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銀行員の家計簿は意外とシンプル! コツは「1年で見開き1ページに」

菅井敏之

『お金が貯まるのは、どっち!?』給与額がほとんど変わらないはずの同僚が、自分の何倍も貯金していると知って焦っているものの、どうやったらそんなに貯まるのかわからない……。なんて悩んでいる人は多いのではないでしょうか。

しかも、家計簿できちんと支出管理もしているにもかかわらず、お金の流れを変えることができない場合も多々あるようです。

「貯蓄がうまくいかないという人は、一度、家計簿の“つけかた”を見直したほうがいいかもしれません」

そうアドバイスしてくれたのは、『お金が貯まるのは、どっち!?』(アスコム刊)の著者で、元銀行マンの菅井敏之さん。14年間で4,000万円ものお金を貯めた記録の持ち主です。

■通常出費と臨時出費は個別に表にしよう

菅井さんによると、家計簿はお金の流れを把握するためのものなので、1月分の支出を1列にまとめ、それを12カ月分並べた見開きページを作成することで、月での比較ができるようにしておくことが重要なのだそうです。

その際のポイントは、「臨時出費は通常の家計簿とは別立てすること」。あらかじめ積み立てしておけば、結婚式や帰省の旅費などといった出費によって、毎月の収支が崩れることがないからです。

そのため、「通常出費」の項目のひとつに、「臨時積立(臨時出費のための積立)」も設けています。こうした工夫によって、「収入-支出=貯蓄」ではなく、「収入-貯蓄=支出」の意識を持つことで、さらにお金が貯まりやすくなるのだそうです。

同時に、臨時支出によって月の収入が赤字になることがなくなるため、お金を貯めるためのモチベーションをキープできることも魅力です。

臨時積立額の算出方法はいたって簡単。結婚式などの祝儀、住宅更新料、固定資産税、自動車税、車検、帰省費用などの想定合計金額を12カ月で割ることで、1月分の金額を決めることができます。

通常の家計簿

通常の家計簿。記入している数字の単位は千
臨時出費。記入している数字の単位は千

臨時出費。記入している数字の単位は千

 

「見開き家計簿」のメリットはほかにもあります。1年を通してのお金の流れが可視化されるため、支出をおさえるべき箇所が一目瞭然になるのです。もちろん、支出削減を実現させるための具体的数値もあります。「通常出費の4大固定費である、住宅、保険、教育、クルマにかかる費用は、全体の50%以内に抑えることが大事です」と菅井さん。

また、「収入の15~20%は貯蓄に回す」ことも肝心。

こうしたルールを守り続けることによって、毎月の純収入は確実に安定していきます。

■まずは3カ月間だけでも家計簿を付けてみることからスタートして

「家計簿って毎日つけようと思ったら、面倒くさくてとてもじゃないけど続かないですよね。続けるコツは、記入は月1回だけにすることです。普段はレシートを集めるだけで、月に1回、それを可視化するために整理する時間を持つだけでいいんです」(菅井さん)

確かに、自分が使った金額を数字で確認すれば、自然と節約意識が高まって、本当に必要なものだけにお金を使うことができるようになりそうですよね。

「とりあえず3カ月だけでもいいので家計簿をつけてみてください。日頃の買物にどんな無駄があるか確認できたら、出費削減につながり、お金が貯まる喜びを実感できるはず」。菅井さんの言葉を信じて今日から早速家計簿を付けたら、3カ月後には預金額のゼロが1つ増えていることだってあるかもしれませんよ♪

(OFFICE-SANGA)

※この記事は2014年05月13日に公開されたものです

菅井敏之

1960年生まれ。学習院大学卒業後、1983年、三井銀行(現・三井住友銀行)に入行。個人・法人取引、およびプロジェクトファイナンス事業に従事し、2003年には金沢八景支店長(横浜)に、2005年には中野支店長(東京)に就任。48才で銀行を退職。その後、起業し、6棟(約75室)のアパート経営オーナーとして、年間7,000万円の不動産収入を得る。また2012年には、東京の田園調布に『SUGER COFFEE』をオープンしている。著書に『お金が貯まるのは、どっち!?』(アスコム刊)がある。

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