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高騰する電気代。この冬を乗り切るには?

#令和のマネーハック

丸山晴美

働き方も、恋愛も、生活様式も、全てのあり方が少し前とは違う令和の今。数えきれない変化の裏にある「新マネーハック」を、さまざまな分野の専門家たちが回答します。今回の回答者は、FP(ファイナンシャルプランナー)の丸山晴美さん。

今回のお話「高騰する電気代。この冬をなんとか乗り切るには?」

電気代が高騰している中で、冬をどう乗り切ろう……と不安に思う人も多いでしょう。この冬は毎日のちょっとしたハックで電気代を節約していくのがポイント。そもそもなぜ電気代が高くなっているのかから確認しましょう。

そもそも電気代が高騰しているのはなぜ?

電気代の値上がりが続いている背景には、日本が発電のほとんどを火力発電に頼り切っていることがあります。

火力発電をするには、石油・天然ガス・液化天然ガス(LNG)などのエネルギー資源が必要です。

しかし、ロシアのウクライナ侵攻の影響を受け、日本もエネルギー資源の輸出国であったロシアからの輸入を止めているのです。欧米を中心に多くの国が同様にロシアからのエネルギー資源の輸入を止めているため、ロシア以外の資源国からエネルギー資源を買う必要があり、国際的なエネルギー資源の価格はどんどん高くなっています。さらに円安や、資源を運ぶ輸送費なども重なり調達コストが上昇しているため、電気代が高くなってしまっています。

また、中国やインドなどの新興国が経済を発展させるために積極的にエネルギー資源を使うので、需要が増えて、値上がりが続いているというなどといった背景もあります。

最近よく聞く「節電」。どうしてしなきゃいけないの?

近年、テレビやネットニュースなどで「節電」という言葉をよく耳にするようになりましたよね。

直近でも2022年12月1日から2023年3月31日まで、経済産業省の資源エネルギー庁から冬季の省エネ・節電の協力要請が発表されています。

火力発電所は基本的に予備率3%以上を確保して運転しています。しかし、仮に火力発電所にトラブルが発生した場合、安定的に電力の供給ができなくなってしまう可能性があるんですね。

そのため、特に電力を消費する夏場や冬場は、無理の無い範囲で「節電」をしましょう、と呼びかけられているのです。

一人暮らし必見! 今日からできる冬の節電対策

では、一人暮らしをしている場合、どのような節電対策が効果的なのでしょうか? まずは電力消費量が多い家電からチェックしてみましょう。

冬はエアコン・冷蔵庫・照明だけで、なんと電力消費量の5割以上を占めているんです! さらに、給湯の割合も夏の倍以上となっています(※経済産業省・平成30年度電力需給対策広報調査事業の結果より)。

そのほかにも、寒いと電気こたつや電気カーペットを使ったりしますよね。こういった使用時間が長くて熱が出るものは、電気代がかさみやすくなります。

一人暮らしでもできる節電対策としては、「ウォームビズ」がおすすめです。たとえば、エアコンの設定温度を低めに設定して電力消費を最小限に抑え、そのかわりに上着などを1枚多く羽織ることであたたかく過ごせます。おすすめは、首、手首、足首の「3つの首」をネックウォーマーやレッグウオーマーなどで温めることです。

他にも、鍋料理を食べて湿度を上げ、身体や室内をあたためたり、カーテンを厚手のものに変えて窓ガラスから入る冷気をカットして、あたたかい空気を逃しにくくしたりするなどの対策も。

寒いとついつい暖房に頼ってしまいがちですが、今までの生活スタイルを見直すことで、無駄な電力を節約できますよ。

また、消費者の負担を軽減するための取り組みとして、2022年7月から実施されている「TEPCO省エネプログラム2022」があります。その中にある「節電チャレンジ2022」は、TEPCOが指定する時間帯で節電に協力すると、節電量に応じたポイント(くらしTEPCOポイントなど)がプレゼントされます。現在契約している事業者で同様のプログラムを実施していることがあるので、ホームページをチェックしてみましょう。

このようなイベントにも参加して、ゲーム感覚で楽しみながら節電をしてみましょう。

令和のマネーハック63

社会情勢の変化などから、ますます重要になってきている「節電」。冬場は暖房に頼りすぎず、日々の生活スタイルを見直してみて!

(監修:丸山晴美、取材・文:高橋千里、イラスト:itabamoe)

※この記事は2022年12月12日に公開されたものです

丸山晴美

節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。

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