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付き合いで加入した保険を解約したい。見直しのポイントを解説

#令和のマネーハック

丸山晴美

働き方も、恋愛も、生活様式も、全てのあり方が少し前とは違う令和の今。数えきれない変化の裏にある「新マネーハック」を、さまざまな分野の専門家たちが回答します。今回の回答者は、丸山晴美さん。

今回のお悩み「保険を見直す時のチェックポイント」

友だちとの付き合いで加入した医療保険。契約した時はプラン選びを友だちに任せてしまったのですが、物価高などで支出が増えたので契約を見直したいと思っています。アラサーの今、最低限必要な保障は何でしょうか? 保険を見直すポイントを教えてください。(30代前半/福祉サービス業)

保険を見直すべきタイミングって?

若ければ若いほど保険料は安いですが、対象となる医療行為も年々アップデートされているので、60歳になったころには保険の内容がミスマッチになっている……なんてことも。

そのあたりもよく考えて、フレキシブルに加入・見直すことがおすすめです。

まず、一定期間に更新を繰り返すタイプの保険は、更新時に見直しましょう

また、月々の保険料が負担だと感じたときも見直し時です。あくまでも保険は「転ばぬ先の杖」。お金をかけすぎていないかを確認しましょう。

「友達の付き合いで加入」は危険! 保険の正しい選び方

相談者さんのように、特定の保険会社の友達に相談してしまうと、どうしてもそこに加入せざるを得なくなってしまいます。

大事なのは、一人だけに相談しないようにすることです。

自分で判断がつかないときは、家族やパートナー、保険に詳しい友人(特定の保険会社に勤めていない方)に相談しましょう。保険に強いFPさんに話を聞いてみるのもおすすめです。

独身のアラサー女性におすすめの保険ってあるの?

独身アラサー女性が最低限入っておくべき保険は、正直なところ、あまりありません。

30歳くらいになると女性特有の病気になる可能性もあるので、それが心配なら入ってもいいとは思いますが、一概に独身アラサー女性だからといって、入らなくてはいけない民間保険はありません。

たとえば、乳がんを切除し、乳房再建の手術をしたいとき。保険の中でできるものもありますが、それ以上を求めるときは、プラスの保険でカバーするか、自分の貯蓄と相談して、自分がやりたいかどうかで判断しましょう。

もちろん、「払い損だったな」」という人もいれば、「入っておいて良かった」となる人もいて、結果論になってきます。

30代であれば、女性向けの終身医療保険に月2,000~3,000円程度で入れるものもありますが、年間で24,000~36,000円かかることになり、貯蓄性を求めるとさらに高額になります。それならその分を資産運用に回して、積立投資をするなどして備えるという考え方も一案でしょう。

そもそも保険って絶対に必要?

民間保険への加入はあくまでも「任意」。絶対に入らなければいけないものではありません。自分の健康状態や貯金と照らし合わせて、不安に思うものだけ加入を検討しましょう。

たとえば、いま自分が事故に遭って、入院したときに入院費が支払えるか。貯蓄がある程度あれば、わざわざ保険に入らなくてもカバーできますよね。でも、その貯蓄が結婚式の費用など特別なお金だとしたらどうでしょう。減らしたくないと思うのであれば、保険に加入するという考え方もあるんです。

また、公的な健康保険に入っていれば、3割負担で医療が受けられ、高額になれば高額療養費制度で出費は限定的になります。会社員の方であれば、傷病手当や勤務時のケガや事故であれば労災保険があります。そう考えると、そこまで大きい負担は無いですよね。

医療保険は、そこにプラスオンするもの。たとえば、先端医療などの保険がきかない手術を受けるときや、がん家系や女性特有の病気になりやすい家系などで、心配なら加入しておくと安心でしょう。ただ、特に心配事がないのであれば、無理して入る必要はありません。

死亡保険も、自分が死んだときに金銭的に困る家族がいない、お葬式の費用も自分の貯蓄でまかなえるのであれば、特に加入する必要はありません。結婚・出産などでライフステージが変わったときに改めて見直せばいいでしょう。

令和のマネーハック80

民間保険の加入はあくまで「任意」。無駄なプランに入っていないか、お金をかけすぎていないか、気になったときが見直し時です。特定の友達や自分だけで決めず、自分なりに調べたり、勉強したり、保険に詳しい人にも意見を仰ぎましょう。

(監修:丸山晴美、取材・文:高橋千里、イラスト:itabamoe)

※この記事は2023年08月07日に公開されたものです

丸山晴美

節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。

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