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専門家が回答! 結婚したくない女性が今から準備すべきこと

澤口珠子(婚活・女子力アップコンサルタント)

石川福美(トータルファイナンシャルアドバイザー)

女性が一人で生きていくために必要なお金

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女性が一生一人で生きていていくためには、どれくらいのお金が必要になるのでしょうか。必要なお金とその内訳について、FPの石川福美さんに教えていただきました。

石川:ライフイベントには個人差があるため、一例をご紹介します。

30代:将来のために医療保険に加入

病気やけがへの備えは、優先的に行う必要があります。一生独身でいる場合、一人分の稼ぎで生活しなければならないため、収入が途絶えると、経済的にも精神的にも大きな負担となります。特に3大疾病と就労不能時の備えとして、医療保険を活用することをおすすめします。

医療保険の料金

医療保険(三大疾病)……8,440円/月×35年=354万4,800円
※健康な30歳女性、保険金額1,000万円の場合

三大疾病などの就労に関わる大きな病気に対しては、診断時にまとまった給付金を受け取れる保険の準備が重要です。先に受け取ることで、これからかかる医療費や収入を補填できます。一時金の目安は年収の約2倍です。

40代:終の棲家を購入or賃貸で暮らすかを決断

資産を持つという意味で、小さいサイズでも住宅ローンを組んで買ってしまうのもアリですが、居住地が決まるということは、行動範囲が狭まることにつながるので、あまり早々に買ってしまうと後悔することがあります。一生賃貸でも、自宅を購入しても、ランニングコストを考えると費用面ではそこまで大きく変わりません

賃貸の場合(40~87歳)……5,757万円

家賃:9.8万円/月、更新料:9.8万円/2年毎で算出
※家賃:手取り収入35万円に対し、理想住居費率28%で計算

住宅購入の場合(40~87歳)……5,366万円

都内マンション3,000万円、金利1%、25年ローン、諸費用・取得税300万円、修繕積立金2万5000円/月、固都税12万円/年で算出
※都内在住の想定ですので、少し想定年収、住居費が高く計算されています。

50代:親の介護と死亡

医療技術の発達によって寿命が延びていることや、認知症が増加していることを考えると、親の介護についてもきちんと考える必要があります。ましてや家計を支えるのは自分だけ。仕事を辞めることはできません。介護状態ごとに必要なお金を見ていきましょう。

介護レベル別の費用(※1)

・要介護1……居宅 8万円、施設 24万8,100円
・要介護2……居宅 10万5,500円、施設 26万2,800円
・要介護3……居宅 15万800円、施設 28万500円
・要介護4……居宅 18万2,900円、施設 30万2,500円
・要介護5……居宅 22万2,300円、施設 32万6,000円

※状態区分:居宅/施設サービス別受給者1人あたり月額費用

親の貯金でまかなえる場合もありますが、それが難しくて頼れる親族もいない場合は、社会保障を活用しながら自己負担でやりくりしていく必要があります。

60代:仕事を引退して老後生活に突入

60歳以上の単身無職世帯の1カ月の支出は約14万4000円と言われています(※2)。女性の平均寿命が約87歳(※3)であるため、60歳で退職したと仮定すると、必要な金額は【14万4000円×12カ月×27年=約4,665万円】です。これを元に、年金収入以外で準備が必要な金額は以下になります。

厚生年金に加入していない方(アルバイトや自営業など)

【約4,665万円-約1,716万円=約2,949万円

厚生年金に加入している方

【約4,665万円-約3,907万円=約758万円

※上記の支出金額は健康な状態での数字

死亡

誰にでも起こりうるリスクではありますが、一生独身ですごすのであれば、そこまでの準備資金は必要ありません。大切なのは「自分が死んだときに、経済的に困るのは誰か」です。そのため、お葬式代など死後の整理資金を200~300万円準備しておくとよいでしょう。ただし、自分の収入で経済的に支えている人がいる場合や、大きな資産を持っていて相続税などが大きくかかる場合には、それに応じた準備金が必要になります。

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