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欲がない人の特徴や心理とは? 欲がないのは幸せorつまらないの結論

仁科友里

最近の若者は欲がないと言われるけれど、それって本当? 今回は欲がない人の心理をライターの仁科友里さんが徹底分析。そもそも欲がない人生は幸せorつまらない? その真理をひも解きます。

みなさんは周囲のオトナに「今の若い人は欲がないねぇ」と言われたことがあるかもしれません。

バブル期(1986~1991年)は高い物から売れていったそうです。つまり、高いものこそ価値があると考えられていたということですが、今の若い人はファッションでもコスメでもプチプライスのものをうまく利用している印象があります。高いものを買ったから、友達や同僚に自慢できるという時代でもなさそうです。

欲というものはあったほうがいいのか、それともないほうがいいものなのか。今日は欲について、考えてみましょう。

「欲がない若者が増えている」と言われるけれど

「今の若者は欲がない」と言われますが、これは個人の資質より、環境の問題ではないかと思うのです。

日常会話でいう「欲」とは、上昇志向や、やる気と言いかえてもいいでしょう。

それらを強く持つ人は、「出世したい」「有名になりたい」「高級な店でおいしいものを食べたい」「いいオンナ(オトコ)とつきあいたい」という「欲の強い人」なわけです。

しかし、それこそが年寄りの発想ではないでしょうか。

若者が「欲がない」と言われる原因

上述したそれぞれの「欲」を、なぜ現代の若者が持たないのかについてまずは考えてみましょう。

「出世したい」という欲が減った理由

まずは「出世したい」という欲についてです。

ひと昔前なら会社にご奉公すれば、雇用も保証され、退職金も貰えましたが、今はそういう余裕が企業になくなっています。自分のすべてを会社に売り渡したところで、会社からは見返りがあるわけではない。となると出世したいと思う人が減ることは当たり前ではないでしょうか。

「高級な店でおいしいものを食べたい」という欲が減った理由

次に「高級な店でおいしいものを食べたい」。

若い世代の経済力で、高級店に行くのは難しいでしょう。そうすると、会社の偉い人や力を持っているオジサンオバサンに連れて行ってもらうことになると思いますが、その場合、ご馳走してもらう側のマナーとして、若い人はオジサンオバサンに気を使わなければなりません。

若い世代が職場の飲み会を嫌うことは一般に知られています。フツウの飲み会がイヤなのに、ましてや少人数での会食でオジサンオバサンをよいしょするほうを選択するとは私には思えません。

加えて、今は高級店に行かなければ、おいしいものが食べられない時代でもありません。ファミリーレストラン「サイゼリヤ」では、料理を自分好みにカスタマイズして食べることが推奨されていますし、コンビニのスイーツも進化しています。

若いみなさんがこだわるのは高級感ではなく、コスパではないでしょうか?

「いいオンナ(オトコ)とつきあいたい」という欲が減った理由

「いいオンナ(オトコ)とつきあいたい」という気持ちを持っている人はいると思いますが、「男性から誘うべき」というようなセオリーがなくなった現代、恋愛をすること自体、とても難しいでしょう。

それに恋愛は楽しい面もありますが、傷つくことも多い。そうなると、「別にいいや」と恋を遠ざけてしまうこともあるでしょう。

現在の若者が強く持っている「欲」とは

SNSの普及で、自分を好きなように見せることができるようになった今、若い人が唯一強く持っているのは、「有名になりたい」欲ではないでしょうか?

が、メディアに出るという意味の有名人になるのは、そもそもかなり難しいことに加えて、リスクも大きい。ネットでは顔が見えないのをいいことに、テレビに出ている人を叩く書き込みもたくさんあります。人気商売というのは、原則的に駆け出しのころは給料も安いもの。

そう考えると、有名になるのには時間がかかり、お金もなく、悪口ばかり言われるというリスクが大きいということができるでしょう。

しかし、そんなリスクを負わないでも有名人になる方法はあります。それがSNSです。自分の気に入らない人はブロックできるし、SNS界の有名人であればそこまで悪く言われることもありません。

となると、SNSにのめりこむのは当然で、それを知らない人たちがスマホを触っている若い人を「欲がない」と思うのではないでしょうか。

▶次のページでは、欲がないことは「幸せなのかどうか」を解説します。

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