【お得な自治体10】千代田区は胎児から高校生まで手当てが厚い!
知っていますか? 自治体によって助成金や補助金といった手当ての中身や額、またサービスは大きくちがいます。引っ越しを考えるときに、将来結婚、妊娠、子育てなどが控えた女性にとっては抑えておきたいポイントですよね。東京とその近郊地域の自治体のサービスで、アラサー女性が気になる部分のみをピックアップしてご紹介。
今回の『【お得な自治体さがし】 東京+αの地域別 もらえるお金とサービス』は、面積の12%を皇居が占める千代田区です。区名は江戸城の別名「千代田城」にちなんだもの。丸の内や霞ヶ関の官庁街のイメージが強いですが、秋葉原や神田、御茶ノ水も千代田区です。
千代田区の助成、サービスの特色
●子育て世帯への手厚い補助
誕生準備手当・高校生等医療費助成制度・次世代育成手当
千代田区では「誕生準備手当」として、一妊娠につき、一時金として 4万5000円が支給されます。出産前の妊娠中に助成金が出るのは、めずらしいケースです。また、生まれたあともなんと高校卒業まで医療費はずっと無料! 23区では、義務教育期間の子どもの医療は基本的に無料です。ところが千代田区は高校生等医療費助成制度というものがあり、18歳までその助成が受けられます。また、次世代育成手当というものもあり、16歳~18歳の子どもを養育している家庭の子ども1人に対して月額5,000円が支給されます。所得制限はありません。国から出る「児童手当」は中学校卒業までなので、千代田区の特徴的なサービスのひとつです。子育て世帯、特に高校生といった、教育費が必要となる世代の子どもを持つ世帯にとって、ほかの自治体にはあまり無い制度が満載なのです。
千代田区に住むのにオススメな人
●妊娠の予定のある方は引越しに一考の価値あり !
千代田区はまさに東京の中心なので、家賃は高いし、物価も高めでスーパーも少ないというデメリットがあります。でも、23区で人口が約5.3万人と一番少ないので、区民1人当たりに行政が使えるお金が多いのです。そのため、少子化対策ということもあり、先述の「誕生準備手当」「高校生等医療費助成制度」「次世代育成手当」など子育て年代への助成が手厚くできるのです。また人口の少なさからも保育園にも入りやすいというメリットがあります。結婚して子どもの予定のある方は、考えてみるのもひとつです。
家賃については、所得の条件などは付きますが、区民住宅もあるので、入居できれば安く抑えられますし、親が千代田区在住ならば、近くに住んで住宅助成金をもらうということもできます。
なんといっても、都心なので、交通便はいいし、勤務地が家に近ければ、早く帰宅でき、その分の時間を有効に使えます。ワーキングマザーなど忙しい女性には案外適した地域かもしれません。
千代田区基本情報
●主要駅
秋葉原、御茶ノ水、神田、東京、有楽町など
●家賃相場(順位は23区内で高い順)
ワンルーム:10.8万円(4位)
2LDK:25.04万円(3位)
●物価(メインスーパーの商品価格)
小型スーパーがありますが、スーパーの数が少ないです。価格帯は普通~高め。
商品の参考価格:牛乳(1L):178円/食パン(6枚切り):168円/たまご(10個):248円/トイレットペーパー(12ロール):268円
※オリンピック淡路町店
※価格は本体価格
千代田区で受けられる助成やサービス
●住まい
次世代育成住宅助成
親世帯との近居のために住み替える新婚世帯・子育て世帯を対象とした「親元近居助成」と、子どもの成長等に伴いより広い住宅に住むために区内転居する「区内転居助成」の2種類があります。※所得制限や、区内住居年数など、各種条件あり。
助成金は、親元近居の場合は2名月額4万円、区内転居の場合は2名月額2万円がもらえて、年々減額されますが8年間続きます。
●女性の健康
子宮頸がん健診……20歳以上で2年に一度、自己負担800円で受けられる。
●結婚
なし
●不妊治療
千代田区特定不妊治療費助成事業
東京都の特定不妊治療費助成承認決定助成額(最高25万円)の2分の1の額(12万5000円)を上限とし、かつ都から助成されたその回の助成対象治療費から、都の助成額を差し引いた額の範囲内で助成されます。
●妊娠・出産
誕生準備手当
一妊娠につき、妊娠20週以降に一時金として 4万5000円を支給。流産や死産でも対象になります。
・妊婦健康診査14回、妊婦超音波検査受診2回を上限8万6000円まで助成
●子育て
こども医療費助成制度
乳幼児~義務教育就学児の保険適用医療費自己負担額を全額助成(保護者の所得制限なし)
※健康保険適用外の健康診断、予防接種、薬の容器代、入院時の食事代は助成外
高校生等医療費助成制度
保険適用医療費自己負担額を全額助成(保護者の所得制限なし)高校生相当年齢なら高校に通っていなくても対象になる。
療育経費助成制度
発達障害等の児童が専門機関で相談・療育・検査を受けた場合の経費を助成。対象は2歳から18歳未満。1か月にかかった経費の2分の1の額を対象に1人月額1万円を限度で助成。
次世代育成手当て
16歳~18歳の子どもを養育している家庭の子ども1人に対して月額5,000円がもらえる。※所得制限なし
外国人学校児童・生徒保護者補助金
義務教育相当の外国人学校に通学している児童生徒の保護者に月額6000円がもらえる。
●私立幼稚園
・幼稚園就園奨励費:最大年額30万8000円 ※子の人数、所得による
・私立幼稚園等園児保護者補助金:月額3400円~5500円 ※子の人数、所得による
●保育園
・認証保育所・区補助対象保育室等保育料減額補助……世帯の所得や子の年齢、子どもの数に応じて、認可保育園の保育料よりも安くなるように減額してもらえる。
・病児・病後児保育のベビーシッター利用料を補助……ベビーシッターを病児・病後児保育に利用した場合に、利用料金(入会金、年会費、登録料金を除く)の2分の1を助成してくれる。※年度内4万円まで
※認可保育園の月額保育料:2万9200円(第1子・中間階層世帯)
※※助成やサービスに関する情報は、2016年4月5日時点のものです。
千代田区ホームページ
https://www.city.chiyoda.lg.jp/index.html
★次回の「お得な自治体さがし」は練馬区の予定です。お楽しみに!
(岩崎弘美/フォルサ)
第1回 新宿区は独身で民間物件でも月に1万円の家賃補助が出る!!
第2回 杉並区は出産したら4万円分「子育て応援券」がもらえる!!
第3回 台東区は第3子が生まれたら3万円相当のベビーカーがもらえる!!
第4回 大田区は30万円もらえて返済不要な奨学金制度がある!!
第5回 板橋区は結婚を考えているカップルの家賃が108万円もお得になる!
第6回 江戸川区は0歳児の養育手当が月額1万3000円もらえる!
※この記事は2016年04月08日に公開されたものです