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アラサーになったら保険に入るべき?

#令和のマネーハック

水谷明日香

働き方も、恋愛も、生活様式も、全てのあり方が少し前とは違う令和の今。数えきれない変化の裏にある「新マネーハック」を、さまざまな分野の専門家たちがお悩み回答形式で紹介します。今回の回答者は、FP(ファイナンシャルプランナー)の水谷明日香さん。

今回のお悩み「アラサー女性が入るべき保険って?」

現在、健康に大きな問題はないのですが、周りの話を聞いていると医療保険に入った方が良いのかな? と不安になってきました。でも、保険会社やプランなど、たくさんありすぎて選べません……。アラサー女性が入っておいた方が良い医療保険ってなんでしょうか?

保険は“リスクへの備え方”の最終手段

周りが保険を意識する年齢になると、つられて真剣に考えるようになりますよね。ですが、現在「保険に入ろうかな」とお悩みのあなたは、「そもそも保険とは?」という部分をしっかり押さえられているでしょうか。

保険とは「リスクへの備え方」のひとつ。備え方には4つあり、保険はその最終手段であるといえます。

4つのリスクへの備え方とは……

1つめは「現金があること」。病気になっても、お金があれば医療費を支払えるのでリスクに対処できます。つまりお金があれば保険は必要ないと言えますよね。

2つ目は「予防」です。病気になることを予防できれば、保険を使う可能性も低くなりますよね。年齢を重ねれば重ねるほどリスクは増えることは事実ですが、健康に気をつけてジムに通ったり、健康診断を受けたり、早期発見したりと備えることで大きなリスクを回避できます。

3つ目は「知識を蓄えること」。知識を持っていれば、病気になった時の対処法が分かります。高額な医療費に対する公的な保障があることも、知らなければ申請ができませんよね。知識を持っておくことでリスクに備えることができます。

4つ目が今回のテーマでもある「保険」です。これまで述べてきた3つの予防策でも対処が難しい場合に「保険」を考えましょう。また、保険にもたくさんの種類がありますが、「滅多に起こることではないが、発生すると多大な損害がある」ものを選ぶのが基本です。

この4つの中で、自分がどれを持っているかを考えることで、保険が必要かどうかがわかるはずですよ。

マイナビウーマン世代の女性は「医療保険」で十分

マイナビウーマン世代の女性が入るのであれば、養うべき家族がいないことも多いので死亡保険ではなく医療保険で十分といえるでしょう。

また、医療保険の中でも、女性特約をつけられるプランがあります。女性特約とは、女性ならではの病気で入院や治療を受けた際、サポートやもらえる金額が手厚くなるもの。

私は29歳の時に医療保険に加入したのですが、女性特約プランを選んでおいたことで、その後の出産で帝王切開になった際も上乗せして保険金を受け取れました。

付加しても保険料は数百円の差であることがほとんどなので、気になる方はそれを選ぶことをおすすめします。

保険は5〜10年ごとに見直して

一度入った保険も、定期的に見直す必要があります。なぜなら、持っている預貯金も守るべき家族構成も変わる可能性があるから。

さらに、保険プラン自体も大きく見直されることもあるので、少なくとも5〜10年スパンで見直すようにしましょう。

保険に入るなら「シンプルなもの」が一番

保険は「シンプルなもの」を選ぶのがベスト。金額と保障内容のバランスを見ながら、今の自分に必要なものをチョイスしましょう。

最近は、一定期間、一度も入院・手術もせずに給付金の請求をしなかった場合に、健康で過ごせたお祝いとしてお祝い金がもらえるプランもありますが、それは結局自分が上乗せで支払った保険料の一部がまとめて戻ってきているだけ。“お祝い金”というネーミングに惹かれて選んでしまいがちですが、避けた方が賢明です。

選ぶ時には「自分が働かないと困る人がどれだけいるか」を基準に

また、保障内容を選ぶ時は、「自分が働かないと困る人がいないか」を確認するのがポイント。

もし、あなたが病気になり、働けなくなれば、治療費のほかに生活費も貯蓄から取り崩す必要があります。

普段生活しているときに比べると、生活リズムが変わることで外食や家事の外注があったりと、多めに生活費がかかる傾向もあります。万が一を想定したときに、生活が立ち行かないようなら、少し保障内容が厚めの医療保険に加入することも検討しましょう。

令和のマネーハック28

安易に保険に入る前に、“4つのリスクの備え方”を考えることが大切。保険に入るならシンプルな医療保険を選ぼう。

(監修:水谷明日香/FPwoman、取材・文:ameri、イラスト:itabamoe)

※この記事は2021年08月02日に公開されたものです

水谷明日香

株式会社エフピーウーマン 取締役
ファイナンシャルプランナー
キャリア・デベロップメント・アドバイザー

「女性がライフステージで選択を迫られたときに、諦めではなく自ら選択できるための支援がしたい」という想いから、2013年にファイナンシャルプランナーに転身。幅広いメディアを通じ、お金とキャリアの両面から女性が豊かな人生を送るための知識を伝えている。「エフピーウーマン」https://www.fpwoman.co.jp/school.html

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