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【女の嘆き】結婚したら、男友だちと2人で会うのはマナー違反?

三吉野愛子

「あの子っていいなぁ! 私なんて……」「今、私ってどう見えてるんだろう」など、他人と比較して自己評価が下がったり、同性・異性の目に自分がどう映っているかを気にしすぎたりすること、ありますよね。心理コーディネーター・三吉野愛子が、そんな複雑な女ゴコロを解説し、嘆きの処方箋を出します。自分らしく輝いて生きるヒントをチェックして!

<今回の嘆き>

結婚してから、男友だちとの距離感に悩んでいます。長い付き合いなので、今さら異性として見るつもりはありません。でも夫にしてみれば、私が男友だちと2人で飲みに行くのはおもしろくないだろうし、同じように夫が女友だちと2人で会うのもなんとなく気になります。男友だちとSNSやメールで連絡を取るたび、「また飲もうよ」「そのうち会おうよ」という話になりますが、いざ会うとなるとハードルが高いです。結婚すると、異性の友人とは会えなくなるものですか?

結婚というライフイベントでは、独身時代には意識しなかった性別による役割について考えさせられる機会があります。たとえば結婚式では、女性は「新婦」と呼ばれ、それにふさわしい装いや振る舞いを求められます。また結婚後の公的な手続きでは「妻」として、子どもが生まれれば「母」として新しい称号を与えられます。結婚してはじめて、「性別によって、こんなにもハッキリと決められた社会的役割があるの?」とビックリする人もいるかもしれません。それまで自由な感性で生きてきた人ほど、「女性の役割って何?」「妻としての正しいあり方は?」と戸惑いを感じるでしょう。

事実、これだけ自由になった世の中でも、「結婚したら、独身時代と同じように異性と2人で食事したり出かけたりするのは慎むべき」という不文律は依然としてあります。でも、異性の友人との付き合い方に絶対的な正解はありません。お互いのパートナーへの気遣いはもちろん必要ですが、これまでの交友関係を継続する手立てを考えてみてもいいのでは?

このように、ライフステージの変化にともない価値観や優先順位が変化すると、交友関係の質や範囲も徐々に変化していくのは自然なこと。むしろ変化に対応できずにいると、思わぬ落とし穴が待ち受けていることも。

たとえば結婚して立場も環境も変わったのに、気まずさを抱えたまま男友だちと会い続けるとします。約束するたびにかすかな罪悪感を覚えたり、夫に言い訳したり小さな嘘をついたりすることでドキドキしたり……。そのうち、これはひょっとして恋なんじゃないかと思えてくる(多くは錯覚ですが)なんてこともあり得ます。「なんだか今までとはちがう」というサインを見て見ぬふりしないで、そのたびごとに必要な意識の転換をはかりましょう。

<女の嘆きへの処方箋>

●その1 人間には弱い部分があるからこそ備えをする

結婚初期は、急激な生活環境の変化によって、ただでさえ夫婦関係が不安定になりがち。そんなときに、悪気はなくとも異性の友人とコソコソと会って結婚生活について相談するうちに、いつの間にか本当に恋愛関係に……というのもない話ではありません。人間は弱いところがあり、頭ではどうするべきかわかっていても、いつでも清く正しく行動できるとは限らないのです。それもドラマみたいで素敵だと思えるなら話は別ですが、家族をもった以上、夫婦関係や子どもとの信頼関係を守りたいと思うなら、前もって余計なリスクを取り除く努力が必要です。

●その2 関係をバージョンアップさせながら育てていく

たとえば、無邪気に「飲もうよ」「会おうよ」と言ってくる男友だちに、「結婚してから、気軽に会いにくくなったなぁ」と本音を言ってみるのも手です。その上で、お互いの友情を続けるためのいい案を一緒に考えてもらいましょう。ほかには、先々も家族ぐるみで付き合えるように、大人数で盛り上がれる海や山のレジャーを計画して、お互いの家族を紹介し合う機会をつくるとか。ほかにも共通の友人がいるなら、複数で会えるようにそれとなく配慮するとか。

極端な話ですが、地球上には男と女がいて惹かれ合うのが自然の摂理。なんの備えもしないまま、大切な友人とうっかり弾みで恋愛関係になり、ひいてはせっかく築いた家族も古くからの大切な友人も失ってしまうことがないようにしたいもの。大切な関係だからこそ、大人のマナーを取り入れながら友情を育んで。

●その3 関係継続の努力に値する相手かどうかを見極める

家族に配慮しながら異性の友人との交友関係を続けていくためには、双方との相当のコミュニケーションやネゴシエーションが必要となります。はっきりいって面倒くさいです。その面倒な手続きをしてでも付き合う価値がある相手かどうかというのは、最終的に自分で決めなくてはなりません。あなたと家族との信頼関係を大切に考えてくれなかったり、自分の気持ちだけで一線を越えて踏み込んできたりするような男友だちなら、関係を清算するいい機会ととらえてもいいかもしれませんね。

※画像は本文と関係ありません

(心理コーディネーター:三吉野愛子)

※この記事は2015年05月10日に公開されたものです

三吉野愛子

1978年、福岡県生まれ。2001年、東京学芸大学教育学部を卒業し、教育系広告代理店に勤務しながら心理カウンセリングを学ぶ。2005年より心理カウンセラーとして活動するかたわら、TV、ラジオ、雑誌の企画監修などを手がける。著書に『恋愛ダメ子の診療所』(日経ウーマン選書)。現在、東京を拠点に、現在、心理カウンセラーとして活動中。

●三吉野愛子カウンセリングオフィス ブログ
http://blog.goo.ne.jp/dearlife_2015

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