自制心とは? 自制心がない人の特徴と心理・鍛え方を解説
自制心を強くするメリット
では、自制心を強くすることにはどのようなメリットがあるのでしょうか。いくつか例を挙げていきます。
(1)感情のコントロールができると精神的に楽
生きていると、うまくいかずにイライラするなど、感情的になってしまうような出来事がたくさん起こります。
それをそのまま相手にぶつけたり、自暴自棄になったりした結果、余計に自己嫌悪に陥る……なんて経験をしたことがある人もいるのでは?
こうした時に、自制心を働かせて「うまくいかなくてもやってみよう」とトライできると、たとえ結果がついてこなくても自己肯定感にはつながります。結果的に自分の心を疲弊させることがなく、精神的に楽になると言えるでしょう。
(2)掲げた目標を達成しやすくなる
分かりやすいのはダイエットや健康管理。「○kgまで落とすぞ!」といった目標も、自制心を強く持つことで達成しやすくなります。
欲望をコントロールすることでジャンクフードを我慢できたり、ダラダラしていた時間を筋トレに充てられたりするからです。
(3)仕事で成果や信頼を得やすい
自制心が強く、「仕事をサボらずにあともう少し頑張ろう」と思える人には、自ずと成果がついてきます。
その結果、「○○さんはいつも真面目に頑張っている」という周囲からの信頼にもつながるでしょう。
トレーニングできる? 自制心の鍛え方
自制心を鍛えることで、自分の気持ちや感情に振り回されないようにコントロールすることができます。
(1)行動する前に一呼吸置く
思い立ったらすぐに行動するのではなくて、少しの時間でもいいので一呼吸置くようにしましょう。
感情的になった時に、「頭を冷やす」という言葉が使われることがありますよね。一呼吸置いている間に自分の欲求や気持ちを冷静的に判断することができますから、少し時間的な余裕を持つことを意識してみてください。
(2)小さいことから達成感を積み重ねる
小さなことでいいので、やり遂げた達成感を一つ一つ積み重ねていきましょう。目の前の気持ちに翻弄されずに目標をやり遂げたことが、自信につながります。
その自信が自分の気持ちをコントロールする力になってくれます。
(3)ストレスを発散する
自分の心をコントロールできていないことは、コントロールできるほどの余裕がないともいえます。
自分の気持ちをコントロールできないほど、ストレスがたまっていることを自覚して、まずはそのストレスケアから始めてみましょう。
(4)片付ける習慣を付ける
机の上などできる範囲から片付ける習慣を付けてみてください。片付けをすると、その行為自体で気持ちよくなれることもあります。
また机の上の片付けならば、次に仕事を始める時に気持ちよくスタートできますよね。一つの行為で現在も未来も心地よく過ごせる持続性があるものです。
目の前の自分の気持ちだけに左右されずに、未来の自分にとってメリットのある判断ができる練習になります。
(5)日記や記録を付けてみる
自分のことを客観的にメモする習慣があると、自分の気持ちや感情に振り回されそうになった時にも客観的な視点を持つことができるようになります。
また、自制心が効かなくなってしまった時のことをメモして振り返ることは、今度同じような場面になった時のための解決策をストックすることにつながります。
「今度感情的になってしまったら、トイレに行って手を洗う」など、自分のなりの解決策を見つけていきましょう。
欲望をコントロールすると人生が楽になる!
自制心を養うことは、我慢する機会を増やすことではありません。
「ケーキを食べる」「遊びに行く!」もし目の前のことがあなたにとって最善の選択肢ならばそれを優先させてもいいのです。
自制心がないことが問題になってしまうのは、今の気持ちを優先させてしまって、それが後にマイナスの結果になってしまうケースです。
自制心を養うことは目の前の感情や刺激にだけ振り回されることなく、自分にとって最善の行動を選択できるようになるために必要です。
振り回されない自分でいることで、心に余裕が生まれていきますからね。
いつも穏やかな気持ちで過ごせるようになりますよ。
(桑野量)
※画像はイメージです
※この記事は2020年04月18日に公開されたものです