お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

「サステナブルな旅」ってどういうこと? 大阪の洗練ホテルで体験してみた

小浜みゆ

例年に無いほど暑い夏を経験して、もはや地球温暖化や気候変動は他人事ではいられなくなっている今日この頃。「サステナブル」なんて言葉は聞くけれど、実際に自分の暮らしで何をしたら良いか、ちょこっと難しい……。

「自分の生活ルーティーンを見直してみたいなぁ」という時に、おすすめなのが「サステナブルな旅」。Zentis Osaka(ゼンティス大阪)でサステナブルな旅とはどういうことなのか、体験してきたので詳しくご紹介します。旅を通して、新しい気づきを得ることができました!

井浦新さんプロデュースのシャンプーも。サステナブルなアメニティが心地よい

Zentis Osakaは大阪メトロ四つ橋線「肥後橋駅」より徒歩約7分、JR「大阪駅」桜橋口より徒歩約12分の場所にあるライフスタイルホテル。株式会社パレスホテルの新ブランドとして2020年にオープンし、「Encounters of a New Kind 感性が、深呼吸する場所。」をコンセプトに洗練された空間でゲストをもてなしてくれます。

ホテルのデザインを担当したのはイギリスのインテリアデザイナー、タラ・バーナードさん。1階はベージュや木目の優しい色味を基調としつつ、石階段や金属のチェアで力強さを演出した空間となっていました。華美すぎず、シンプルすぎず、そのバランスがめちゃくちゃおしゃれ……!

Zentis Osakaで2024年5月31日まで販売しているのが、サステナブルな旅を体験できる「Sustainable Stay ~Zentis Osaka~」。さまざまな仕掛けでウェルビーイングな時間を過ごせるプランとなっていて、まずチェックイン時に渡されるのが特別な「オリジナル木製ルームキー」。木を使うことで、プラスチック量を削減しています。

木製ルームキーを手にしたら、予約していた「Studio」の客室へ。約25平米ですがスーツケースを広げられるほど広く、1階と同じようにベージュや木目を基調としたデザインがとてもおしゃれです。そしてベッド上にある「Zentis」の名に込められた想いを表現したアートも印象的! Zentisは究極を象徴する「Z」とラテン語で本質を表す「entis」を表した造語です。日本語の「zento(前途)」や「en(縁)」という意味も込められています。

「本質」を大切にしているため、ゲストが触れるアメニティ類にもこだわっています。ナイトウェアはスタイリッシュなヘリンボーン生地のセパレートタイプで、タオルは吸水性の良い今治タオル。ベットリネンも綿100%のものが用意され、一見わからないような細部にも手をかけているのが特徴です。触ってみると「上質なものって気持ちいいんだな……」と実感し、家にも欲しくなってしまいました。

そしてSustainable Stayでは、特別にサステナブルなアメニティが用意されています。シャンプー・トリートメント・バームは自然由来成分100%が特徴のサステナブルコスメブランド「Kruhi」。俳優の井浦新さんと妻のあいさんがファウンダーで、化学物質を一切使用せず、高い生分解性で自然に還るプロダクトです。9種類の天然精油を使ったオリジナルの香りが心地よく、しっとりとした仕上がり。髪を洗うと不思議と心が癒されるシャンプーでした。

歯ブラシ、コーム、綿棒は竹製のもの。「MiYO ORGANIC(ミヨオーガニック)」という日本発のサステナブルブランドのアイテムです。

ウェルカムドリンクとして客室の冷蔵庫に冷やされていたのは砂糖・水・香料・保存料不使用のベジターレ「国産果実100%ジュース&ネクター」。まるでフルーツをそのまま飲んでいるかのような濃さで、自然の甘みを堪能できました。

国内の米農家を守るという視点で、サステナブルな食材として注目されている「米粉」。「米粉のクッキー」も、Sustainable Stayの特典です。サクサクのクッキーはとてもおいしく、グルテンフリー。国産米粉のお菓子を選ぶと食料自給率アップに貢献できるということを知り、今後も率先して選びたくなりました。

 

フードロスを削減する工夫に驚き。食材への敬意を払うディナーコース

ディナーは2階のバー&レストラン「UPSTAIRZ Lounge, Bar, Restaurant」で味わう食前酒からスタート。開放感のあるBarはおしゃれで、バーテンダーが白衣を着ているのがとてもユニークです。好奇心をもって常に新しいカクテルを“発明”しているバーテンダーは、まるで研究者!

