもの」の色に変化があった場合は、不正出血を疑って検査を受けた方が望ましいと思います。
たしかに白い「おりものシート」を使うことで色や状態を確認できますね! これから日常的にチェックしようと思います!
マイナビウーマン読者世代、20代~30代の方は、「おりもの」の変化によって重大な病気が見つかることはあまり考えにくいのですが、自分の体の変化を知るという意味では「おりもの」はわかりやすいサインだと思います。
「おりものシート」を使っていれば、不快感の軽減とともに意識的に「おりもの」をチェックする様になり、自身の健康状態についても気を配る様になるということですね。
「おりもの」への意識が自分のカラダの状態を知るきっかけに!
「おりもの」の変化は、誰にでも、そして割とよくあること。あまりナーバスにとらえる必要はないものの、無頓着すぎるのも考えもの。自分の体と向き合うことは大切なことなので、この機会に「おりもの」への意識を変えてみましょう!
パートナー企業情報
日本初のおりものシート「サラサーティ」。女性が誰にも相談できず、密かに処理していた「おりもの」に最初に切り込んだ1988年誕生のフェムケアブランド。女性の健康のバロメーターである「おりもの」のお悩みやお困りごとを解決するおりもの専門家です。
わたしたちのヘルシー「こころとからだの話をはじめるメディア」
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