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【女の嘆き】あぁ、モヤモヤする……上司とギクシャクしたとき、関係を180度好転させるには?

三吉野愛子

「あの子っていいなぁ! 私なんて……」「今、私ってどう見えてるんだろう」など、他人と比較して自己評価が下がったり、同性・異性の目に自分がどう映っているかを気にしすぎたりすること、ありますよね。心理コーディネーター・三吉野愛子が、そんな複雑な女ゴコロを解説し、嘆きの処方箋を出します。自分らしく輝いて生きるヒントをチェックして!

<今回の嘆き>
出張が多く不在がちな上司と業務上の行きちがいがあり、一瞬ギクシャクした雰囲気になった年末。顔を合わせないまま休みに入って年が明け、通常業務がはじまってしまいました。対外的に大きなトラブルが起きたわけでもないので、このまま水に流したほうがいいのはわかっていますが、私の胸中はスッキリしません。気まずい雰囲気の中、上司と接するとき、どんな態度をとればいいのでしょうか。

人はコミュニケーションにおいて、伝達される言語的な情報よりも、その人の話し方や雰囲気、態度などからより多くの情報を得ると言われています。誤解や伝え間違いが生じた場合、メールよりは電話、そして電話よりは顔を合わせて話すほうがスムーズに関係を修復しやすいと言えます。普段から顔を合わせて話す機会が少なく、また休暇をはさんで時間が経過した今回のような場合、二重三重に関係修復のチャンスを逃し、次のコミュニケーションのハードルが上がってしまっているのですね。とはいえ、人間関係は自分から投げかけるメッセージによって大きく展開が変わるので、早々に諦めないで。関係を好転させるためのヒントを以下にお伝えします。

<女の嘆きへの処方箋>
●その1 スッキリしない気持ちの正体を確かめる
相手との信頼関係がある場合は、多少の誤解や不義理が関係決裂の決定打にはなることはありません。一方、普段のコミュニケーションも希薄で、励ましや労いの言葉をかけ合うこともない関係だと、些細な行きちがいでも簡単に亀裂が生じてしまいます。今回、スッキリしない気持ちが残った背景には、普段から少しずつ積み重なっていた不満や不信感が影響している可能性が。日ごろ感じている気持ちを次のようにリストアップしてみましょう。

(例)
・ひとりで上司の留守を預かる心細さ
・上司に身近で成長を見守ってもらえない寂しさ
・上司につきっきりでOJTを受けている同期への嫉妬
・忙しい上司を待つだけの自分に対する無力感

このような、日ごろ心に浮かんでは打ち消している「未完の感情」。それが、スッキリしない気持ちの正体かも。これらは一見ネガティブなようですが、実は大切な気持ちの数々。上司とうまく共有できれば、相手との信頼関係を深め、ひいては業務や教育体制の改善につながるかもしれないからです。相手との信頼関係を飛躍的に深めるのは、「本当の気持ち」を共有したとき。まずは自分の気持ちに正直になって。

●その2 因果論ではなく目的論で考えてみる
トラブルが起きたときは、原因や対策を追求するだけでなく、それが起こった意味や必然性に思いを馳せる大きな視点を持ちましょう。「何が原因で、こんなことが起きたのか」と因果論で考えると、悪者(自分・相手・環境など)を探すモードになってしまい、嫌な気分は免れません。そうではなく、「何をもたらすために、何を知らせるために、こんなことが起きたのか」と目的論で考えると、変えることのできない過去を掘り下げるモードから、これから変えることができる未来について想像するモードに切り替わります。目的論で考えると、たとえトラブルが起こっても、「現状を打破したり、より大きなトラブルを回避したりするのに必要なことかもしれない」と、ポジティブにとらえることができます。

●その3 大事なことを伝えるのは、相手のガードを解いてから
今回の内部トラブルが、普段から途切れがちな上司・部下の信頼関係を確かなものにするきっかけだとしたら、そして未来の対外的なリスクを回避するための布石だとしたら、その果たす役割は大きいものです。ただ、上司とのシェアの仕方には気を配りましょう。次に上司と接するときは、仕事に対する前向きな姿勢は崩さないのが基本です。たとえば下記のように切り出してみては?

(例)
「今年は、○○さんとさらに密に連携を取って、安定したサポートを心がけますね。去年、ちょっと連絡の行きちがいがあったときにヒヤッとしたんですが、△△の共有の仕方には改善の余地がありそうですね。今後のために対策を考えてみたのですが……」

トラブルのあとというのは、自分だけでなく相手も少なからず緊張しています。こういうときに相手の出方を探るのは逆効果。自分のほうから「あなたとうまくやっていきたい」という友和の意思表示で相手のガードを解いて。それだけで、関係は修復したも同然。お互いが同じ方向を見ていて、なおかつリラックスしているときに、「実は、普段から○○さんが不在のときは心細いんですよ(不安なんですよ)」などと本音を忍ばせると、相手も抵抗なく受け取りやすいはず。人間関係が飛躍的に好転することにつながります。

※画像は本文と関係ありません

(心理コーディネーター:三吉野愛子)

※この記事は2015年01月20日に公開されたものです

三吉野愛子

1978年、福岡県生まれ。2001年、東京学芸大学教育学部を卒業し、教育系広告代理店に勤務しながら心理カウンセリングを学ぶ。2005年より心理カウンセラーとして活動するかたわら、TV、ラジオ、雑誌の企画監修などを手がける。著書に『恋愛ダメ子の診療所』(日経ウーマン選書)。現在、東京を拠点に、現在、心理カウンセラーとして活動中。

●三吉野愛子カウンセリングオフィス ブログ
http://blog.goo.ne.jp/dearlife_2015

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