ヒロインに元気をもらえるから。【なぜ日本の女子は”韓ドラ”にハマるのか #2】
今日はどんな気分になりたいですか? なりたい気分にぴったりな韓国ドラマをオススメする、コンシェルジュの石川です。 「なぜ日本の女子は"韓ドラ"にハマるのか」の答えを探して、毎回さまざまな切り口で、多彩な作品とともに考えていきます。好きなドラマがそれぞれ違うように、みなさんハマる理由もさまざまです。どうぞ気軽にお楽しみください。
韓国ドラマに登場するヒロインたちは、ポジティブでパワフル!とんでもない逆境に立ち向かう話や、痛快でスカッとする展開も多くて引き付けられます。観ると背中を押されて「明日も仕事や家事を頑張ろう」と元気をもらえます。そこで今回は特に心に残るポジティブなヒロインをご紹介。
仕事も恋も全力で!『力の強い女 ト・ボンスン』のボンスン
先祖代々、とんでもない怪力を持つ家に生まれた女の子、ト・ボンスン(パク・ボヨン)。しかし、自分の利益のために使うと力が消えてしまうため、同級生で初恋相手のイン・グクドゥ(ジス)や周囲には隠してきました。ところが、ゲーム会社のCEOアン・ミンヒョク(パク・ヒョンシク)に怪力を目撃されたのをきっかけに、ミンヒョクからボディガードを依頼されて・・・という、JTBC制作のラブコメディ。
ボンスンとミンヒョクの、少女まんがのような身長差カップルに注目が集まったこのドラマ。ボンスンは、ボディガードとしてミンヒョクのゲーム会社に入社します。きっかけはどうあれ「自分を主人公にしたゲームを作る」夢を叶えるために、がむしゃらに頑張るわけです。自分の欲のために怪力を使ってはいけないのに、ボディガードだから使わざるを得ないジレンマ。そうするうち、愛する人を守るために力を使っていくわけなのですが、周囲からの期待や恋の展開もあり・・・。家族間の問題が描かれるのも韓国ドラマならでは。でもシリアスにならず、どこかハッピー感が漂うのは、主人公のボンスンの性格とミンヒョクの育ちの良さが、ドラマからにじみ出ているからでしょうか。
韓国ドラマあるある「サブキャラ」にも注目!
御曹司や社長が主役のドラマにつきものの秘書(チョン・ソクホ)や、今回だと悪役のキム・グァンボク(キム・ウォネ)がちょっと?いや、かなりおもしろい!
紹介しきれないサブキャラの面々も、見ごたえたっぷりで現実逃避できるほど楽しませてくれます。
ボンスンのママの名前が「ファン・ジニ」(実在した伝説の妓生の名前。韓国でドラマや映画化された)なのも個人的にツボ(笑)。
韓国ドラマを長く観てきて、ここまで声を出して大爆笑したドラマは初めてでした。疲れているときや元気がないときに観ると、大笑いできてポジティブさに元気をもらえます。
仕事に友情にいつも全力!『39歳』のチャ・ミジョ、チョン・チャニョン、チャン・ジュヒ
学生時代、何かに引き寄せられるように出会った、チャ・ミジョ(ソン・イェジン)、チョン・チャニョン(チョン・ミド)、チャン・ジュヒ(キム・ジヒョン)。楽しい時間、辛い出来事、人生の様々なシーンをともに過ごしてきた親友三人組。40代を目前にした今、彼女たちに訪れる転機や出来事を温かく、淡々と、けれども瑞々しく描いたドラマ。
ひと昔前は、アラサー女性が主人公のドラマが目立っていました。でもここ数年は、韓国ドラマや中華圏のドラマで、アラフォーのキャリア女性が主人公のドラマが増えたように思います。
今年配信された「39歳」も話題になった作品のひとつ。仲良し3人組の、恋に仕事に忙しいっていう見慣れた展開のドラマかと思いきや、若いときとは違う家庭内の問題や自分自身の問題も次々と出てきます。人生の今までとこれからについて考えるエピソードも。そのあたりがアラフォー世代ならでは、とても共感できます。
誰にでも起こりうる出来事にどう向き合うか
悩み苦しみながらも、基本的にポジティブで誇り高いチャ・ミジョの振る舞いや行動力。ネタバレになるので詳しく書きませんが、デパート勤めのチャン・ジュヒが職場で起こした行動もスカッとしますね。実際、自分はあそこまで出来ないだろうけれど、応援したくなって勇気をもらえます。
チャン・ジュヒに訪れる出来事のなかにも、共感できたり思いをはせる部分があると思います。夏の終わりに海で線香花火をしたあとのような、寂しさがあるけれど、明日も一歩進んでみようと思えるドラマです。
これもチェックリストに! コンシェルジュおすすめ「元気をもらえるヒロイン」作品
「欠点ある恋人たち」のチュ・ソヨン
世界一イケメンが嫌いな体育教師のチュ・ソヨン(オ・ヨンソ「猟奇的な彼女」「美男堂の事件手帳」)と、超ナルシストのイケメン御曹司のイ・ガンウ(アン・ジェヒョン「僕が見つけたシンデレラ~Beauty Inside~」)。そんな二人が繰り広げる胸キュンラブコメディ。
超ピュアの二人が、周りを巻き込んでいろいろなトラブルにあいながら、一緒に過ごしていく過程で互いの秘密が少しずつ明らかになっていきます。
チュ・ソヨンは落ち込むこともあるけれど、友達とお酒を飲んで前向きに乗り切るタイプ。仕事もプライベートも熱く全力投入、自分から壁ドンもしちゃったりしなかったり(笑)
ただのラブコメじゃない、家族愛や自己肯定感がテーマになっているのも見どころです。
ほかにも、このドラマで初めて知った、オ・ヨンソの兄役でミュージカル俳優のミン・ウヒョクさんが大人の色気満載で素敵なので注目してみてください。
「私も花!」のチャ・ボンソン
最近、ドラマ「ペントハウス」に夢中になっています。出演者のなかでも美しく品のあふれるイ・ジアさんに憧れる!そこで思い出したのは、約10年前に彼女が主演したこのドラマです。
昇進試験の人事考査に不満を持ち、警察署の前で抗議行動をする警察官のチャ・ボンソン(イ・ジア)が、ひょんなことからファッションブランドCEOのソ・ジェヒ(ユン・シユン「製パン王キム・タック」)と出会い、事件を解決しながら二人の仲も深まっていくストーリー。
ボンソンが男女格差に抗議する姿や、犯罪(といってもそんなにドロドロしてません)に立ち向かう姿がかっこいい!
演技ドルのイ・ギグァン(「モンスター」)がチャ・ボンソンの後輩警官役で出演しています。
いかがでしたか? パワフルでポジティブなヒロインたちの作品で、元気をもらってください。
※2022年10月時点の情報です
(石川晴美)
※この記事は2022年10月31日に公開されたものです