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『ニュータイプ』編集長に聞いた! 秋の推しアニメは!?―多くの人に支持されるであろう3つの作品

2014年秋アニメのシーズンになりました。今シーズンも30以上のタイトルが放送されます。これだけあると何を見たらいいのか迷いますが、今シーズンの推しアニメについて専門家に取材しました。

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株式会社KADOKAWA刊行のアニメ誌『ニュータイプ』編集長 水野寛さんと、同誌編集部の黒瀬真也さんにお話を伺いました。

富野監督恐るべし!

――今シーズンの目玉作品はありますか?

水野編集長 まず、多くの人に支持されるであろう作品が3つあります。今シーズンの本命作品といっていいかもしれません。

●『ガンダム Gのレコンギスタ』
●『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞(ロンド)』
●『Fate/stay night』

『ガンダム Gのレコンギスタ』は、富野由悠季監督が直々に腕を振るうガンダムシリーズの新作です。非常に注目度の高い作品です。

黒瀬さん 富野監督はすごいですよ。70歳を過ぎていらっしゃるのに、自分で脚本を書いて、絵コンテを切って。70歳を過ぎてテレビシリーズの現場仕事に挑むなんていう人は他にはいないんじゃないでしょうか。

――スタッフも緊張するでしょうね。

黒瀬さん だと思います。でも実際に富野監督に鍛えられることが、若いスタッフの貴重な経験になるのではないでしょうか。

――富野監督のすごいところはどんな点だと思いますか?

水野編集長 いろいろありますが、せりふ回しはすごいと思います。今でも、ファーストガンダムのせりふっていろいろなところで引用されますよね。時代に残るといいますか、独特の印象に残るせりふが作れる、これはすごいことですよ。

黒瀬さん 久しぶりに富野さんが監督を務められるので、ぜひ見ていただきたいし、人気が出てほしいと思いますね。

●豆知識⇒富野由悠季さんが監督を務めるのは『OVERMANキングゲイナー』(総監督)以来のこと。同作品は2002年放送開始なので、実に12年ぶり。

サンライズとキングレコードの最強タッグ!

――『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞(ロンド)』はどんな点に注目でしょうか?

水野編集長 なんといっても座組みが新しいです。ロボットアニメの総本山サンライズと、キングレコードという非常に強力なコンビなのです。キングレコードで活躍する、水樹奈々さん、田村ゆかりさん、堀江由衣さん、喜多村英梨さんといった人気女性声優さんがずらりと勢ぞろいしています。

黒瀬さん 声優さんファンにとっても見逃せない作品ということです。ですので、放送前から非常に注目されています。「これで当たらないわけはないだろう」という座組みですので、スタッフの皆さんにはその分プレッシャーがあるかもしれませんね。

●豆知識⇒本作は、キングレコードの「スターチャイルド」と「第三クリエイティブ本部」が初めてタッグを組んだ作品として注目されている。両レーベルには、所属アーティストに人気女性声優さんが多く、そのためこの豪華なキャスティングが実現した。

『Fate』はテッパン!

――『Fate/stay night』はいかがでしょうか。

水野編集長 Fateシリーズは本当にファンが多いですし、その新作とあれば注目度大です。Newtypeでもコラボ企画をたくさん展開する予定です。

――ほかにはどんなタイトルに注目でしょうか?

●『七つの大罪』
●『牙狼〈GARO〉-炎の刻印-』

黒瀬さん この2タイトルにも注目しています。人気漫画原作の『七つの大罪』は満を持してのアニメ化です。ファンが多いのでいい結果が期待されますね。

ご存じない人がいらっしゃるかもしれませんが、『牙狼〈GARO〉』はもともと特撮ドラマでした。それが今回初めてアニメ化されたのです。ですから、他の作品とは少し毛色の変わったタイトルです。でも、熱狂的なファンがいるので、どのようにアニメになるのか興味深いですね。

●豆知識⇒『牙狼〈GARO〉』は、第一作が2005年(平成17年)から2006年(平成18年)までテレビ東京系で、全25話放送された特撮ドラマ。雨宮慶太監督など、スタッフにはそうそうたるメンバーが名前を連ねた。

以降、TVシリーズ、劇場版などが数多く作られている。

ノイタミナ枠は懐が広い!?

黒瀬さん フジテレビ系の深夜アニメ枠の「ノイタミナ」で放送される『四月は君の嘘』『サイコパス第2期』にも注目したいところです。

――ノイタミナ枠のアニメは見ている人も多いようですが。

黒瀬さん そうですね。ノイタミナ枠のアニメは、普段アニメを見ない人でも見るという作品が多いですね。『ハチミツとクローバー』に始まって、『のだめカンタービレ』や『もやしもん』といった人気漫画をアニメにしたのもこの枠ですし。

幅広い視聴者をとらえていると思います。

――『四月は君の嘘』はどんな作品なのですか?

黒瀬さん 『月刊少年マガジン』で連載されている同名漫画を原作としています。主人公は中学生のピアニストで、彼の成長を描く叙情的な作品です。

――ノイタミナ枠らしい作品ですね。プロデューサーの目が確かなのでしょうね。

黒瀬さん そう言ってもいいと思います。さまざまな作品が作られてきているのですが、広い意味でノイタミナらしい、何かがあるんです。

●豆知識⇒「ノイタミナ」という名称はanimationのつづりを逆から読んだもの。『四月は君の嘘』はこの枠の第48作に当たる。次作となる第49作には『冴えない彼女の育てかた』(2015年1月放送開始予定)が決定している。

今シーズンの特徴は「手堅い!?」こと

――この秋シーズンアニメの特徴はどのようなものでしょうか。

水野編集長 上で紹介した以外にもたくさんの作品があるわけですが、それぞれにファンがいて、手堅い作品が多いという気がします。

黒瀬さん 今はアニメファンも細分化しているので、いろいろなジャンルの作品がきっちりつくられています。それぞれの分野でファンをつかみ、ビジネス的にも成功しているのではないでしょうか。

水野編集長 その意味では、面白さの保証のある粒ぞろいの作品がそろっていますね。

――ありがとうございました。

皆さん、ぜひ今シーズンの秋アニメを見る際の参考にしてください。
あなたは、秋アニメ、どんな作品を推しますか?

⇒『ニュータイプ』誌の公式サイト
http://anime.webnt.jp/

(高橋モータース@dcp)

※この記事は2014年09月13日に公開されたものです

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