【韓国語】「オンニ(언니)」ってどんな意味? 使い方や例文を解説
韓国ドラマの会話などでよく出てくる「オンニ(언니)」。この言葉の正しい使用方法をご存じでしょうか? 今回は、韓国語の「オンニ」の意味・使い方・例文を韓国ライター兼ブロガーの斉藤健さんに教えてもらいました。
韓国の人たちが会話をしている時、よく「オンニ」と親しげに相手を呼んでいる光景を目にすることはありませんか?
実は、「オンニ」という呼び方は韓国人が円滑な人間関係を築いていく上でとても欠かせない表現なのです。しかし、便利な言葉である反面、いくつか守らなければならないルールもあります。
そこで、この記事では「オンニ」の意味や使い方について分かりやすくお伝えしていきますので、ぜひご参考にしてください。
韓国語の「オンニ(언니)」の意味とは?
「オンニ(언니)」の意味は「お姉さん」です。ただ、日本語の「お姉さん」とは意味合いが少し違います。
なぜなら、日本語の「お姉さん」は男性でも女性でも使える表現ですが、オンニは基本的に女性しか使わない表現だからです。
また、オンニが意味する「お姉さん」は、実のお姉さんと年上の女性の両方を含みます。これらの点については後で詳しくお伝えしていきますね。
「ヌナ(누나)」との違い
オンニと似た表現として「ヌナ(누나)」があります。ヌナの意味も日本語で言えば「お姉さん」です。
しかし、「オンニ」は女性だけが使うのに対して、「ヌナ」は男性だけが使うという点が大きく異なります。
韓国ドラマを見ていてもオンニと言っているのは女性だけですし、逆にヌナと言っているのは男性だけなので、「オンニ」と「ヌナ」の違いを何となく感じていた人も多いのではないでしょうか?
「オンニ(언니)」の使い方と例文
では、ここからオンニの使い方について詳しくお伝えしていきますね。
(1)女性だけが使う
オンニには「お姉さん」という意味がありますが、日本語の「お姉さん」と違うのは、女性しか使えないという点です。
もし、男性が自分の姉や目上の女性に対して「オンニ」と言ったら、変な目で見られてしまう可能性が高いのでご注意ください。
ここで例文を1つ見ていきましょう。
우리 언니는 학교선생님이에요. (ウリ オンニヌン ハッキョ ソンセンニミエヨ)
訳:うちのお姉さんは学校の先生です。
ここでのオンニは実のお姉さんを指していますが、第三者に対して話す時は「うちのお姉さん」という意味で「ウリ オンニ(우리 언니)」と言うことがあります。
(2)血がつながっていない年上の女性に対しても使える
韓国語のオンニの使い方で特徴的なのは、実のお姉さんだけでなく、血がつながっていない年上の女性に対しても使える点です。
日本語の「お姉さん」と比べると、より幅広い意味を持っており、頻繫に使える表現だといえるでしょう。
ちなみに、血のつながったお姉さんであることを強調したい場合は「チンオンニ(친언니)」と表現します。(ここでの「チン」は「実の」という意味です)
ここで例文を1つ見ていきましょう。
언니, 같이 식사하러 갈까요? (オンニ、カッチ シクサハロ カルカヨ?)
訳:お姉さん、一緒に食事に行きましょうか?
もしあなたが女性なら、こんな感じで年上の韓国人女性と親しくなった時に「オンニ」と呼んでみてください。そうすれば、さらに深い関係を築いていくことができるはずですよ。
「オンニ(언니)」を使う時の注意点
幅広い意味で使われるオンニですが、その一方でいくつか注意すべき点もあります。
(1)会社の上司に対して使うのはNG
オンニという表現を使う際、まず覚えておくべき点は会社の上司に対して使うのはNGだということです。
何らかの役職に就いているなら、「○○部長様(プジャンニム)」とか「課長様(クァジャンニム)」というように「役職+様」を付けて呼ぶようにしましょう。
もし、女性の上司に対して「オンニ」と言うと相手の立場を無視していると思われかねません。
また、相手が年上でも役職がない場合は、「先輩」という意味の「ソンベニム(선배님)」や「~さん」という意味の「(フルネーム)+シ(씨)」と呼ぶのが良いでしょう。
いずれによせ、会社ではオンニという表現は使わないようにするのが無難です。
(2)初対面の人に使うのは控える
オンニは、相手に親しみを込めて呼ぶ時に使えるという点では便利ですが、初対面の人に対して使う時は注意が必要です。なぜなら、初めて会った人にいきなり「オンニ」と言うと少しなれなれしい感じがしてしまうからです。
それにこの言葉は年上の女性に対して使う表現ですが、初対面の人が本当に自分より年齢が上かどうかは分からない時もありますよね。
実際は年下なのに「オンニ」と呼んでしまったら、ものすごく失礼になってしまいます。そういった点からも、初対面の人には使わない方が無難です。
(3)年が離れている場合でも「オンニ」は使える
中には、年が離れている目上の女性に対して「オンニ」と呼ぶのは不自然だから、「アジュモニ(おばさん)」とか「オモニ(お母さんという意味)」と呼ぶ方が良いと考える人もいます。
ただ、韓国に住んでいる私が思うに、最近はかなり年が離れていても「オンニ」と呼ぶ韓国人は多いです。
日本でも「おばさん」とか「お母さん」と呼ばれるよりも、「お姉さん」と呼ばれる方が気分は良くなりますよね。それは韓国でも同じです。
オンニが使える年齢差に決まりはありませんので、相手との関係性や価値観に応じて上手に使い分けることをおすすめします。
「オンニ(언니)」を上手に使いこなして韓国人女性との距離を縮めよう
韓国人は「情が深い」といわれていますが、そういった深い人間関係を築く上で「オンニ」という言葉は一役を買っているのではないかと私は思います。
少しでも親しくなれば、「お姉さん」という意味の「オンニ」という言葉をどんどん使うからです。
ですから、もし、女性が韓国人の女性とより親しい関係を築き上げていきたい時は、ぜひ本記事を参考に「オンニ」という表現を覚えて、上手に使ってみてください!
(斉藤健)
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※この記事は2024年06月17日に公開されたものです