トレンドアイテムとしてリバイバル。2015年ルーズソックス白書
90年代の女子高生を象徴するアイテムとして流行したルーズソックス。今年3月には、江戸東京博物館の常設展示室に飾られたことでも話題となりました。すっかり過去のものとなってしまったのかと思いきや、2014年秋ごろから復活しているとか。再ブームのきっかけやルーズソックスの選び方をAll About「レディースファッション」ガイドの遠藤友香さんに聞きました。
90年代と今、ルーズソックスのちがいとは?
「ルーズソックス流行の背景のひとつとして挙げられるのが、90年代リバイバルです。セーターを肩に掛けるスタイルやクラッチバッグ、エアマックスに代表されるスニーカーなどが昨年あたりから注目を集めています。また、2014年春夏ごろから“パンプス×ソックス”の組み合わせがはやっていることも、ルーズソックスブームを後押ししています」(遠藤さん)
90年代に女子高生が履いていたルーズソックスは、「E.G SMITH」に代表される100cm〜120cmくらいのロング丈。生地が厚手なのも特徴でした。一方、現在のルーズソックスは長めのハイソックスを少しゆるませたような雰囲気で、28cm〜35cmのミドル丈が主流。当時のようなボリューム感はないそう。
「ざっくりとしたローゲージタイプで長めの丈のものは90年代の女子高生を彷彿(ほうふつ)とさせてしまうため、大人の女性にはあまりおすすめできません。20~30代の働く女性が選ぶなら、細めの糸で細かく編んだタイプ。また、スタイリッシュに履きたい時には、ナイロン素材でシャリ感のあるものを選ぶのがおすすめです」(遠藤さん)
ルーズソックスを選ぶ際には、丈や素材に気を配るのがポイント。綿麻からシルク混までさまざまな素材が使われています。
「薄手で柔らかい素材のものを選ぶと上品な雰囲気に仕上がります。また、カラーバリエーションも豊富なので、グレーやブラック、ネイビーなどの落ち着いた色合いのものから取り入れてみるといいですよ」(遠藤さん)
涼しげな鹿(か)の子素材や、折り曲げられるタイプも
では、どのようなルーズソックスが登場しているのでしょうか。3~4年前からルーズソックスを取り扱っているタビオでは、昨年秋からのブームを受けて今年春にラインナップを増やしたとか。
少し厚手の生地で、折り曲げて履くこともできる「リブベタソックス」(靴下屋/タビオ)は10代後半〜20代後半女性に人気。一方、20代後半~30代女性に支持されているのは「ルーズリブソックス」(Tabio/タビオ)。薄手のため、パンプスなど大人っぽいアイテムとの相性もいいそう。
「『リブベタソックス』は白、『ルーズリブソックス』は黒やカーキが人気です。ビルケンシュトックやTevaなどのスポーツサンダルにルーズソックスを合わせるのがおすすめ。カジュアルなサンダルの時は、“1×1リブルーズソックス”のような長めでボリュームのあるタイプがいいと思います」(タビオ/プレス)
一方、チュチュアンナはルーズソックスを知らない世代にも伝わるように、「くしゅくしゅソックス」というネーミングを使っているそうです。
「若い子たちはルーズソックスを新しいファッション小物としてとらえています。ルーズを私服と組み合わせるという発想も、先入観のない世代だからこそできたのだと思います。靴下をくしゅくしゅさせることでふくらはぎの隙間をなくし、美脚効果を得られることも人気の理由ですね」(チュチュアンナ・プレス)
チュチュアンナでは、2wayタイプで三つ折りソックスとしても履けるリブのラブロンクルーやボリューム感のあるタックリブの商品が4月ごろに爆発的な人気に。売れ行きがよすぎて欠品になっている色もあるようです。
これからの季節におすすめなのは、ざっくりと編んだ「綿混リブくしゅくしゅソックス」と「カノコ編みリブくしゅくしゅルーズソックス」。特に鹿(か)の子やメッシュのような涼しめの素材は、夏に向けて取り入れるといいそうです。
「今年は白い靴がはやっているので、白い厚底のスポーツサンダルや白スニーカーに、あえて同系色の白いルーズを合わせるといいと思います。街中でも白×白の組み合わせをしている女の子をよく見かけます。ボトムが黒の時に白ルーズを履いて、モノトーンにするのも今年っぽくていいですね」(チュチュアンナ・広報)
(畑菜穂子+ガールズ健康ラボ)
※この記事は2015年07月03日に公開されたものです