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2020年の大河を予習! 明智光秀「愛妻家エピソード」の謎 #R18の伝記

#R18の伝記

五十嵐綾子

パンジー薫

あの北条政子は源頼朝に浮気されまくっていた? 絶世の美女・楊貴妃は色ボケじいさんに振り回される人生だった? 歴史上の人物たちの恋愛事情を、歴史ライター五十嵐綾子さんが紹介。時代が変わっても、恋愛は今と変わらないのかも。

突然だけど、来年の大河ドラマの主人公って誰だか知ってる?

「ハセヒロ!」って即答したあなた。……絶対に長谷川博己のファンでしょ。たしかに主演は彼だけど。

正解は「明智光秀」。主君である織田信長を裏切り、死に追いやったとして有名な人物ね。来年の大河で光秀はどう描かれるのか、今からドキドキしてる歴女は少なくないんじゃない?

実は明智光秀、愛妻家だったんだって。光秀が妻を大切にしていたエピソードはたくさん残っていて、個人的なイチ押しネタはこれ。

光秀の婚約者・煕子(ひろこ)は、結婚直前に「疱瘡」という病気にかかり、顔に痕が残ってしまったの。そこで破談を恐れた煕子の父親は、煕子そっくりの“妹”を差し出すも、光秀にあっさり見破られちゃうってやつ。

「見た目は年月で変わるが、心のありようはずっと変わらない」なんていう光秀なりの考えがあったらしいけど……めっちゃ「煕子ラブ」じゃん! そんな言葉、本気で惚れてる相手じゃないとなかなか出てこないよ。

その後、2人はめでたく結婚。本来なら、妻のために残業を切り上げて一秒でも早く家に帰りたい時期に、光秀の愛がまたも試される出来事が。主君である斎藤道三(どうさん)とその息子のお家騒動が勃発して、戦争に巻き込まれてしまったの。

結局、道三と光秀たちは敗れ、光秀は煕子と一緒に逃亡するんだけど、ここでも光秀のラブパワーが炸裂。現在の岐阜から福井までの長距離を、なんと妊娠していた煕子を“おぶって”逃げたんだって!

もはや力持ちなんてレベルじゃないよね。愛する煕子と、そのお腹にいる子どもを守るためにそこまでやるなんて。

煕子、めちゃくちゃ大事にされてるじゃん!!(うらやましい……)

ようやくたどり着いた新天地は現在の福井県。光秀はこの地の戦国大名、朝倉義景(よしかげ)に仕えることになり、煕子の助けを得て、朝倉氏の重臣が集まる連歌会でもてなし役(現代でいう宴会幹事?)を見事に果たすのよね。

このとき、光秀はもてなし役として宴会の用意をしなくちゃならなかったんだけど、貧しかった明智家にそんなお金はもちろんナシ。そこで煕子は自分の黒髪を切って売り、費用を工面したそう。くぅ~! 夫婦で支え合ってて泣けるわ。

煕子のこの行動には、あの松尾芭蕉も感動して俳句を詠んだほど。芭蕉に詠まれるとか、すごいよ煕子。

まぁ、それも光秀の愛があったからこそだよね。だって、正室のほかに側室を持つ武将が多かった時代に、煕子だけを愛して生涯側室を持たなかったっていうからさ。そりゃ煕子も尽くすよ。

……てか、誰だってそんな夫なら尽くすから!! 愛は等価交換じゃい!!

やだ、私ったら。つい力が入っちゃった。

――って、ここまで光秀の愛妻家っぷりを持ち上げてきたけど、実はこのあと煕子が亡くなってしまう話以外のエピソードは真偽不明らしいっていうオチなの。

「一途な愛って素敵!」って感動してたマイナビウーマン読者のみんな、ごめんね☆

煕子の死亡時期がはっきりしてないから、本当は光秀に後妻や側室がいたのでは……とも考えられているみたい。

今の時代も、SNSで「円満アピール」をする夫婦ほど実は闇を抱えていたり不仲だったりするじゃん? だから、光秀にまつわる「愛妻家エピソード」もすべて光秀の策略だったりして……なーんてね。

とにかく、ハセヒロ演じる光秀が楽しみね。早く来年にならないかなぁ。

(監修:五十嵐綾子、文:パンジー薫、構成・マイナビウーマン編集部)

※この記事は2019年12月08日に公開されたものです

五十嵐綾子

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パンジー薫

1989年東京都足立区生まれ。25歳で大失恋を経験し、1年後に出会ったアメリカ人とジェットコースターのような恋愛期間を4年ほど経て事実婚へ。ブログ「パンジー薫の国際恋愛ブログ」では国際恋愛や国際結婚について情報を発信中。

ブログ:http://jacky.hatenablog.com/

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