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「既成事実」の意味は? 類語と使い方を解説(例文つき)

大部美知子

「既成事実」の類語(例文つき)

ここからは、「既成事実」の類語・言い換え表現を紹介します。

「恒常化」

「常にその状態をキープしている。またそのことを周囲が当たり前だと認識する」という意味です。「既成事実」よりも「それが当たり前である」という意味合いが強い表現ともいえます。

例文

・彼は管理職ではないがこのプロジェクトのリーダーであるという認識は、恒常化されている。

・新入社員がその年の忘年会の幹事になることが、暗黙のルールとして恒常化している。

「事後承諾」

「既成事実」は「承諾せざるを得ない状況を先につくること」ですが、「事後承諾」は既成事実の後に来る「周囲に認められる」という部分にポイントを置いた表現です。

例えば、事前に許可が必要な事項を先に行い、その結果を後日報告して承諾してもらう場合に使います。

例文

・トラブル対応で現地に急行する必要があるのに、列車の指定席が満席だ。グリーン車を利用することを会社には事後承諾してもらうしかない。

・上司に相談できずに会議の予定を変更したが、無事に事後承諾を得ることができてほっとした。

「現状追認(げんじょうついにん)」

「追認」は「過去にさかのぼった上で事実と認めること」を意味します。

「現在起きていることを事実と受け入れて承認する」という点では「既成事実として認める」と同じ意味です。

例文

・最近○○さんの独断専行が目立ち、課長が現状追認の姿勢になっているのが問題だ。

・何でも現状追認になってしまい、事前に承認を得るというルールが形骸化している。

「既成事実」と周囲の理解

「既成事実」という表現は良い意味でも使われますが、反対意見がある中でどうしても何かを達成したい場合の手段として使われることが多いようです。

既成事実にする前に、周囲の理解が得られるような努力も大切かもしれませんね。

(大部美知子)

※画像はイメージです

※この記事は2021年11月30日に公開されたものです

大部美知子 (ビジネスファシリテーター)

株式会社M‘sコミュニケーション代表取締役。ビジネスファシリテーター。東京女子大学短期大学部卒業後、日本航空株式会社入社。13年勤めた後、JALアカデミー株式会社にて16年、企業向けの接遇指導や、新人からリーダーまで、幅広い層のビジネスコミュニケーション指導に従事する。 2004年12月に独立。企業研修は、「受けるとかならず結果が出る」と定評がある。著書に『気持ちをうまく伝える技術』『ゼロから教えて電話対応』『ゼロから教えて新人教育』『世界で通用する 一流のビジネスマナー』(共にかんき出版)など。

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