2023年の十三夜はいつ? 意味や読み方・十五夜との違いを解説
十三夜を表す別の表現
現代では十三夜と呼ばれることがほとんどですが、別の呼び名も多く存在しています。
現在ではほとんど呼ばれることのない名前ですが、俳句の季語として使われるなど名残があります。
どのような呼び名があったのか、なぜそのような名前がついたのかを説明していきます。どの名前にも日本人らしさやその時代の風景が見えるような名前です。1つずつ見ていきましょう。
「後の月」
「のちのつき」と呼びます。秋の季語として使われる言葉です。
中秋の名月の後、秋の月の最後の月という意味があります。
十三夜は十五夜より後の月を指していること、そして十五夜の中秋の名月とは異なり秋終盤の月なことからこの名前が付いたのでしょう。
十三夜も十五夜も秋の楽しみとして、多くの人に愛されるイベントとなっていました。そのため、名残惜しい気持ちが名前にも現れたようです。
「栗名月」
「くりめいげつ」と読みます。十三夜に、お月見のお供として栗を供えることからこの名前が付きました。
お月見というと団子を供えるイメージも強いかもしれませんが、この団子を供える風習は平安時代から始まりました。それまでは収穫した栗などの作物を供えていたのです。
栗という言葉から秋の季語だということも想像しやすいでしょう。
「豆名月」
「まめめいげつ」もしくは「まめなづき」と読みます。
これは栗名月と同じ理由で、十三夜の夜に枝豆を供えていたことからこの名前が付きました。
栗も豆も十三夜のように完璧ではない丸の形状をしていますが、形はそれほど関係ないようです。どちらも秋が旬の食べ物なので、お供え物として選ばれたことが名前に反映されている理由です。もちろん豆名月も秋の季語です。
十三夜の月は満月ではない!?
お月見といえば満月のイメージがあるかもしれません。しかし十三夜は実は満月ではなく、満月になる前の少し欠けた状態の月を表します。
満月という完璧な円形の月だけでなく、少し欠けている月にも美しさを感じる日本人の美意識を感じる言葉ですね。
これを機に十三夜はもちろん、普段から月を眺めてみましょう。
(蛍)
※画像はイメージです
※この記事は2021年07月28日に公開されたものです