※このコラムは『子宮恋愛』1話までのネタバレを含んでいます。
■子宮でキュンする! 新感覚恋愛爆誕
あなたは子宮で恋したことありますか? また、子宮の音を聞いたことがありますか? 「私の子宮が恋をした」というパワーのあるキャッチフレーズと共に始まったこのドラマ。ストーリー上でも、心ではなく子宮がときめく上に、「ポチャン……」という子宮のときめき効果音まである斬新すぎる演出に目が離せません!
主人公の苫田まき(松井愛莉)は自分の本音が言えず、自分の感情よりも、人の顔色を優先してしまう控えめな人間です。
上司から「子どもいないの? 頑張る時だね!」というゴリゴリのセクハラ発言を受けても笑顔で押し黙るだけ。職場でも頼まれごとをされれば断れず、笑顔で引き受けてこなします。
そして本音を言えないのは、本来であれば1番心を許せる相手である夫に対しても同様です。本当は子どもが欲しいことも言えず、夫の自由すぎる態度にも思うことはあるものの何一つ本音が言えないようです。
■モラ&自己中の才覚を初回から存分に見せつけるクソ夫・恭一
この夫・恭一(沢村玲)がまた曲者。まきは知り合いの結婚式に参列する日にも関わらず、わざわざ手の込んだサンドイッチを恭一の朝食として準備。
自分の準備だけでもとても慌ただしい日のはず。「ランチパックでも食っとけ!」と、山崎パンの袋を机に置いておくだけでもめちゃくちゃできた嫁なのに、まさかのサンドイッチ手作り。
家事ひとつせず、遅く起きてきた夫は、まきに朝食への礼を言うどころか、「今日何時ごろに帰ってくるの? 俺の夕飯は?」と、何も予定がなさそうなくせに、まきに全てを丸投げしている様子。
「お前の夕飯? 勝手に吉野家でも行って食ってろよ」と言いたくなりますが、まきはそれを見越した様子で、さらに夕飯を冷蔵庫に準備しているのです。おまけにこれまた手のかかるハンバーグ。家事、朝食、そして夫の夕食の用意まで。結婚式参列前にどれだけの工程をこなしているのでしょうか。
旦那の要求があるわけでもなく、自分が好きでやってるだけなら見上げた嫁ですが、全ては旦那の怠慢とわがままからくるもの。おまけに恭一は感謝の言葉もなく「そう」の一言のみ。そしてスマホを見ながらソファに横たわる始末。
ここまでだけでも締め上げたくなるのに、まきが帰宅するとこの夕飯には手をつけておらず、「今だけの限定コラボだから」と気になったカップ麺を食べて、放置しているという……。
作らせた夕飯食べてない、しかもカップ麺のゴミも放置。重罪オブ重罪! さらには「まきの分も(カップ麺)買っておいた!」と、これを優しさだと思っていそうなあたりも、ずれまくっています。だったら最初から夕飯聞くんじゃねぇ! カップ麺食ってろ! と、恭一はモラ&自己中の才覚を初回から存分に見せつけてきます。
■まきと対極の価値観で生きている男・山手
しかし、そんな恭一の狼藉の数々にも文句一つ言わない様子のまき。そんなまきの日頃の様子を見て物申したのが、まきと同じ会社に勤める山手旭(大貫勇輔)です。まきが上司からのセクハラを受けている時に、さらっとカットインし、まきには「なんで嫌なこと言われた時ヘラヘラ笑うの? 部長さっき失礼だったじゃん。言いたいことあるならはっきり言えばいいのに。苫田さんって見ててイライラするんだよね」と、直球で意見をぶつけてきます。
言うなればまきと対極の価値観で生きている存在。式場に好みのスタッフがいれば連絡先を聞き、欲のままにヤリ捨て。よく言えば自分の価値観を大切に、悪く言えば自由奔放に生きているのが山手です。
■山手の性格矯正塾に入塾したまき
山手は、職場で自分を押し殺すまきを見て、「生理の時はあったかいもの飲んで体あっためたほうがいいよ。しんどい時はしんどいって言ったらいいのに」と、温かいお茶を差し入れ。
どうやらバッグにポーチを出し入れしているのを見て、生理を察したようです。「※ただしイケメンに限る」も適応できなそうな、セクハラギリギリを攻めた気遣いですが、やっぱりここでも「すいません」と謝るまき。
「なんで謝るの? 損な性格してるよね」という発言に、流石にまきも耐えきれなくなり、「放っておいてください!」とカチキレ。しかし山手は「言えるじゃん本音!」と、どこ吹く風。
山手の性格矯正塾に気づいたら入塾し、ビシバシと指摘を受けまくっているまき。
この調子で山手がまきの性格を叩き直していくことで、もしかすると恭一のモラにも対抗できるようになっていくのでしょうか?
■世界初、子宮の効果音が聞けるドラマ
山手に性格について指摘されまくっているまき。そんなまきにある日変化が訪れます。
夫のことを主人と呼ぶと、山手から「主人て言うのやめたら? だって苫田さんが苫田さんの人生の主人公でしょ?」と指摘を受けるのです。
するとここで、突然の子宮の位置へのカメラズームと「ポチャン……」という効果音が! 子宮恋愛のタイトルの如く、まきの子宮がときめき始めてしまったようです。ギネスに世界初認定されてもいいのではないかというほど、いまだかつてない斬新な演出。
そして、山手は職場の飲み会にまきを強制連行。帰りにはまきをゲーセンに連れ出し、ゲームの最中にナチュラルにボディタッチ&キスをぶっ込みます。
「これってどういう意味ですか?」と戸惑うまきに、「意味なんてないよ。ただキスしたかっただけ」と、さらりと帰宅するのです。
脈絡なく心が、いや子宮が揺さぶられるのって一番沼るやつ……。
というか、これだけコンプライアンスにうるさい昨今、ここまで自由奔放かつ欲望のままに同僚にキスをかませるとか、無敵の人すぎるだろ。これがブラジル帰りのなせる技なのか……!?(ブラジルへの偏見)部長のセクハラ咎めてる場合じゃねぇぞ!
■料理する時は指輪を取れ!
まきの大学の先輩・寄島(吉本実憂)は、まきの旦那・恭一に対して「あいつ鈍感だから言わないと伝わらないよ〜」と、まきに「私の方が恭一知っとるでマウント」的な発言をしていたのも気になります。
というか、寄島宅で行われていたプライベート料理教室的な会で、参加者のマダム達が揃いも揃ってごつめの宝石がついたリングをつけながら料理をしていたのが気になりすぎてしまいました。
皆裕福なんでしょうけど、料理をする時は指輪くらい取れ!! 不衛生だろ!!! ひき肉なんぞ捏ねる日には、メレダイヤの隙間に肉が挟まってしまわないかがイチ平民代表として心配になりました。
これから関係が乱れまくっていきそうな予感がするので、ドロドロ系好きには期待大のドラマです! また次回。
(やまとなでし子)
※『子宮恋愛』はTver、FODにて配信中