この秋冬はどんなメイクをしたら正解? 美容通女子3人のトレンドメイク座談会、開催!
ファッションとメイクは連動したものだから、秋冬ファッションに着替えたら、メイクだって秋冬メイクにシフトしたいもの。ビューティ事情に詳しい美容編集・ライター、ヘアメイク、元美容部員の3名に最新のトレンドメイクについてお話を伺いました。トレンドキーワードから美容通女子たちが気になっているものまで満載です!
<写真左>
パツワルド敬子さん(美容編集・ライター、美容家、翻訳家)
出版社勤務を経て、フリーランスの編集・ライターとして多方面で活躍中。美容エージェンシー“beaus”に所属。女性誌や男性誌、美容webサイトでの連載を持つほか、留学経験を生かし、翻訳や通訳としても活躍。
<写真中央>
小野寺奈々さん(ヘアメイク)
ヘアサロン勤務を経て、昨年のはじめに独立。現在はフリーランスのヘアメイクとして活躍中。アパレルブランドのカタログやwebサイト、アーティストのPVやジャケ写などで、ヘアメイクを担当。
<写真右>
赤埴奈津子さん(元美容部員)
某コスメブランドの美容部員として勤務していた経験から、美容への意識が高く、知識も豊富。現在はフードデザイナーの須賀いづみさんと一緒に“Good Morning Japan”を立ち上げ、不定期で朝ごはん専門のお料理教室を開催。食からも美を追求中。
ハイライトを駆使した“カラーレス”や“ストロボメイク”に注目!
赤埴さん:最近、雑誌やメディアなどで“メイクレス”“カラーレス”という言葉を目にしますが、実際のところはどうなんですか?
小野寺さん:メイクもファッションのトレンドとつながっているので、エフォートレスなナチュラル志向になっていると思います。ただすっぴん風に見えるけれど、ノーメイクとはちがいますよ! むしろベースメイクがちゃんとしていないと成り立たないメイクなので、そこを間違えてしまうと大変!
パツワルドさん:色に頼れない分、ていねいなスキンケアとベースメイクが重要になってきますよね。
赤埴さん:素肌力も試されるってことですね。私はいつも肌の色に合わせて、赤、青、黄色のコントロールカラーをベースに使っています。赤は血色アップに、青は黄みが強いくすみ消しと透明感アップに、黄色はシミやソバカス、クマ隠しに。
小野寺さん:ファンデーションも薄くしか塗らないので、その前段階のコントロールカラーでの肌色補正は大事ですよね。
パツワルドさん:“カラーレス”と通じるところで、流行りそうだなと注目しているのが“ストロボメイク”。ミランダ・カーなど海外セレブの間で流行っていて、パシャッとストロボの光を浴びたときのようなツヤ肌メイクのことです。
赤埴さん:色が飛んじゃった感じですか?
パツワルドさん:ハイライトで顔に立体感を出すメイク法です。90年代に流行ったキャメロン・ディアスみたいなメイクで、ファンデは塗らずに、ハイライトと練りチークでツヤツヤ&キラキラに魅せるんです。
小野寺さん:最近は、みんな上手にハイライトを入れていて驚きます。たぶんビュートリアムに所属するヘアメイクアップアーティストのイガリシノブさんが考案した“イガリメイク”が流行っているからだと思います。Tゾーンやアゴにのせるのはもはや定番で、目頭や目の下にまでハイライトを入れている人もいます。
赤埴さん:日本版のストロボメイク、ってとこかな!? おフェロ顔なんて呼ばれてたりもしていますね。
小野寺さん:そう、お風呂上りのポッと頬が上気したイメージです。ただ働くアラサー女子からすると日常的ではないかも。
パツワルドさん:オフィスでおフェロ顔されてもね(笑)。パーティやアフター5におフェロ顔になるのはいいと思います。
小野寺さん:その点、“カラーレス”“メイクレス”の方が、大人っぽく、少しモードな雰囲気で挑戦しやすい気も。
赤埴さん:トレンドもTPOに合わせて変えた方がいいということですね。
●アラサー女子のオンタイム向けメイク
・カラーレス(濃い色を使わず、ナチュラル感を演出するメイク)
・メイクレス(素肌に近い究極のナチュラル)
●アラサー女子のオフタイム向けメイク
・イガリメイク(お風呂上りのように頬の上気したようなメイク。通称“おフェロ顔”)
・ストロボメイク(パシャッとストロボの光を浴びたときのようなツヤ肌メイク)
シャドウやライナーはカーキが一番人気!
