ユーモアのある返し8選。皮肉・褒め言葉に対する上手な一言やLINEの返信案も
ユーモアのある返しができると、その場の空気が和んだり、円滑に話が進んだりするもの。しかしとっさに適したフレーズが思い浮かぶ人は少ないですよね。そこで今回はさまざまな会話のシーンで使える面白い返し方について、コラムニストのみくまゆたんさんに紹介してもらいます。
「ユーモア」とは、上品で人の心を和ませるようなしゃれのこと。
誰かから質問されたり、謝罪されたりした時に、「ユーモアに富んだ返し方ができたら」と思う場合もあるでしょう。特に皮肉めいたことを言われた際は、角が立たないようにしながら上手に言い返して、相手をたしなめたいものです。
ユーモアのある返事の仕方は、実はそう難しいものではなく、コツを抑えるだけで誰でも簡単にできるようになりますよ。本記事で具体的な例文と共に紹介していきます。
ユーモアのある返しをする方法と例文
ユーモアのある返し方について、さまざまなシーンで活用できるものから、謝罪された時や皮肉を言われた際に使えるものまで、例文を交えて紹介します。
(1)比喩を使った返し
ユーモアを交えた返しとしてトライしやすいものに、比喩で返す方法があります。返事をする時に、ちょっと大げさなくらいの例え方ができれば、相手にユニークな印象を与えられるでしょう。
例えば、下記のようなフレーズがおすすめ。
A:この服、ちょっと派手かな?
B:ヒマワリみたいに、明るくてキュートでいいと思うよ!
ここでは派手な服について、ヒマワリになぞらえています。このようにポジティブなものに例えることができれば、きっと相手にも喜んでもらえるはず。この際、比喩に加えて「明るくてキュートでいい」と、自分の気持ちをはっきりと添えましょう。
また比喩を使う方法は、もしも誰かの陰口を言われた際などに、同調したくない場合にやり過ごすのにも有効です。例えば下記のようなイメージです。
A:○○さんって、すごく自分勝手だと思わない?
B:少年のような心を持っているのかもしれないね。
「少年のような心」のように、良いとも悪いとも取れるふわっとした比喩を使うことで、同調するのを避けつつ、相手の主張を直接的に否定して怒らせるのを防げます。
このように、比喩を使った返し方は、会話のあらゆるシーンで使えます。
(2)アニメやドラマの名セリフを使用する
アニメや漫画、ドラマの名ゼリフなど、多くの人が知っている簡潔なメッセージを利用するのもおすすめです。例えば下記のようなイメージです。
A:昨日の合コン、面白い人いたよね? 誰だっけ?
B:○○のことか―――――っ!!!!!
これは、人気漫画『ドラゴンボール』の中で孫悟空が言い放つ、「クリリンのことか―――――っ!!!!!」をまねたフレーズです。
こういった名ゼリフは勢いがあるものが多いので、会話もテンポよく弾むでしょう。元となる作中のキャラクターのテンションに合わせて言うといいですよ。
(3)擬音を用いる
会話を盛り上げる切り返し方には、擬音を用いる方法も。擬音を取り入れることで、その場の状況がより伝わりやすくなります。下記に例を記します。
A:今日は、風が強いね。
B:本当だよ。風がピューピュー吹いていて、来るまでに傘が折れちゃうかと思った。
この時、「ピューピュー」の部分を大げさに、力強く言うのがポイントです。身ぶり手ぶりを加えてもいいでしょう。
(4)謝罪に対しては自分のメリットを述べる
謝られた時に「何をやっているんだ!」と責めると、相手は萎縮してしまいますね。
それを防ぐために「大丈夫ですよ」「気にしないで」などと答えるのもいいですが、反省している人をより安心させてあげたいのなら、自分のメリットを伝えるポジティブな言い返し方を意識すると、感動されるかも。
下記のようなイメージです。
A:すみません、会議の日を間違えていました……。明日じゃなく、明後日でした……。
B:そうだったのか。むしろ、資料を練り直す時間ができて助かったよ! このままだと部長に怒られるところだった(笑)。ありがとう。
このように、相手が失敗した出来事によって起き得る、こちらのメリットを伝えます。うそも方便なので、実際に資料を練り直すかどうかは関係ありません。
なお皮肉と捉えられないように、厳しい口調や淡々とした様子で伝えるのではなく、なるべく柔らかい口調・表情を意識するといいでしょう。
(5)褒め言葉には褒め言葉で返す
人に褒められると、誰しもうれしいもの。しかし褒められた時に上手な返しができる人は、意外と少ないものです。「調子に乗っている」と思われたくなくて過度に謙遜してしまい、微妙な空気になってしまったという経験がある方もいるのでは?
うれしい気持ちを伝えるには、相手の褒め言葉に対し、よりオーバーな表現を使って褒め返してみましょう。そうすれば向こうもきっと喜んでくれるはず。例えば以下のようなイメージです。
A:Bさんって、本当にミスが少ないよね。すごいよ。
B:ありがとうございます。Aさんを見習って○○の方法を試しているからです! Aさんこそすごいです!
同じことに対して褒め返すのが適さない場合や、嫌みに聞こえてしまいそうな時は、別の部分を褒めるのもいいでしょう。
A:Bさんって、本当にミスが少ないよね。すごいよ。
B:ありがとうございます。私はAさんの○○な点がうらやましいです! Aさんこそすごいです!
(6)皮肉に対しては冗談で返して空気を和ませる
もしも相手からチクリと皮肉を言われたら、ジョークで返して、ピりついた空気を和ませるのがおすすめです。下記に例を記します。
A:昨日、たくさん電話かけてごめんね。すぐ電話に出てくれなかったから……。
B:闇金からの借金の取り立てかと思ったよ! そうじゃなくてホッとした(笑)。
(7)悪口に対してはモノマネや決めゼリフを交えるのもおすすめ
相手から悪口めいたことを言われた時は、お笑い芸人のモノマネや決めゼリフを交えるのも効果的です。発言をかわせる上に、嫌な雰囲気も和らげられるでしょう。例えば下記のようなイメージです。
A:なんか今日、肌の露出多くない?
B:安心してください、穿いてますよ。
これは人気芸人である、とにかく明るい安村さんの一発ギャグを取り入れています。ユニークなフレーズを織り交ぜることで、発言した相手も思わず「プッ」と笑っちゃうはず。
(8)寒いボケには助けを求める形でけん制する
職場や周囲に、度々つまらないジョークを言う人がいると、ストレスがたまるもの。ただ寒いだけなら適当に乗っかったり、スルーしたりすればいいですが、例えばセクハラめいたことを言われたら、再発防止のために言い返してやりたい場合もありますね。
そんな時は、助けを求める形でボケ返しながら、角が立たないようにけん制してはいかがでしょうか。参考例は、以下の通りです。
A:○○さんって、いつ結婚するの? 売れ残りのクリスマスケーキを目指しているの?
B:わ! 今どき怖い怖い! 誰か、警察呼んで~!
Aさんの発言は、1980年代によくいわれていた「クリスマスケーキ理論」になぞらえたボケです。クリスマスケーキは26日以降は売れなくなってくることから、女性は25歳までに結婚すべきというもので、平均初婚年齢が25歳台の頃の古くて大ざっぱな考え方です。
この場合、Aさんは価値観のアップデートができていないのかもしれませんし、Bさんに失礼なジョークを言ってイジり、笑いを取りたいといった思惑があるのかもしれません。
いずれにしても、しっかりと嫌な気持ちを伝えれば、相手もこういった発言がNGなのだと認識するはずです。