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【女の嘆き】もうイライラしちゃう! カチンとくる男性上司に、どう応戦するのが正解?

三吉野愛子

「あの子っていいなぁ! 私なんて……」「今、私ってどう見えてるんだろう」など、他人と比較して自己評価が下がったり、同性・異性の目に自分がどう映っているかを気にしすぎたりすること、ありますよね。心理コーディネーター・三吉野愛子が、そんな複雑な女ゴコロを解説し、嘆きの処方箋を出します。自分らしく輝いて生きるヒントをチェックして!

<今回の嘆き>
仕事はできるタイプだけど、カチンとくる男性上司っていませんか? 大きな声で命令形の指示を飛ばし、人の話は基本的に聞かない。本人はマイペースで仕事ができて満足でもアゴで使われるほうはたまりません。こちらが口を開けば、「で、結論は?」「話は1分以内」など上から目線の発言ばかり。取りつく島もなく非常にやりにくいのですが、どうしたらいいのでしょうか?

いわゆる偉そうにしていてカチンとくるタイプの上司。キツイ口調で指図したり、ねちねち小言を言ったり、自分の思い通りに事を進めようとする人は、一般的に「怖い人」や「尊大な人」という印象を持たれがち。でも、深層心理的にはむしろその逆かも。人一倍気が小さくて怖がりだからこそ、リスクヘッジにこだわって攻撃的になったり粘着質になったりしている可能性があります。

では、“一見すると取りつく島もないけど実は案外気が小さいタイプ”の上司に、できるだけストレスフリーに応戦するにはどうしたらいいのでしょうか。

<女の嘆きへの処方箋>
●その1 上司の表面的な「強さ」に惑わされないこと
強い態度に出る人は、必ずといっていいほど内面に弱さを抱えています。たとえば必要以上に人を急かす人は、自分自身も見えない何かにいつも追い立てられており、また他者の期待に即座に応えられないことを怖れています。とはいえ、ビジネスシーンで自分の弱みを人にさらけ出す人は少なく、自分の弱みは棚に上げて相手の非を突くようなものの言い方になりやすいもの。そのトリックに惑わされないことです。

ビジネスの関係ですので、基本的なビジネスマナーを踏まえることは大切ですが、あまりに理不尽な状況では自衛も必要。「高圧的な態度でカモフラージュしている弱みは何だろう」という視点を持つと、カチンときたときにも冷静さを取り戻せます。

●その2 カチンとくる発言は「レスキュー要請」に翻訳する
つっけんどんな言い方をされると、まるで自分が非難されたように感じて萎縮しがち。それでは仕事がはかどりません。そこで、上司の発言を自分への「レスキュー要請」だと解釈するユニークな方法をご提案。上司に詰められているのではなく、助けてほしいとお願いされていると思えば工夫のしがいもありますね。

例1)
上司の発言:「で、結論は?」

上司のレスキュー要請(翻訳版):「君が話している件について、僕が何をすればいいのか教えてくれるかな?」

一般的に男性は、物語的に展開する長い文脈が苦手。はじめの一文か二文で、自分が何を求められているかが掴めないとストレスなのだそうです。この考え方をもとにして、上司が“困っている人”なのだと思えば萎縮せずに済みます。以下に切り返し方の一例を挙げます。

部下の対処例:「○○さんのご意見を伺いたいんです。通常なら決定事項をご報告にあがるべきですが、今回は事情が複雑なもので相談に参った次第です。おっしゃる通り結論が出ていないために混乱を招いてしまい恐縮ですが、あらためて本件についてご意見を頂戴できますか?」

例2)
上司の発言:「話は1分以内」

上司のレスキュー要請(翻訳版):「僕は今、1分以上集中して話を聞ける自信がないよ。どうしたらいいだろうか?」

もとの発言は、簡潔に要点をまとめられない部下に責任があるかのように感じられますが、翻訳版ではまったく別のニュアンスに。これなら歩み寄ってあげようという気持ちになります。こちらも切り返し方の一例を挙げます。

部下の対処例:「お忙しいところお引止めして申し訳ありませんでした。報告は全部で5件あるので1分では無理です。せめて3分いただければありがたいのですが、難しければあらためます。本件について口頭ではなくメールで送ることも可能ですが、いかがいたしましょう」

不快な思いをしたときに泣き寝入りしてばかりだと、パワーバランスが固定して相手の態度がエスカレートすることも考えられます。ビジネスルールにのっとってうまく巻き返しをはかり、心の健康を守ってくださいね。

※画像は本文と関係ありません

(心理コーディネーター:三吉野愛子)

※この記事は2015年03月17日に公開されたものです

三吉野愛子

1978年、福岡県生まれ。2001年、東京学芸大学教育学部を卒業し、教育系広告代理店に勤務しながら心理カウンセリングを学ぶ。2005年より心理カウンセラーとして活動するかたわら、TV、ラジオ、雑誌の企画監修などを手がける。著書に『恋愛ダメ子の診療所』(日経ウーマン選書)。現在、東京を拠点に、現在、心理カウンセラーとして活動中。

●三吉野愛子カウンセリングオフィス ブログ
http://blog.goo.ne.jp/dearlife_2015

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