小野寺さん:パーツ別に見ていくと、眉は平行太眉ブームは変わらないけれど、より地眉を生かす方向がトレンドです。
赤埴さん:私も以前はブラウンの眉マスカラを使っていましたが、今は地眉を生かして黒に。小野寺さんの眉はすごいナチュラルですね。
小野寺さん:足りないところを筆タイプのアイブロウで1本1本描き足している程度です。メイクするというよりも眉をととのえる感じ。
パツワルドさん:アイシャドウやアイライナーのトレンドはどうですか?
小野寺さん:ファッションでもカーキが流行っていますが、メイクでもカーキはトレンドカラーのひとつです。スモーキーなカラーライナーやカラーマスカラも気になります。
赤埴さん:カーキ、可愛い! 大人っぽいシックな目もとになりそう。
小野寺さん:ブラウンシャドウとも相性がいいので、アイラインをほんのりカーキにするのもおすすめ。奥行きのある陰影が作れると思います。
パツワルドさん:瞳がブラウンの人は、よく似合いそうですね。
小野寺さん:自分用には、黒よりもニュアンスが出せるネイビーのペンシルライナーを、最近購入しました。シャネルの“スティロ ユー ウォータープルーフ”の30番マリンです。クールな目もとになるので気に入っています。
チークはブラウン系&ボルドー系がヒット! リップはボルドーで大人っぽく!
赤埴さん:全体的に甘い感じよりも、少しクールでシャープなメイクが秋の気分かも。先ほど、“カラーレス”“メイクレス”が流行っているということでしたが、最近、チークやリップを塗っていないと、具合が悪そうに見えるらしく「体調悪い?」って言われたことも……。少しは血色があった方が個人的にはいいなと。
小野寺さん:たしかにチークをしない無機質な感じが流行だけど、血色が悪くなってしまう場合は、肌なじみのいいカラーでじわっと色づかせるのもOK。ピンクやオレンジのパウダーチークでも、ブラウンがミックスされたような落ち着いたくすみカラーのチークが発売されていますよ。私はM・A・Cのクリームチーク“クリーム ブレンド ブラッシュ”のPOSEY(小野寺さんメイクポーチの中身写真・下段左から二番目)を使っています。ボルドーカラーですが、薄づきでチークとしてはもちろん、唇にもチョチョッとつけてます。ボルドーも注目カラーですね。
パツワルドさん:私はローションタイプのチークを使っています。血色が悪いなと思ったときにつけ足しています。私もボルドー系ですね。
赤埴さん:ローションタイプのチークなんて、初めて知りました。
パツワルドさん:ポリッシュのようにボトルにハケがついているので、頬にポンポンとのせて、手でなじませるだけ。内側から発色するような自然な仕上がりになるのでおすすめです。
赤埴さん:実はボルドーカラーも気になっていて、リップはボルドーを狙っていました。
小野寺さん:こっくりとした深みのあるボルドーは、秋冬っぽいですよね。ボルドーのシャドウも流行っていますが、その場合は、チークはカラーレスにしたほうがよりボルドーメイクが引き立つはず。
赤埴さん:シャドウとリップは、必ず季節ごとに買い替えているので、これから新作をゲットしに行ってきます!
●パーツ別トレンドポイント
眉…平行太眉。地眉を生かして、足りない部分だけ筆タイプのアイブロウで1本1本描き足すこと
シャドウ…カーキ、ボルドーを使う
ライナー…カーキ、ネイビーを使う
チーク…ブラウンがミックスされたくすみカラー、ボルドーがおすすめ
リップ…ボルドーがおすすめ
秋冬シーズンが到来し、どこから秋メイクにチェンジするか悩みどころだった人も多いはず。とことんモードなカラーレスに挑戦しても、カーキやボルドーなどの渋色でニュアンスを遊んでもOK。TPOやファッション、気分に合わせて秋メイクをとことん楽しみましょう!
※この記事は2015年09月25日に公開されたものです