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新年度に疲れたあなたへ。自分を守りながら世界とつながるヒント

「私はいったい、どこに座ればいいんだろう……」今でも忘れられません。大学に入学したばかりの私は、広大なキャンパス、見知らぬたくさんの人々に囲まれ、胸がぎゅっと縮まるような不安を感じていました。

「私はいったい、どこに座ればいいんだろう……」

今でも忘れられません。大学に入学したばかりの私は、広大なキャンパス、見知らぬたくさんの人々に囲まれ、胸がぎゅっと縮まるような不安を感じていました。一言でいえば、「途方に暮れる」ようなこの感覚のことは、まるで昨日のように覚えています。

新年度も次第に落ち着いてきたこの時期、新しい出会いや環境に飛び込んだものの、疲れがたまってきている方もいるのではないでしょうか。なかには、冒頭の私のように、「ここでうまくやっていけるのかな……」と漠然とした不安を感じている方もいるかもしれません。

いったいなぜ、胸躍るはずの新しい出会いや環境が、ストレスになってしまうのでしょうか。どうすれば、私たちは安心して、新しい出会いや環境を楽しめるのでしょうか。この記事では、そんな「新しい世界」に馴染むヒントを、私自身の体験をもとにご紹介します。

新しい出会いや環境を楽しむ準備①:物理的な居場所・「ここにいていい」感覚

大学時代をひとつの手がかりとして考えると、当時の私には、「ここは私の居場所」と感じられる、落ち着ける空間が足りていなかったように思います。高校生までは、自分のいるべき教室や席が決まっていて、「ここは私の居場所」と誰が見ても明らかな物理的な空間がありました。

でも、大学生になったら、教室は授業ごとに違い、座る場所も、ご飯を食べる場所も自由です。授業の合間に落ち着ける場所を見つけるのも一苦労でした。もしかしたら、この感覚は、新社会人になったころもあったかもしれません。

そう考えると、決まった空間が与えられる期間は、人生のなかでも本当に限られた時間だったのかもしれません。今思えば、居場所は自分で決めてよかったはずです。

また、大学のなかだけが居場所ではないはず。たとえばお気に入りのベンチ、家の一角、小さなカフェの窓際の席—。新しい環境でも、まずは自分が「落ち着ける場所」を自分に聞いてみる。

それが、安心して新しい出会いや環境を楽しめる原動力につながるかもしれません。

新しい出会いや環境を楽しむ準備②:精神的な居場所・「受け入れられている」感覚

また、大学に入学した頃の私にとって、「はじめまして」の人と毎日出会う状況も、プレッシャーになっていたかもしれません。

考えも、やりたいこともばらばらな人ばかりで、「目の前にいる人とは、仲良くなれるのかな?」「もし性格が合わない人だったらどうしよう……」と、春先は探り探りおしゃべりをしていたように思います。

今思えば、たくさんの人がいるなかで、目の前の相手が合わない人であれば、離れるという選択肢もあったはずです。

合わないと感じたら、少し距離を置いてもいい。むしろ、無理せず関われる相手を少しでも持っておくことが大事だったように思います。

そして、無理せず関わることができる相手は、新しい環境の「内側」にいる人だけでなくてもよいでしょう。

大学時代の私は、新しく出会った人とうまくやることだけに限るのではなく、「私を受け止めてくれる」人間関係や環境を、もっと大事にすればよかったのかもしれません。

ほっと気が休まる精神的な居場所が、きっとどこかにあるはずでした。

「新しい世界」は、いま自宅からでも始められる

ここまで、大学に入学したころを思い返してきましたが、振り返ると、新しい出会いや環境に対して、「これまでの環境や人間関係と同じくらい、いや、それ以上にうまくやらなきゃ!」と意気込みすぎていたのかもしれません。

でも、すべてがそんなにうまくいくはずはないです。むしろ、手探りの状況では、思いどおりにいかないことの方が多いはず。

1回の成功や失敗に、毎回一喜一憂するのではなく、「まあそういうこともあるよね」と割り切ることで、新しい環境や出会いともっと付き合いやすくなったのかもしれない、と思います。

そう考えると、オンラインで自分の外の世界とつながる手段がたくさん増えたことは、新しい出会い・環境と付き合うハードルを下げてくれているのかもしれません。

私は、「会社の外で自分ができることを探して、居場所を増やしたい」と思い、半年ほど前からSHElikesを始めました。SHElikesは、自分の身につけたいスキルについて動画で学習するだけでなく、オンラインでキャリアなどに関するイベントに参加する、あるいはSHEメイト(SHElikesを利用するメンバー)とコミュニケーションをとることができます。

まさに、自宅という”物理的に守られた居場所”から一歩外に出ることができるのです。また、月に1度参加できるグループコーチングというサービスでは、コーチやシーメイトと少人数で、自分の1か月間の過ごし方を振り返り、これからの目標を話すことができます。

はじめて出会う人に自分のことを話すということで、私も初回は緊張しながら参加していました。しかし、コーチもシーメイトも、「どんな1か月を過ごしたの?」「それってすごいことだよ!」と私のことを受け入れながら、これからの目標を考えてくれました。

まさに、自宅という安心空間にいながら、自分以外の誰かに受け入れてもらえる、「精神的な居場所」のように感じられました。「自分の安心できる場所からだって、外とつながれるよ。新しい世界も、案外怖くないじゃん」と、今の私なら、大学時代の私に声をかけてあげられるように思います。

怖がっているのは、あなただけじゃない

冒頭の、大学生活が始まったばかりの頃を思い返すと、もうひとつよく覚えている光景があります。クラスで1人ずつ自己紹介をしていたとき、何人もの同級生が口をそろえて、「私は人見知りですが、みなさんと仲良くなりたいので、ぜひ声をかけてください」といっていました。

緊張しきっていた私からすれば、周りのクラスメイトは余裕にあふれ、新生活への希望に満ち溢れているように見えていました。しかし、新しい出会いや環境に飛び込むとき、本当は誰もが怖がりで、それでもやっぱり挑戦したい・周りの人とつながりたい、ともがいているのかもしれません。

「うまくやっていそうに見えるあの人も、実はちょっぴり怖がりなのかも」

そう考えると、自分から手を伸ばしてみようかなと、新しい環境や出会いへのハードルが下がるのではないでしょうか。新しい世界は、怖いだけのものじゃない、ちょっとつながってみようかな。

そんな気軽さが、新生活を楽しむコツかもしれません。

本記事はSHElikesの受講生を対象とした「SHEライターコンペ」の採用作品です。(執筆者 まろさん)

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※この記事は2025年05月28日に公開されたものです

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