あ~ウザい! 不幸自慢ばかりしてくる人の心理とは
不幸自慢してくる人への対処法
不幸自慢の人の話を聞き続けていると嫌な気分になる。それは不幸自慢の人のコミュニケーションパターンに知らず知らず巻き込まれてしまっているからです。どういう反応をすると巻き込まれるのか、巻き込まれないためにはどう対処するのがいいのか、考えていきたいと思います。
やってはいけない対処法
不幸自慢はある種の「ゲーム」だと言いましたが、ゲームに巻き込まれると往々にして、イラ立ち、理不尽さ、徒労感を味わって終わることになります。不幸自慢を聞き続けて、最終的に「なんなの、この人は!」とイライラしたり、真面目に受け答えしてあげた自分が馬鹿を見るような理不尽さを感じたり、何とか役に立とうといろいろ努力してもすべてムダに終わって徒労感を感じたりするのです。どういう対応をするとそんな嫌な気持ちになってしまうのか、そうならないためにはどういう点に気をつければいいのか、ひとつずつ解説したいと思います。
共感してはいけない
暇つぶし目的で不幸自慢をする人は、不幸のネタがなくなると会話が終わってしまって暇つぶしにならなくなりますので、不幸な話を延々と続けようとします。それにも関わらず、「大変だったのね」「それはつらいね」といったように共感的な言葉をかけられると、癒されて不幸な気分が軽くなって会話が終わってしまうので、無意識のうちに相手の気遣いを拒絶する態度をとります。気の毒に思って声をかけてあげたのに、「同情なんかいらない」といった反応を示したりするのもその理由からです。そんな反応をされると、思わず「なに、その態度!」とイラっとします。不幸自慢の相手に共感しても何もいいことはないのです。
助けようとしてはいけない
不幸自慢の人は、孤独を埋めるために会話を長引かせたいので、会話が終わってしまうような前向きなアドバイスもNGです。「くじけずにがんばって。私もできるだけのサポートをするから」と手を差し伸べようとしたり、「そういうツライときは気分転換に旅行でもするといいよ」とか「もっと不幸な人もいるから、あまり気にしないほうがいいと思うよ」とアドバイスしても、「気休めはやめて」「私のこの気持ちは、どうせ他人にはわからない」といったように、意固地な態度をとり続けます。「この人は不幸から抜け出す気はないの?」「こんなに心配して言ってあげてるのに、まるで私がバカみたい」といったように理不尽な気持ちにさせられてしまいます。
励ましてはいけない
自分はダメな人間だと思い続けたいのが不幸自慢の人です。そんな人に「あなたはちっともダメじゃない」「あなたにもいいところがある」と伝えようとしても、そのメッセージはまったく心に届きません。変な話ですが、自分がダメな人間であるためには、自分にいいところがあってはいけない、そう思い込んでいるからです。それなのに、不幸自慢の人になんとか少しでも前向きになって元気になってもらいたいと考えて、「そのうちきっといいことあるよ」とか「あなたなら大丈夫」と言っても、「そんなことない、私はずっと不幸なの」と反論が返ってきます。いくら励ましても、「自分はダメな人間」という思い込みの殻から出てくることはなく、結局は、いろいろやったけどムダだった、という徒労感だけが残ることになります。
上手な対処法
不幸自慢のゲームに巻き込まれないことが重要です。それには不幸自慢のコミュニケーションパターンに乗らないこと。そのための具体的なポイントは次の3つです。
他人事として淡々と聞き流す
とにかく相手の話の内容に関心を寄せないことです。他人の不幸話はつい興味をそそられますが、不幸自慢を繰り返す人だとわかっているなら特に、突き放した感じで話を受け流しましょう。それがどうした? といった他人事としてとらえて、表情は一切変えないようにします。感想も言いません。「へ~、そうなんだ」「ふ~ん」といったように、話し甲斐がないと思われるくらいを意識します。すると相手は、だんだん話す気力が失せてきて自然に会話が終わるはずです。
相手に今後のことを考えさせる
淡々と聞き流していると、「ちゃんと聞いてくれてる?」「なんか冷たいね?」といったように迫ってくる場合もあります。そんなときは、こう答えましょう。「そんなことないよ。私に何かできることある?」「私にできることがあったら言ってみて?」この質問をされたら、相手はその答えを探さなければならなくなります。会話が続かなくなるからです。しかし、そもそも不幸話を聞いてもらいたいだけであって、不幸な気分から抜け出そうという意識がないので、質問の答えは持ち合わせていません。すると言葉に詰まって、自然に会話が終わることになります。
制限時間を設けて話を切り上げる
「ごめん、このあと〇時に行かなきゃいけないところがあるから、あと10分くらいしか話を聞けないのよ」といったように、制限時間を設けるのもひとつの方法です。こう言われると、この人は私の話にずっと付き合ってくれないな、とわかるので、ほかの話し相手を探すために会話が終わることになります。