【心理学】学習性無力感とは? 具体例と対処法
学習性無力感はどういう状況で現れる? 具体例を紹介
学習性無力感とはどういう状況で起こるのでしょうか。具体例を以下に挙げてみます。
企業・職場などビジネスシーンにおける事例
元々は、仕事に積極的に取り組んでいた社員のケースです。
明るく元気な性格で、ミーティングにおいても積極的に発言をしていました。ある時、社運を賭けたプロジェクトチームに選ばれたことで、本人は成果を出そうと意欲に燃えていました。
ところが、いざプロジェクトが始まってみると、提案した内容がなかなか採用されません。リーダーからは「もうちょっとよく考えて。こんなんじゃダメ」と頭ごなしに否定されます。
何がダメなのかを考えてやり直し、もう一度提案しますが、「全然ダメ。分かってない」と却下されることを繰り返していました。
リーダーから全く認めてもらえていないと感じ、次第に、「何を提案しても無意味だ」と思うようになります。
そのうち、指示されたことしか取り組まなくなり、受け身の姿勢に変化します。以前はよく笑っていましたが、今は表情がなくなって、時折ため息をつくようになりました。
周りからはやる気がないと見なされ、「あの人はサボってる」と思われるようになり、「私が頑張っていたこと、誰にも分かってもらえないんだ」と感じてますます落ち込むようになります。
繰り返し否定されることが原因で無力感が強まる
こんなふうに、ビジネスシーンにおいては、何をしても認めてもらえない、うまくいかない、失敗を指摘される、否定されるなどが繰り返し起こることで、無力感が強くなっていきます。