Sustainable Stayではサステナブルな3種類のカクテルから、好きなものを1つ選ぶことができます。食前酒としておすすめなのは「ワインオブシトラスハート」と、レモンの皮も果汁もすべて使う「リモーネハイボール」。

ワインオブシトラスハートは炭酸が抜けてしまい廃棄せざるを得ないシャンパンをアップサイクルしたカクテルです。柑橘の爽やかさを感じながら、奥に潜むシャンパンが優美に香ります。DIAGEO WORLD CLASS 2022でも賞を獲得した、バーテンダー・古瀬 則彦さん渾身のカクテルです。

サステナブルなカクテルを堪能した後は、サステナブルなコース料理に舌鼓。フードロス削減や貴重な食材をすべて使い切ることを意識した計3品が登場します。1品目は「経産牛」を使ったパテ・アンクルート。経産牛は出産後の牛のことで、「味が落ちる」と敬遠されていたものの、サステナブルな観点から今注目されているお肉です。そんな経産牛をフランスの郷土料理で仕上げたパテ・アンクルートはとてもおいしく、経産牛ならではの味の濃さを活かした一品。シェフの技術が詰まった、素晴らしい味わいでした。

2品目は奄美大島のアオチビキという魚を主役にしたブイヤベース。身だけではなく骨や頭で出汁を取り、食材を丸ごと使っています。食材に敬意を払ったブイヤベースは最後の一滴まで食べたくなる、旨味たっぷりの味わい。3品目のデザートはびっくりするほどかわいらしいプレートなので、宿泊した時のお楽しみに!

 

ちょっとずつ、小鉢で味わう贅沢。質の高い朝食で1日をスタート

Sustainable Stayは夕食のみのプランですが、+3,388円で朝食を付けられます。朝食はフードロス削減のためビュッフェではなくセットメニューで提供。3つのセットから選ぶことができ、「アップステアーズ 朝食」が一番人気です。色々な料理が楽しめるように、7種のプチ・プレート、牛出汁巻き、スープが提供されます。

シーズンごとにメニューは変わり、この日はトリュフがあしらわれた「牛頬肉のロッシーニ」、奄美大島からのお魚「あおさ香るパン粉焼き 雲丹ソース」、兵庫県加古川市で生産されている「日本一こだわり卵」の牛コンソメ出汁巻き卵などが登場。一品ずつの質が高く、それを小鉢でちょっとずつ味わえることがとっても幸せでした。

 

好きな香水をまとって出発。最高の身支度を整える場所へ

12:00までのチェックアウト前に、「Room 001」でくつろぎの時間を。ここは「最高の身支度を整える場所」をコンセプトにしたZentis Osakaならではのスペースで、コインランドリー、アイロン、無料のコーヒーマシンなどが24時間利用できます。

棚に並んでいるのは女性用と男性用のフレグランス。フレグランスアドバイザーのMAHOさんが選ぶ、その季節にぴったりのフレグランスを自由に使うことができます。私は出発前にエルメスの「シテールの庭」をプシュっと。上質な香りをまとい、気分よく出発できました!

洗練された空間で、サステナブルな旅を体感できる「Sustainable Stay ~Zentis Osaka~」。帰宅した後も「この食材、もう少し食べられるな」「再生可能な容器を使ってるコスメを選んでみよう」など、自分の行動に変化がありました。友達と楽しみながら体験するのも、1人で学びを深めるのも、どちらもおすすめ! ちなみに、同様のプランがパレスホテル東京でも販売中です。次の休みは、人生の価値観を広げる旅に出かけてみませんか?

 

施設概要

・Sustainable Stay ~Zentis Osaka~
住所:大阪市北区堂島浜1丁目4番26号
期間:2024年5月31日(金)まで
料金:ディナー&カクテル付き 51,226円〜(税込、サービス料10%別、宿泊税1名様につき200円~300円別)、お部屋のみ 34,286円〜(税込、サービス料10%別、宿泊税1名様につき200円~300円別)※チェックイン7日前までに要予約
HP:https://zentishotels.com/ja/osaka/news-detail/202303314068/

(撮影・取材・文:小浜みゆ)

※この記事は2023年09月29日に公開されたものです

小浜みゆ

神奈川県在住の旅ライター。旅が大好きなのでフットワークは軽く、国内・海外の素敵な場所を求めてどこへでも。得意ジャンルはホテル・リゾート・美容。写真にこだわります。

この著者の記事一覧 

SHARE

投稿は利用規約に遵守の上お願いします。